2日間のもみじ市が終了いたしました。この10年間、多くのイベントを運営してきましたが、準備期間から本番まで、こんなに痺れる思いをしたのは、本当に久しぶりのような気がします。そこには、「10周年を高らかに歌い上げたもみじ市が失敗に終わってしまったらどうしよう」というプレッシャーがありました。
もみじ市には、天気との戦いがつきものです。もみじ市と天気模様は1セットになっているのです。出店者も、お客様も、我々スタッフも、もみじ市に関わるすべての人々が2日間晴れであることを願っているのに、それでも雨が降ることがある。言ってみればこの“危うさ”もまた、もみじ市を形作る大きな要素なのだと思います。
準備期間中、出店者のインスタグラムを見ていたら、何組かの出店者が同じハッシュタグをつけてもみじ市に関する投稿をしていたことに気付きました。そのハッシュタグとは、「#きっと晴れる」。
そういう、作り手の思いや情熱が凝縮されたイベントがもみじ市なのです。ここまで出店者が心を注ぎ、情熱を傾けて参加してくれるイベントを、ぼくは他には知りません。
今は素直に、2日間、河川敷で10周年のもみじ市を行えたことに感謝したいと思います。もみじ市に関わってくれたすべての人々に。
多摩川河川敷に、ものづくりの花は、確かに咲いたのです。
写真●小野田陽一
2016年9月19日
手紙社
北島 勲