Sunday Bake Shop「移動 Sunday Bake Shop」

小さな扉をそうっとあけて中をのぞいてみると、カウンターしかないそのお店はすでに満席。やわらかな光に包まれたその場所は、午後のひとときを楽しみにやってきているお客さんで賑わっていました。9月のある日、板橋のギャラリーで行われていた珈琲をテーマにしたイベントを訪れた時のことです。

その日、私はある目的があってこの場所へやってきました。実は、珈琲が目的だったわけではなく、会いたい人がいたから。以前から気になっていて噂だけは耳にしたことがあったのです。おいしいくてかわいいお菓子をつくる人がいる。幸せなお菓子をつくる人がいる。そんな噂を。

店内に足を踏み入れると、私の目に飛び込んできたのは、イギリスのかわいい焼菓子さんのような光景。木のプレートやガラスジャーに、見ているだけで心がときめいてしまうようなケーキと焼菓子が並び、その周りには、まんまるのショートブレッドやネコと鳥のクッキーが!

「こんにちは!」
ギャラリーの奥からニコっとやさしい笑顔で出迎えてくれた方がいました。その方が、私がお会いしてみたかった、Sunday Bake Shopの嶋崎かづこさん。
「たくさん作ってきたのでゆっくり見てくださいね。冷たいケーキもありますよ」
この日、イベントのテーマに合わせて、珈琲に合うおやつをたくさん準備していた嶋崎さん。たくさんのお菓子を前にして悩んだ末に私が買ったものは、チョコサンドクッキーとフィグロール。いま考えると、それは私にとって運命の時。あの時以来、私はSunday Bake Shopのおやつの虜になってしまったのでした。

誰かにこの美味しさを伝えるにしても、「美味しい」という言葉だけではどうしても足りない…。一体どんな言葉でどんなふうに表現したら伝えることができるのだろう。しばらく真剣に考え込んでしまったほど嶋崎さんのつくるおやつは美味しいのです。とくに、私が気に入ってしまったのが、チョコサンドクッキー。絵本に出てきそうなかわいいクッキーは、しっかりした厚みがあって、ひとくち食べると、サクッ、ホロッ、とした食感がとってもいい。チョコレートの甘みも、とっても好みなのです。

私自身は料理人でもプロでもないのですが、これをひとつ食べただけで、嶋崎さんがつくるお菓子はどれも美味しいに違いない! という予感のような確信のようなものを感じました。なぜだかピーンと。初めて出会ったこの日から日曜日が来るたび、3度もSunday Bake Shopに足を運んでしまったほど。

Sunday Bake Shopは初台の商店街にあるお店。嶋崎さんが2009年1月にオープンした、文字通り日曜日だけ営業しているお店です。お店にはいろんな人がやってきます。赤ちゃんを連れたご夫婦、料理人らしき外国人の男性、近所の高校生、商店街の角からこちらへ曲がってきて、まっすぐまっすぐなんの迷いもなくお店に入ってくる常連のおばあちゃん。どれにしようか悩んでいるお客さんをみながら、嶋崎さんはニコニコと微笑んでいて楽しそう。迷っているお客さんを見るのが好きなんだそうです。

ケーキには名前と一緒に、楽しい説明が添えてあります。
「トリプルチョコレートブラウニー/チョコレート好きのためのブラウニー。チョコがごろごろ入ってます!」「リュバーブとりんごのグリオットチェリーのケーキ/すっぱい+ザクザクのさわやかなケーキです!」

通ってみてひとつわかったこと。
嶋崎さんのつくるお菓子の美味しさのひみつ。それはきっと“楽しんでお店をされている”から。おやつの味はもちろん、ご自身でつくられたというお店の内装。イギリスを感じるかわいいポスターや雑貨たち。お店の前にある小さな植物たち。お客さんのためにつくられた小さな休憩スペース。時々鼻歌が聞こえてくるキッチン。ここをとり囲むひとつひとつのものすべてから感じられるのです。Sunday Bake Shopを訪れたことがある方なら、きっとご存知のはず。みなさんも、Sunday Bake Shopに行ったら、きっとわかると思います。

もみじ市では、2日間出店してくださる「移動Sunday Bake Shop」。当日はどんなおやつが並ぶのか? 聞きたいような、楽しみにとっておきたいような、わくわくわく…。

また、今回はなんと、ちびっ子たちが参加できる素敵な企画も考えてくださっているそうです。嶋崎さんが焼いてきてくれるビスケットに、チョコレートで自由に絵を描いて楽しめるという素敵な企画! 小さなお子さんがご一緒の方はぜひ参加してみてくださいね。

さらにさらに、もしかしたら、Sunday Bake Shopのブースに、おかしのタワーが登場するかも!? 何て楽しい企画! みなさん、もみじ市で甘いビスケットとチョコレートの香りが漂ってきたら、そして、楽しい鼻歌が聞こえてきたら、そこにはきっと、甘~いおかしのタワーが建っているはず。Sunday Bake Shopへ、ようこそ!

*Sunday Bake Shop 嶋崎かづこさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
なにかしら、おそろう予定です(いまだ未定です)。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
お店では出来ないことをする予定なんですが、それにいろんな人を巻き込んでたのしみたいと思っております!

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
普段は電車にいっぱい乗ったり並んだりしなきゃいけないようなお店や、雑誌や本で見てどんなだろー、って思っていた方のおやつを食べられたりとか、全然知らなかった素敵なお店に出会えたりとか、今まではお客さん側でたのしんでいたもみじ市に今回は出店側として参加できます。
それはとってもうれしいことで、私が思っていたのとおんなじようなわくわくをみなさんに味わっていただけるように、と思って計画を立てています。
今年も素敵なお店がたくさん出ます。
秋風もきっとさわやかで気持ちいいと思います。
つまりきっととてもたのしい2日間になるとおもうのです!

さて続いては、小さな小さな映画館が、今年ももみじ市に!

文●増田千夏

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