カテゴリー: BREAD


きりん屋「ラッキーぱん」(24日)

名古屋から車で3時間。国道をどんどん西の方へ進んで行くと、何処からか聞こえてくるのはロックンロールミュージック。どうやらその音楽は、「きりん屋」と書かれた建物から聴こえてくる模様。ここは、ライブハウス? それとも、ダイナー? いいえ、違います。ここは、なんと、パン屋さんなのです!

三重県松阪市。緑生い茂る山の中、ひとりの女性がそのパン屋さんを切り盛りしています。彼女の名前は、村瀬由梨枝さん。お店が開いている週末は、村瀬さんのつくるパンを求めて、地元の方から遠方の方まで、たくさんの人が訪れます。開店と同時に、パンがなくなってしまうこともしばしば。それもそのはず、村瀬さんのつくるパンは、ダイナミックで、それでいて繊細、今まで食べたパンの概念を変えてしまうような、一度口にしたとたん、みんながファンになってしまう、そんなパンなのです。

「この場所でお店を始めて3年くらいですね。もともと、石窯をつくって山奥でお店を始めたのですが、夜は獣の声がするので怖くって、ここに移ってきました」

仕込みは、夜中から始めるのだそう。パン生地には、乳製品やたまごを使わず、主に粉(日本の農家さんが生産しているもの。全粒粉は、石臼でひいたもの)と塩(自然海塩)、水を使用。村瀬さんが大切に育てている自家製の「ラッキー酵母」とそれらを、夏は2日、冬は3日ほどゆっくりと発酵させてパンが生まれます。

ドライフルーツやナッツを使ったものや、りんご、かぼちゃなど季節ごとの素材を使ったものなど、20種類ものパンがお店に並びます。ひとりの女性がつくったとは思えないような、ずっしりとした大きなパンもあります。そのどれもが、もちもちとしていて、噛めば噛むほどに、じわーっと小麦の甘みを感じます。大きなパンは、ぱさぱさしていて少し苦手だったわたしですが、村瀬さんのつくるパンは、まったく別物。その美味しさは、ちょっとやそっとでは忘れられない味なのです。

もともと茶工場だった建物を改装したという店内に足を踏み入れると、「かっこいい!」と叫ばずにはいられません。村瀬さんの「好き」がたくさん詰まったワンダーランドに、私たちをいざなってくれているよう。壁に掛けられたドライフラワーや、いたるところに置いてあるアンティークの小物たち、棚に並べられた本。たくさんのものが所狭しと並んでいて、わくわくしっぱなし! どれもが、村瀬さんを大切に見守ってくれているよう。店内の電話も、なんと今や懐かしき黒電話。村瀬さんご自身が書いたというカレンダーやパンの紹介文も、なんとも味わい深いのです。

そして、大きなスピーカーから流れるのは、ロックンロールミュージック! しかも、ロックのリズムをかきならしてくれるのは、なんとレコード!

「好きなものを置いていたら、気が付いたときにはこんな感じになっていました」と笑顔の村瀬さん。

隅から隅までかっこいい村瀬さん。愛がたっぷり詰まった空間、パンに対するまっすぐな想いとその情熱。キラキラした笑顔から生まれるパンはとてもエネルギッシュで、そのパンを食べた誰もが、村瀬さんから元気をもらってしまうのです。

さあ、今年もはるばる三重県から、たくさんのパンを車に積んで、村瀬さんが多摩川へやってきます。去年のもみじ市での伝説のコラボレーションも復活するかもしれませんよ。それは、当日までのお楽しみ! 青い空の下、ミラクルなパンをしっかりと噛みしめて味わってくださいね。

*村瀬由梨枝さんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
去年も出させていただいて、あたたかいとても素敵なイベントだなあって思い、今年も出店させていただくことになりました。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
多摩川の空気といろんな方との出会いを、楽しみたいです。    

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
それぞれの楽しいを楽しんでください!

さて続いては、「乙女の憧れ」のあの人が織りなす、お菓子たちのパレードがやってくる!

文●一島純子

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petit à petit「pain et gâteau」(24日)

「おか やま いしころ えだ いしだたみ そよかぜ ほし ゆき にわ そうげん くも しま いなかまち もり さんぽみち だいち なみき はなびら ゆうやけ」

みなさんは、これらの言葉から何をイメージしますか? どんな情景を思い浮かべますか?

私は、小さな頃に暮らしていた新潟の風景を久しぶりに思い出しました。田んぼの脇道にみんなで寝っころがってカエルの合唱をききながら流星群をみていた夜。雪が降ってくる前に感じる独特の空気のにおい、静けさ。海の中に太陽がじわじわと呑み込まれていって、目に映るものすべてが赤く染まっていく瞬間。どれも、ささやかだけれど大切な記憶です。普段思い出すことはあまりないのですが、ふとしたきっかけで記憶のかけらが目の前に降ってくることがあります。

先日、petit à petit(少しずつ、の意)こと中西麻由美さんのパンが家に届きました。その日家に届いたのは「くも いなかまち もり ゆうやけ」。そう、先の言葉は、中西さんが日々ご自宅の工房で作られているパンの名前です。全部で19種類(毎回どれが届くかはお楽しみ)。とってもロマンティックじゃありませんか?

「パンの名前は、形からきているものもあるし、色からきているものもあるし、なんとなくイメージから名付けているものもありますよ。山型のパンは“やま”“おか”とか、オレンジピールを使ったパンは“ゆうやけ”、ライ麦が入っていて茶色っぽいパンは“もり”とか」
と語る中西さん。

こんな素敵な名前をつけてもらったパンたちは、なんて幸せものなのだろう…と思いながらひと口。スープと一緒に、パテをぬって、ワインも一緒にもうひと口。中西さんが丁寧に作るパンはやっぱり美味しい。やっぱり好きなパン! と、改めて思ったのでした。

自家製酵母のやさしい香りと、噛みしめるほどに素材の甘みを感じられる味わい深いパン。これは、中西さんが小麦を石臼でひくところから始め、自家製酵母によってゆっくりと丁寧に作っているからこその味です。普段はご自宅の工房で一日に数セット、注文のあった分を焼いて発送しています。定番のパンのみを注文することができるのですが、もみじ市の時だけはいつも特別に、定番のパンのほかに何か特別なものを作って来てくださる中西さん。今年のもみじ市では、パンのほかに焼菓子を作ってきてくださるそうです!

また、先日ご紹介のあったユルリナブックスさんとは素敵なコラボを企画中。中西さんは、「ユルリナ」最新号のテーマにまつわる“あるもの”を2種類準備してくださっています。ひとつは、素材の味を楽しんでもらえるようなシンプルなもの。そしてもうひとつはジンジャー味のもの。ジンジャーはシロップにつけたドライフルーツのような感じで“すこしスパイシーだけど甘い”というのを楽しんでもらいたいそうですよ。“あるもの”とは一体…!? これは当日までのお楽しみ。

現在、ワインスクールに通っているという中西さん。
「パン作りをしている方はワインやチーズについて勉強されている方が多いかもしれません。私も今年からスクールに通い始めたのですがとても楽しんで通っています。6月中旬、山梨のワイナリーへ出かけた時は本当に楽しかったんですよ。普段はワイン作りの手順や工程をこうやってこうやって…と教えてもらっているけれど、それを実際に現場で目にするのがとっても楽しかったんです。いずれはワインに関する資格を取れたらいいなと思っています。すぐに何かほかのことをはじめるというわけではないのですが、これからそれを生かす何かができたらいいなと思って…ゆっくり考えているところです。でも、これからもずっとパンを作り続けていると思います」

先を見つめながら毎日すこしずつ、すこしずつ。そして一歩ずつ歩んでいる中西さん。petit à petitのパンを一度口にしたら、どうして皆を魅了してやまないのか、その理由がわかると思います。パン作りに対するストイックなまでの姿勢と、丁寧に作ったパンへの愛情が、そこには現れている気がするのです。

petit à petitのパンをたくさんの方に食べていただきたいです。こんなふうに丁寧に作られている方がいるということを知ってもらいたいです。秋がすこしずつ過ぎゆく頃、もみじ市へおこしになったら、ぜひpetit à petitのパン屋さんへお立ち寄りくださいね。

*petit à petit 中西麻由美さんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
パンと焼菓子を持っていきます。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
普段、お客様と直接お会いする機会が、少ないので、いろいろお話しできたら、嬉しいです。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
年々、パワーアップした企画が、盛りだくさんなので、楽しみにしていてください。

さて続きましては、ヨーロッパの紙ものや、古いものなどを集めて、なんとあのお店が多摩川へ!

文●増田千夏

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Kepobagels「和ベーグル」

それまでは縁もゆかりもなかった駅が、ある日突然、“特別な駅”になることがあります。その駅に行くことを考えるだけで心が弾んで、わくわくする。私にとって上北沢という駅は、そんな特別な駅のひとつです。そこに「Kepobagels」を見つけた、その日から。

ある日、通勤電車の窓から見つけたそのお店は、手書きのかわいいロゴが描かれた看板が目印の、小さなベーグル屋さんでした。いつもは降りることのない駅を目指して各駅停車の電車に乗った私は、普段はあまり買うことのないベーグルを買いました。そのお店に並んでいたベーグルは、他で見かけるものとは少し違い、野沢菜やきなこ、黒豆など和の食材が使われていて、香ばしそうな見た目がとても魅力的。そして、一口食べてみて、その食感にびっくり。私が思い込んでいたベーグルとは少し違う、でもとてもおいしいそのベーグルの味に、すっかりとりこになってしまったのです。

「自分の好きなモチモチした食感のベーグルが作りたい!」

Kepobagelsは、自称“食感フェチ”という山内優希子さんが、2008年の4月、京王線の上北沢にオープンしたお店。生地をゆでてから焼くベーグルは、噛み応えのある食感が特徴。山内さんは理想の食感を実現するため、いろいろな粉や製法を試しながら、“モチモチ”とした中身に“むっちり”とした皮の、独特の噛み応えのベーグルを生み出しました。原料に使われているのは、国産小麦と天然酵母。生地の味や香りが、和の素材と相性が抜群だと気づいた山内さんは、豆やよもぎ、黒糖など、日本の食材を混ぜ合わせたベーグルを次々と考え、それらを「和ベーグル」と名付けました。

「和ベーグル」は間に何かを挟まなくても、そのままパクリと食べられるベーグルです。小豆、黒豆、レーズン、カボチャ、サツマイモなどの食材が包み込まれているので、そのままで十分に味わうことができるのです。ちなみに、アレンジを加えた食べ方でオススメはありますか? と山内さんに聞いてみたところ、「野沢菜」+マヨネーズや、「きなこ」+牛乳、「よもぎ大納言」+クリームチーズを合わせてみたらおいしかったですよ、と教えていただきました。

お店には、他にもニューヨークベーグルや食パンなどもあります。和ベーグルも含め、そこに並ぶパンたちには、山内さんのこだわりや愛情が、ぎっしりと込められています。

「ベーグルを作ることがすごい好きなんです。お客さんがそれを買ってくれることで、自分の好きなことが実現できているので、売れるものを作りたいですね。毎日、いっぱい作っていきたいです!」

野外のイベントに参加すること自体が初めてという山内さん。もみじ市では、ふだんお店では見られない特別な和ベーグルが登場するとか。山内さんの作るベーグルの食感を、ぜひ味わってみて下さいね。きっと、外で食べるモチモチのベーグルは、格別においしいですよ!

*山内優希子さんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう? 
ケポベーグルズのスタッフTシャツ、名付けて「ケポベティ」です。
ベーグルが胸に大きくプリントされています。
もみじ市で販売もします。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
外でものを売るのは気持ち良さそうですね。
ちょっぴり大きな声を出したり、初めてのお客様ともある程度フランクにしゃべっていいのかな、と思って。
初めてのお客様との出会いも楽しみです。
他のクラフト作家さんのブースを見るのも楽しみです。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
行ったことがないので、良さとか強みとか特徴が整理できていなくて、何も宣伝文句が浮かばないのが残念です。
青空のなかで、走ったり、笑ったりして、疲れて、おなかをすかせたら、うちのベーグル食べてほしい。
そんな1日を秋の思い出にして、冬を迎えてほしい。

さて続いては、もみじ市だからこそ実現する、夢の3人組ユニットの登場!

文●藤川茜

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cimai「パン屋と軽食」(23日)

これは、ふたりでひとつの夢を叶えた、ある姉妹のお話。

あるところに、姉妹がいました。じっくり考え慎重に取り組む姉と、思ったらすぐ行動! の妹。性格が正反対のふたりだから、ケンカはしょっちゅう。でも、小さなころから不思議と好きなものは一緒でした。

そんなふたりが、ある一軒のカフェと出会います。その洗練された空間に衝撃を受けたふたり。
「いつかふたりで、あのカフェのようなお店を持ちたい」
それから月日は流れ…

2008年7月、埼玉県の幸手市に小さなパン屋さんがオープンしました。その店先には小さな黒板が置いてあり、そこには「cimai」と書かれていました。そう、ここは、大久保真紀子さんと三浦有紀子さん姉妹の夢が、形になった場所なのです。

重厚なアンティークの扉をドキドキしながら開けると、おふたりの姿がありました。自家製の天然酵母を使って、ずっしりハードなパンを作るのが姉の真紀子さん。イーストでふんわりもっちりとしたパンを焼き上げるのが妹の有紀子さん。性格の違うふたりはやはり、”性格”の違うパンを焼くのです!

さて、私が訪れた日、お店に並べられていた個性豊かなパンたちをご紹介しましょう。フルーツのパン、カンパーニュ、キッシュ、ひまわりのパン、豆乳バナナ、くるみのパン…。どれも目移りしてしまうほど魅力的なパンです。美味しいパンだけが放つことができる、あのなんとも言えない幸せな香りが、食欲を誘います。

「パンは焼きたても良いけれど、焼きあがって少し経った頃が美味しいんですよ。当日にしか味わえない、皮のパリっとした感じを味わってほしい」

そう有紀子さんに教えてもらい、早速フルーツのパンとひまわりのパンを注文しました。店内で存在感を放っているアンティークのテーブルと椅子に座っていただきます。フルーツのパンを手に取ってみると、しっかりとした重みを感じました。ひとくち頬張るとパリっとした固めの皮の食感。そして口の中いっぱいに広がるたくさんのフルーツたち。あれ? おかしいな。レーズンはあまり好きじゃないのに、これはすごく美味しい。噛むたびにじゅわーっと酸味の効いた甘い味が口の中に広がっていきます。

日によってお店に並べられるパンはさまざまですが、黒糖くるみパンやクロワッサン、食パンなどの定番のパンから、期間限定のパンまで、ふたりがつくるパンはどれも大人気。次から次へとお客さんがやってきて、「パンありますか?」と聞いていきます。来る前に必ず電話をくれる常連さんや、次の日食べる分だけのパンを毎日のように買いに来てくれるお客さまもいらっしゃるとか。おふたりと楽しそうにお話をして、笑顔でパンを抱えて帰っていく人たちを見ていたら 、みんな、cimaiのパンが大好きなんだなぁ。という想いが伝わってきて、温かい気持ちになりました。

真紀子さんと有紀子さんが自分たちのお店を持つまでの道のりは、決して楽ではありませんでした。場所選び、お金のこと、周囲の反対、さまざまな問題があったといいます。それでも、イベントに参加したり、カフェでパンを販売したりしながら、一歩ずつ、夢に近づいていったのです。

有紀子さんは言います。
「お店をやっていて良かったなぁと思うのは、たくさんの出会いがあること」
お揃いの素敵な白いユニフォームを作ってくれた方、パンづくりで最も重要なオーブンを譲ってくれた方、パンの基盤ともなる小麦を提供してくれる生産者の方、そしてもちろん、お店にパンを買いにやって来てくれるお客さまたち。

いまふたりは、「つなぐもの市」という小さなフリーマーケットを主催しています。そこでは、さまざまな出会いが生まれています。cimaiを中心とした、素敵な”つながり”が結ばれるようになったのも、ふたりが店をつくったから。

最後に、これからのことについて、おふたりに聞いてみました。答えはすぐに返ってきました。
「これからcimaiがやっていきたいことは、衣食住をテーマに展開していくこと」
自分たちのやりたいことがはっきりしている迷いのない姿勢。なんてカッコイイ姉妹なんだろう。きっと、近いうちに新たな夢も叶えられてゆくのでしょう。

今年のもみじ市も、cimaiはたくさんのパンとともに多摩川へやって来ます。10種類以上もあるパンの販売のあとは、スープとカンパーニュのセットがふるまわれるとか。みなさんもcimaiの出会いの輪に、ぜひ参加してみてくださいね。

*cimaiさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加して いただけるのでしょう?
今回はオープンと同時にパンを、その後にはスープとカンパーニュのパンを販売します。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
今回cimaiは5回目の参加となるので、お客様も自分たちも楽しめるようにしたいと思います。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
全国からあつまる出店者たちに会えるもみじ市。おいしいもの、良い作品に出会える市なので、たっぷり楽しんでいってください。

青空の下でのおやつは、続いてご紹介するこの方のもとへ。おいしいお茶もありますよ。

文●大野知美

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ヘブンズテーブル「酵母パン・マフィン・スコーン・ワッフル」&「自家製酵母パン作りワークショップ」(24日)

埼玉県川口市。京浜東北線の川口駅を降りると大きなデパートがならび、大きな道路がぐるりと四方をとり囲むように走っています。すこし横道に入ると賑やかな商店街が続き、目につくのは昔ながらの八百屋さんや和菓子屋さん。それらの店と並んで、比較的新しいであろう料理店やカフェなどもあり、暮らしやすそうな街の雰囲気が漂います。そんな活気のある駅前からほんの7、8分歩いた住宅地のなかに、今回ご紹介する「ヘブンズテーブル」はあります。

ヘブンズテーブルは、トミヤマトモミさんが主催する、シアワセを届ける出張食堂。結婚パーティーやホームパーティーでケータリングを行ったり、イベントのときに小さな食堂をオープンしたり。そして川口のアトリエでは、日々、自家製酵母やイーストを使ったパンレッスンと季節ごとの美味しい食材を使ったお料理教室を開催しています。

「おいしいものを食べて、たくさんの人にシアワセな気持ちになってもらいたい!」という思いで活動をはじめたトミヤマトモミさん。今年は活動をはじめて5年。その思いは徐々に広がっているように感じます。その証拠に、私がトミヤマさんと会うたびに、いつもシアワセな気持ちをもらっているのです。そして、私だけでなく、トミヤマさんのまわりにいる人たちはいつも何やら楽しそうで、笑顔がたえないのです。2010年5月2日に行われたヘブンズテーブル5周年のパーティーでは、たくさんのお客さまの笑顔と涙があり、トミヤマさんがたくさんの人にシアワセを提供してきたことを、証明しているようでした。

先日、久しぶりにトミヤマさんのお料理教室に参加してきました。メニューは「鶏肉と牛蒡のサンド、アボカドのスープ」。もちろんパンも作ります。トミヤマさんのお教室はその日で3回目という、一緒にレッスンを受けた女性の方がこう話していました。
「働いていると、毎日仕事から帰って食事を作るのが大変。だから、トミヤマさんのお教室に来てゆっくりと料理を作るこの時間がとっても大切なんです。自分がお教室で焼いたパンを、毎回家族が楽しみに待っているんですよ。夕飯を食べた後でも、このパンならぺろっと食べてしまうんです(笑)。それに、トミヤマさんのお教室で教わる料理は、なかなか自分では思い浮かばないようなレシピで、とても勉強になるんです」

イベントやケータリング、お教室でも、こんなふうにおいしいものでつながっていくシアワセなシーンを作ってくれるトミヤマさん。節目の5年が過ぎ、きっとこれからも、トミヤマさんのまわりではシアワセの連鎖がどこまでも広がっていくのだろうと思います。

さて、今年のもみじ市。毎年新しいことにチャレンジし、私たちを驚かせてくれるトミヤマさん。昨年のもみじ市が終わってからすぐに研究を重ね、試作を繰り返してきたとういう「焼きたて酵母ワッフル」が登場します!
もちろん、自家製酵母を使い、焼き上げたワッフルですよ。

何度か食べさせて頂く機会があったのですが、はっきり言って、今までの人生で食べたワッフルのなかで一番美味しいと思ったワッフルです!
もっちりとした食感がとても美味しい。ぜひ、トミヤマさんのワッフルをみなさんに食べて頂きたいです。

そして、もみじ市では恒例、大人気の「自家製酵母を使ったパン作りのワークショップ」を今年も行ってくださいます! 青空の下でのパン教室にぜひご参加くださいね。

<ワークショップのご案内>
*定員に達しました。
◆日時:10月24日(日) 13:30~15:00
◆参加費:3,000円(当日のお支払い)
◆定員:8人(先着順)
◆持ち物:エプロン、タッパー(少し大きめのお弁当箱くらい)

<ワークショップの流れ>
酵母についてのお勉強(難しくないです)

生地をこねる

酵母パンの試食

自家製酵母の場合は発酵に最低で6時間位かかるので、こねた生地を持ち帰って頂いてご自分の家で発酵させ、焼いていただく形です。1次発酵、2次発酵
のパンの状態のサンプルは、こちらで作った物を用意しておきますので、参考にしていただければ幸いです。自家製酵母&パンを作るための詳しい資料もお渡しします。

*トミヤマトモミさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
今回は新作の「焼きたて酵母ワッフル」を作ります。ワッフル隊長はトミヤマくん。只今猛練習中、お楽しみに。
その他、酵母パン、酵母スコーン、酵母マフィンも作りますので。もちろん、自家製酵母パンのワークショップも。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
ヘブンズテーブルもパレードの一員になったつもりで、賑やかに。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
お気軽にヘブンズテーブルを覗きに来て下さい。お待ちしています。

さて続いては、体も大地も喜ぶ石鹸をつくる方がもみじ市初登場。その石鹸はとてもおいしそうで…ん?

文●増田千夏

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kuboぱん「BAGLE」(24日)

ここ最近ベーグルのことばかり考えている。駅や街でドーナツに似たその姿を見つけては、ひとつ買って食べてみる。プレーンにシナモン、チョコに抹茶。色々試してみた。でも食べてからいつも思うのだ。「やっぱりkuboぱんのベーグルは特別だ」と。

夏の終わり、埼玉県浦和にあるパン工房を訪れた。kuboぱんの久保輝美さんに会うためだ。久保さんは月に15回ほどこの場所で教室を開き、パン作りの基本やベーグルの作り方などを教えている。

そこでいただいたベーグルは、あまりにも衝撃的だった。新作だという黒糖ミルクのベーグルを手にしたときのこと。触ってみるとふんわり柔らかいけれど、弾力もある。一口頬張った瞬間、まず、そのもっちりした食感に驚いた。続いて、黒糖ミルクの優しくて甘い味わいが口の中に広がってゆく。ああ、なんて幸せなんだろう。ゆっくり食べようと思っていたはずなのに、私は虜になってしまったようだ。ふたつあったはずのベーグルは、あっという間に私のお腹の中へと消えた。

「どうしてkuboぱんのベーグルは食べやすいのでしょう?」
その答えを、久保さんが教えてくれた。
「日本人の口に合うように改良したからかもしれませんね。もともと欧米人と私たちとでは唾液の量が違うんです。日本人は唾液が少ないから、モソモソしたハードなベーグルでは水分を取られてしまって食べにくいんです」

ベーグルが苦手という人にこそ、食べてもらいたい。どうしたらもっと美味しく、食べやすいベーグルができるのか、食べる人のことを考えて改良されたベーグル。だからkuboぱんのベーグルは特別なのだ。そんなkuboぱんベーグルが、さらにパワーアップしたらしい。きっかけは昨年の9月に訪れたニューヨーク。もう一度ベーグル作りの原点に戻るために、本場アメリカでベーグルを食べることを目的とした旅だった。

「ニューヨークで色々なお店のベーグルを食べたら、やっぱり美味しくて衝撃を受けたんです。改めて、自分の中で納得するベーグルを作りたいと思いました。それまでに作ってきたベーグルにも満足はしていましたが、もっともっと美味しいベーグルを作りたい、作れるんじゃないか、って思ったんです」

それからは粉を変えたり、製造工程に変化をつけてみたり、試作を繰り返す日々。そうして誕生したのが、新しいkuboぱんベーグルだ。大きさがひと回り大きくなり、食感もより楽しんでもらえるように、さっくりサクサク感が増したそう。

久保さんがおすすめの食べ方を教えてくれた。
「まずは冷凍してください。そのほうが、生地が落ち着いて美味しくなります。食べるときは、それをレンジで50秒ほどチンします。半分に横切りしたベーグルにバターをたっぷりと塗ったら、オーブンでふちが茶色くなってカリカリになるまで焼くんです。そうするとさくっとした皮の食感を楽しめて、中はふんわりもっちりのまま食べられるんですよ」
買ってすぐかぶりつきたいのをぐっと我慢して、冷凍することで更に美味しく食べられるとは、目から鱗。

今年のもみじ市も、kuboぱんは日曜日に出店します。サンド系、クリームチーズ、フランボワーズ、チョコ味など、たくさんのバリエーションのベーグルが登場予定。パワーアップしたkuboぱんベーグルを、ぜひあなた自身の目と舌で確かめてみてください!

*久保輝美さんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう? 
美味しい幸せを少しでもお裾分けできるようなベーグルを販売させていただけるよう頑張ります。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
今回もまたたくさんの出店者の方の素敵な作品を楽しみながら、それぞれのパワーをいただきたいです。もちろん、kuboぱんのベーグルのパワーももらっていただければ幸いです。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
今年の夏は猛暑で、皆さんお疲れになられたと思います。
もみじ市で元気を取り戻してください。
素敵な出会いに感謝し、美味しいベーグルとともに笑顔でお迎えしたいと思います。

さて続いては、使うだけでなく、大切にしたくなるオリジナル文房具をつくる、あの二人組がもみじ市に初登場!

文●大野知美

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わいんのある12ヶ月「パンとわいんのゆっくり発酵屋」(24日)

見た目はきれいなあずき色。切ってみると、中にはたくさんの具が見え隠れ。その食感は、ふんわりやわらかで、ほんのりのした甘さがちょうどよくて、何切れでも食べてしまいそう。

おいしい栗ようかんのリポート…ではありません。僕が今食べているのは、ふっくらときれいに焼きあがった、「あずきのカンパーニュ」です。

焼きたてのカンパーニュは本当に良い匂い。ナッツとクリームチーズが程良く混ぜ込んであって、味と食感のアクセントになっています。
このカンパーニュを作ったのは、「わいんのある12ヶ月」主宰の高橋雅子さん。はて、「わいん」なのにパン? 確かにとても合う組み合わせですが、どういうことなのでしょう。

高橋さんは、製パンスクールや料理学校に通い、パンの技術を磨いてきたといいます。と同時に、好きなワインのことも勉強し、日本ソムリエ協会のワインアドバイザーの資格を取得。その知識を用いて、ワインの教室「わいんのある12ヶ月」を始めました。その後、お子さんができてから酵母に興味を持った高橋さんは、独学で酵母について勉強。屋号はそのままに自家製酵母でパンを作る教室を始めたのです。

今では、その教室は大人気となり、常に定員に達している状態。日本全国はおろか、ハワイからいらっしゃる生徒さんもいるとか!その秘密は、高橋さんのレシピにあります。家庭でもつくりやすくて、おいしい自家製酵母パンができるように、高橋さんが改良を重ねたレシピ。そのつくりやすさとおいしさの噂は徐々に広がっていき、知る人ぞ知るパン教室になったのです。

高橋さんの活動は教室だけではありません。『「自家製酵母パン」のパン教室』をはじめ多くの著書も出版、また、代々木八幡にあるベーグル専門店「tecona bagel works」のオーナーでもあります。

「本だったら読者の方、お店ならお客さま、教室なら生徒さん、それぞれに合わせたものをつくって行きたいと思っています」

本をつくるときテーマに合ったものを、お店で出すベーグルは本格的で他では食べられないものを、そして、教室で教えるなら、やっぱり、誰もがおいしくつくれるものじゃないと意味がない。

「どの仕事も面白いし、外すことができない」という高橋さんですが、なかでも教室には特別な想いがあるようです。

「パンを教えたくて教室をやっているというよりは、パンを通じて人とつながっていく。それが好きなんです。みんなとつながっているこの教室が、私のベースです。これからもずっと続けていきます」

さあ、みなさん。高橋雅子さんからはじまった”つながり”で結成された素敵なチーム「わいんのある12ヶ月」が、もみじ市へやってきます! 特大カンパーニュの量り売りや、もみじ市のためにデザインしたオリジナルバッグに詰めたスコーン、ベーグル、あとはもちろんおいしいワインも登場予定! もみじ市では、「わいんのあるもみじ市」のみなさんと、楽しく、おいしくつながりましょう!

*高橋雅子さんに聞きました

Q1.今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
わいんのある12ヶ月はパン教室を主宰しております。主宰者高橋雅子を筆頭に教室、そして本や雑誌へのレシピ提供などをしております。アシスタントやデザイン担当など10名弱で構成されています。そんな「チームわいんのある12ヶ月」ずばり「調和」がテーマです!

Q2.もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
「チームわいんのある12ヶ月」は普段、バラバラに仕事をすることが多い中、一丸となってもみじ市というイベントを成功させたいです!今からみんなでワクワクです。

Q3.もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
もみじ市という日常ないイベント。出店者も来場者も何がおきるかわからない秋のお祭り一緒に楽しみましょう。

さて続いては、野菜に惜しみない愛情とやさしさを注ぐ、あのファミリーの登場です!

文●八木章

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get well soon「パンとお菓子と…」

田んぼを越え行こうよ 
口笛吹きつつ
空は澄み青空♪

歌を口ずさみながら、気持ちの良い田舎道をドライブ。パンの焼ける幸せなにおいがしたらもうすぐ。ほら、みえてきた!「get well soon」の看板が・・・。

緑生い茂る木々の中にちょこんと佇むパン屋さんget well soonは、福島県東白川郡にあります。辿り着いたその場所は、かわいい平屋の建物。店内に足を踏み入れると、早速、丁寧に並べられたたくさんのパンやお菓子に迎えられます(その日は、同時にお子さまたちも元気いっぱいに迎えてくれました!)。

get well soonは1998年、福島県内の別の場所にオープン。現在の場所に移って約3年の月日が経ちました。
「大学院で進路を考えたとき、もともとパンやお菓子をつくることが大好きだったので、就職はせずに、この道に進むことを選びました」と、店主の八代絵里子さん。

八代さんがつくるのは、季節を感じることのできる素材を使ったパンやお菓子。パンは、基本的に粉、水、塩、酵母の4つの材料で作られます。砂糖、卵、乳製品などの動物性のものを使用することをやめ、体に負担のないものを作るように心がけているとのこと。小麦粉(全粒粉は石臼挽き)、ライ麦粉は岩手県産の地粉。塩は、伊豆大島の深層海水からとった”ハマネ”。

レーズン、いちじく、ぶどうなどからおこした酵母菌を秋田県産のゆきちからの全粒粉で種継ぎした自家製の酵母を使用。そのほかの材料も、できるだけ無農薬有機栽培(もしくは無施肥、低農薬栽培) の自然のエネルギーをたくさん蓄えたものを選び、それらをまるごと使います。

そんな、八代さんのつくるパンをいただくと、体の深いところに、あたたかく響いてくる感じ。噛めば噛むほどに、しっかりとおいしさが伝わってきて、ひとつひとつの味が忘れらないのです。「素材のおいしさを、きちんといただいた」満足とも、幸せとも言うのでしょうか、そんな気持ちになります。

もみじ市には、今年で3回目の登場となるget well soon。「前回は、他の出店者さんの作品を楽しむことができなかったので、今年はゆっくりできたらと思っています。1日目は、パンやお菓子の販売。2日目は・・・考え中です。その時の様子で、何をつくるかは、お楽しみに」と八代さん。

食べることに対する優しさや愛情をたっぷり注いだ八代さんの想いは、福島県から多摩川に、パンやお菓子とともに届きます。みなさんもそのおいしさを、ぜひ味わってくださいね。

*八代絵里子さんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
この1年の間に生み出してきたナチュラルスイーツの新作たちや選ぶのが楽しくなるようなパンのラインナップをたくさん引き連れて、もしかすると焼き菓子の枠を飛び越えたおやつをお届けできるかも? 二日目はどうしようか、と毎晩ぐるぐる考え中です。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか? 
この1年間、おいしいってなんだろう、と追い求めて作り上げてきた味を発表する舞台、発表会、という気がしています。食べていただいて、おいしい! と喜んでいただけることが、自分たちの一番の楽しみです。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
ゆったりした気持ちで、わくわくとただただ楽しんでいただきたいです!

さあ、続いては、もみじ市初登場の、おいしいご飯を作ってくれる女性が登場。その実態は、編集者!?

文●一島純子

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