カテゴリー: OYATSU


アノダッテ「お芋とりんごの恋するパレード!」

この人がいなかったらもみじ市は成立しないのではないか、と思っている人が何人かいます。こんなことを書いていいかどうかわからないけれど、最後だから許して下さい。そう、2ヵ月にわたりみなさまにお届けしてきた出店者紹介も、この方のご紹介でフィナーレを迎えます。2010年もみじ市出店者の最終ランナーを務めて下さるのは、アノダッテのふじもとようこさんです。

今週の月曜日、玉川上水に程近いところにある、アノダッテの工房を訪れました。もみじ市を直前に控えたこの時期、出店者の方の工房を訪れることはまずありません。なぜなら、この時期は出店者の方も僕たち事務局も、本番の準備で大わらわ。でも今回は、このブログの記事と同時に公開されたもみじ市CMの撮影があり、ようこちゃん(失礼ながらいつもの呼び方で行きます)に無理を言って、玉川上水近くにある工房を訪れたのです。

訪れてみてわかったことがあります。こんなにも時間をかけて準備をしてくれているんだ、ということ。もみじ市が近づくと毎晩、ようこちゃんはノートを持ってお風呂に入るのだそうです。一日中もみじ市のために仕込みをして、やっと一息つけるお風呂の中でようこちゃんがすることは、次の日にやるべきこと、もみじ市本番までにやるべきことを洗い出す作業。それをしないと、不安でしょうがないのだそうです。

「あまりにもやることが多すぎて、本当に当日までにやりとげることができるんだろうかって、ドキドキします」

訪れた日、アノダッテの工房には20種類ものジャムがありました(20個じゃないですよ)。これらはすべて、もみじ市で初お目見えするもの。「ジャムのパレード」になるべく、全国から選び抜いた旬の果物や野菜を使い、ようこちゃんが作ったもの。あとはラベルを貼るだけ、という状態だと聞き、「今年は少し余裕があるの?」と言ってしまった僕が大間違い。「今日までにジャムの仕込みを終えておかないと、おやつの準備にとりかかれないから」とようこちゃん。もみじ市ではいつも、テーマに合ったジャムとおやつを作ってくれるようこちゃんは、今年も「パレード」というテーマに合った、これまでにないおやつを考えてくれていました。もみじ市直前まで試作を何度も何度も繰り返し、納得のいったところで、怒涛の仕込み作業に入るのだそう。だからもみじ市の直前は毎回、3日間は徹夜で作業をすることになるのだと言います。

僕は思わず聞きました。
「ジャムだけにするとか、おやつだけにするとか、考えたことはない?」
「ありますよ。でも、気づくと、やっちゃってるんです」
「なんで? なんで、そんなに頑張れるの?」
「だって、もみじ市だから」
もみじ市を主催する者としては、こんなに嬉しい台詞はありません。もみじ市にはなくてはならない、色とりどりのジャムが並ぶ風景も、その隣で作りたてのおやつを振る舞う風景も、こんなに、こんなに頑張って準備をしてくれているからこそ、僕たちは見ることができるんだね。

「私だけじゃないと思いますよ。もみじ市に出る人は、みんなそうだと思う」

そうなんだよね、ようこちゃん。もみじ市に出てくれる人たちはみな、雨が降ったら中止になってしまうかもしれない、たった2日間のために、ものすごい時間と情熱をかけて、準備をしてくれているんだ。そんなみんなの心意気こそがきっと、もみじ市のあの、幸福な空気感をつくっているに違いないんだ。

第1回のもみじ市から毎回参加してくれるアノダッテは、もみじ市にとってかけがえのない存在。アノダッテなくしては、もみじ市は成立しないと思っています。本当に。7回も参加していればもっと余裕が出てきて、“流して”しまっても不思議じゃないのに、ようこちゃんはいつも、考えに考えて、もみじ市のお客さまたちが喜ぶであろう、おやつとジャムを準備してくれるのです。今年だってほら…(下のようこちゃんの文章を読んで下さいね)。

アノダッテの工房を離れる直前、ようこちゃんに言いました。
「ようこちゃんは、本当にお客さまを楽しませたい人なんだね」
ちょっと考えてから、ようこちゃんは言いました。
「楽しませたいというよりも、一緒に楽しみたいんです」

出店者、スタッフ、お客さま、みんなで一緒につくり上げるのが、もみじ市。みんなが、パレードの一員なのです。2日後に迫ったもみじ市、この日のために考えられたアノダッテのスペシャルなおやつを片手に、パレードに参加しませんか? ようこそ、アノダッテへ! ようこそ、もみじ市へ!

*ふじもとようこさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
今年のもみじ市にはエプロンにおおきなポッケをみっつ縫い付けていこう。
右のポッケはジャム入れに。
桃からはじまりプルーン・いちじく・りんごにぶどう・バナナ・パイン、
芋・栗・南瓜にレモンカードも!
左のポッケはもみじ市でのお楽しみ、ライブなおやつをたっぷりつめて。
今年のアノダッテのテーマは「おいもとりんごの恋するパレード!」
おいもとりんごが恋してるのか
おいもとりんごがパレードに恋してるのか
はたまた
アノダッテがおいもとりんごに恋してるのか・・・
そんな恋の予感のする(?!)おやつの裏には
もうひとつのテーマがあって
名づけて「とけないアイスクリーム・ム・ム?!」
溶けちゃいそうな恋だって、ほんとは溶けて欲しくない!!
もうすでに恋してる人も、まだ恋の準備中の人も
このおやつを片手に持てば、だれもが恋するパレードの仲間入り!
そして最後、
みっつめのポッケの中身は・・・
胸には愛を!

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
たくさんのひとのしあわせな笑顔を見たい!
だから
もしもパレードの準備をうっかり忘れてきちゃっても大丈夫なように、
これを手に持っていれば一安心なにこにこワクワクおやつを作りたい!

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
となりあったひとと手をつなぐように、肩を組むように、円を描くように
もみじの国のパレードにどんどん加わって楽しんじゃおう!

文●北島勲

出店者の方の紹介はこれでおしまい。明日はこのブログで、今年のもみじ市の耳より情報などをお知らせします!

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le perchoir「秋の止まり木屋」(24日)

「化学反応」という言葉がある。異なる要素を掛け合わすことで、別の物資が生まれる変化のこと。物質に限らず、人と人との出会いにおいても「化学反応」が起こることがあると思う。今回ご紹介するのは、とてもわくわくする変化を起こしてくれそうな、2人のイラストレーターと1人の焼き菓子職人との出会いについてのお話。
 
イラストレーターの1人は、「naomi&goro」のCDジャケットの絵や、最近では小説「食堂かたつむり」の表紙絵などを手掛けたことで知られる、石坂しづかさん。もみじ市には一回目からお客さんとして訪れていたという石坂さんは、ことし初めて、出店者として参加することになった。
 
もう1人のイラストレーターは、書籍、雑誌の挿画などで活躍する口広真由美さん。もともと、石坂さんとは大の仲良だ。
 
話はさかのぼり、2009年の秋に蔵前のアノニマ・スタジオで行われた「冬じたく展」で、石坂さんと口広さんは初めて共同制作を行った。制作したのは、リネンを使った旅行用のポーチとハンカチ。見事、用意したセットは完売し、2人は大喜び。そして、こんな気持ちを抱いたという。

「うれしい気持ちを分かち合う人がいるって、いいなぁ」

その気持ちが1年後、もみじ市という場で再び結びつくことになる。もみじ市への参加を決めた石坂さんに対し、口広さんが「手伝います!」といち早く手を挙げ、2人はユニットを再結成することに。そして、今後も何かにつなげられたらと、今回から「le perchoir」(ル・ペルショワ、フランス語で「とまり木」)というユニット名が付いた。

そんな2人に、運命的な出会いが訪れる。

初夏のある日、下町での食事会で口広さんが石坂さんに紹介したのが、今年、宮崎に念願の工房を構え、そこで焼き菓子作りを行う「maruto」の清水美紀さん。その時の出会いがきっかけとなり、今回のもみじ市に向け、清水さんの作る焼き菓子に「le perchoir」の2人がパッケージデザインを施したものを制作することが決まった。

清水さんが作るのは、ヨーロッパのパン屋さんの片隅に置いてあるような焼き菓子がメイン。バターなどの乳製品や新鮮なフルーツは九州・宮崎のものにこだわり、ドライフルーツやスパイスをふんだんに使い、心を込めて作られたお菓子はどれも素朴な可愛さが魅力的。
 
パッケージを考える作業は、2人でテーブルを囲み、お茶を飲みながら楽しく進められていったそう。思いついたアイデアはテーブルの上のスケッチブックに描きだされ、2人の間でどんどんと膨らんでいく。
 
そして誕生したのが、もみじ市限定のスペシャルセット。「maruto」の“枝”をモチーフにしたお菓子に、石坂さんの叔父さんが経営する「おがつ農園」のはちみつ、清水さんが焼き菓子に合うように選んだアンシャンテのフレーバーティーが加わったとびきりの3点セットが、「le perchoir」の手による素敵なパッケージに包まれて登場!

「le perchoir」というユニットを結成した石坂さんと口広さん。宮崎で工房を開いた清水さん。新たなスタートを切ったばかりの二組による、もみじ市でしか味わえないコラボレーション。そこから生まれたものは、単なる焼き菓子とパッケージという枠を越えて、皆さんにおいしさと幸せを与えてくれるはず!

*石坂しづかさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?  
焼き菓子「maruto」さんとコラボレーション
パッケージなどを制作します。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか? 
のんびり ゆったりと。
楽しくお客様とコミュニケーションできたらと
思っております。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
やはり 「のんびり ゆるーく 楽しく」
青空の下でお楽しみください!
 
さて続いては、女性クラフト陣を引っ張る存在のあの方。今年は素敵なことをたくさん考えてくれていますよ!

文●藤川茜

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Sunday Bake Shop「移動 Sunday Bake Shop」

小さな扉をそうっとあけて中をのぞいてみると、カウンターしかないそのお店はすでに満席。やわらかな光に包まれたその場所は、午後のひとときを楽しみにやってきているお客さんで賑わっていました。9月のある日、板橋のギャラリーで行われていた珈琲をテーマにしたイベントを訪れた時のことです。

その日、私はある目的があってこの場所へやってきました。実は、珈琲が目的だったわけではなく、会いたい人がいたから。以前から気になっていて噂だけは耳にしたことがあったのです。おいしいくてかわいいお菓子をつくる人がいる。幸せなお菓子をつくる人がいる。そんな噂を。

店内に足を踏み入れると、私の目に飛び込んできたのは、イギリスのかわいい焼菓子さんのような光景。木のプレートやガラスジャーに、見ているだけで心がときめいてしまうようなケーキと焼菓子が並び、その周りには、まんまるのショートブレッドやネコと鳥のクッキーが!

「こんにちは!」
ギャラリーの奥からニコっとやさしい笑顔で出迎えてくれた方がいました。その方が、私がお会いしてみたかった、Sunday Bake Shopの嶋崎かづこさん。
「たくさん作ってきたのでゆっくり見てくださいね。冷たいケーキもありますよ」
この日、イベントのテーマに合わせて、珈琲に合うおやつをたくさん準備していた嶋崎さん。たくさんのお菓子を前にして悩んだ末に私が買ったものは、チョコサンドクッキーとフィグロール。いま考えると、それは私にとって運命の時。あの時以来、私はSunday Bake Shopのおやつの虜になってしまったのでした。

誰かにこの美味しさを伝えるにしても、「美味しい」という言葉だけではどうしても足りない…。一体どんな言葉でどんなふうに表現したら伝えることができるのだろう。しばらく真剣に考え込んでしまったほど嶋崎さんのつくるおやつは美味しいのです。とくに、私が気に入ってしまったのが、チョコサンドクッキー。絵本に出てきそうなかわいいクッキーは、しっかりした厚みがあって、ひとくち食べると、サクッ、ホロッ、とした食感がとってもいい。チョコレートの甘みも、とっても好みなのです。

私自身は料理人でもプロでもないのですが、これをひとつ食べただけで、嶋崎さんがつくるお菓子はどれも美味しいに違いない! という予感のような確信のようなものを感じました。なぜだかピーンと。初めて出会ったこの日から日曜日が来るたび、3度もSunday Bake Shopに足を運んでしまったほど。

Sunday Bake Shopは初台の商店街にあるお店。嶋崎さんが2009年1月にオープンした、文字通り日曜日だけ営業しているお店です。お店にはいろんな人がやってきます。赤ちゃんを連れたご夫婦、料理人らしき外国人の男性、近所の高校生、商店街の角からこちらへ曲がってきて、まっすぐまっすぐなんの迷いもなくお店に入ってくる常連のおばあちゃん。どれにしようか悩んでいるお客さんをみながら、嶋崎さんはニコニコと微笑んでいて楽しそう。迷っているお客さんを見るのが好きなんだそうです。

ケーキには名前と一緒に、楽しい説明が添えてあります。
「トリプルチョコレートブラウニー/チョコレート好きのためのブラウニー。チョコがごろごろ入ってます!」「リュバーブとりんごのグリオットチェリーのケーキ/すっぱい+ザクザクのさわやかなケーキです!」

通ってみてひとつわかったこと。
嶋崎さんのつくるお菓子の美味しさのひみつ。それはきっと“楽しんでお店をされている”から。おやつの味はもちろん、ご自身でつくられたというお店の内装。イギリスを感じるかわいいポスターや雑貨たち。お店の前にある小さな植物たち。お客さんのためにつくられた小さな休憩スペース。時々鼻歌が聞こえてくるキッチン。ここをとり囲むひとつひとつのものすべてから感じられるのです。Sunday Bake Shopを訪れたことがある方なら、きっとご存知のはず。みなさんも、Sunday Bake Shopに行ったら、きっとわかると思います。

もみじ市では、2日間出店してくださる「移動Sunday Bake Shop」。当日はどんなおやつが並ぶのか? 聞きたいような、楽しみにとっておきたいような、わくわくわく…。

また、今回はなんと、ちびっ子たちが参加できる素敵な企画も考えてくださっているそうです。嶋崎さんが焼いてきてくれるビスケットに、チョコレートで自由に絵を描いて楽しめるという素敵な企画! 小さなお子さんがご一緒の方はぜひ参加してみてくださいね。

さらにさらに、もしかしたら、Sunday Bake Shopのブースに、おかしのタワーが登場するかも!? 何て楽しい企画! みなさん、もみじ市で甘いビスケットとチョコレートの香りが漂ってきたら、そして、楽しい鼻歌が聞こえてきたら、そこにはきっと、甘~いおかしのタワーが建っているはず。Sunday Bake Shopへ、ようこそ!

*Sunday Bake Shop 嶋崎かづこさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
なにかしら、おそろう予定です(いまだ未定です)。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
お店では出来ないことをする予定なんですが、それにいろんな人を巻き込んでたのしみたいと思っております!

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
普段は電車にいっぱい乗ったり並んだりしなきゃいけないようなお店や、雑誌や本で見てどんなだろー、って思っていた方のおやつを食べられたりとか、全然知らなかった素敵なお店に出会えたりとか、今まではお客さん側でたのしんでいたもみじ市に今回は出店側として参加できます。
それはとってもうれしいことで、私が思っていたのとおんなじようなわくわくをみなさんに味わっていただけるように、と思って計画を立てています。
今年も素敵なお店がたくさん出ます。
秋風もきっとさわやかで気持ちいいと思います。
つまりきっととてもたのしい2日間になるとおもうのです!

さて続いては、小さな小さな映画館が、今年ももみじ市に!

文●増田千夏

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ツバメヤ&まっちん「和菓子販売・大地のどら焼きや本わらび餅」(24日)

ここは、岐阜県岐阜市、柳ヶ瀬の商店街。かつては「柳ヶ瀬ブルース」という大ヒット曲に歌われたほど賑わった繁華街も、郊外の大型施設の発展などの影響を受けて、その賑わいが今では懐かしくなってきています。駅から続くアーケードは迷路のように広がり、昭和の香りがする昔ながらのお店が軒を連ねています。おばあちゃんがひとりで店番をするたばこ屋さん、床屋さんにはくるくるまわるあの看板、お肉屋さんからはコロッケを揚げるいい香りが漂います。

懐かしい風情のお店を横目にどんどん歩いて行くと、やがて、「ツバメヤ」という名前のお店が現れます。そこには、美味しそうな和菓子がたくさん並んでいて、中では数名のスタッフが、こつこつと作業をしている模様。そして、その中には、まっちんこと、町野仁英さんの姿が…!

昨年、まっちんが三重県の和菓子工房をいったん閉店した時に寂しい思いをした方、どうかご安心ください。まっちんは今、新しい土地、柳ヶ瀬で日々和菓子をつくっています。そして、去年のもみじ市で、あっという間にお客さまのもとへ旅立った和菓子を見送った方、嬉しいお知らせです。今年のもみじ市には、「ツバメヤ&まっちん」として、まっちんが参加してくださいます。

「今年の夏、ツバメヤはオープンしたばかりです。ある意味すごい場所でのオープンですが、この場所には意味があり、『食・農・街』をテーマに、ツバメヤが全国に情報発信していき、寂れた商店街の活性化に繋がるようにと望んでいます」とまっちん。

それでは早速、今回まっちんが届けてくれる和菓子たちをご紹介しましょう。

まずは、おなじみの「本わらび餅」。このわらび餅、ただものではありません。私の人生のなかで、こんなに美味しいわらび餅を食べたことがありません! わらび餅の世界チャンピオンと言っても過言ではない、そんな衝撃の味です(決して大げさに言っているわけではありませんよ)。ひと口食べたとたん、ふわっと、もちっと広がる食感。かめばかむほどに奥深い味がして、それはそれは、忘れられない美味しさ。本わらび粉と、奄美大島の太陽の光をたくさん浴びて育ったさとうきびから出来た洗双糖、それらを混ぜ合わせ、丁寧に成形し、丹波産の京きな粉をたっぷりまぶして出来上がり。ああ、いま思い出すだけでも愛しいわらび餅…。

続いては、「大地のどらやき」です。「大地の意味するところは?」という私の問いに、「素材ひとつひとつの存在感から、大地を感じていただければ」と、まっちん。平飼いの有精卵と洗双糖、天然の重層、そして丸ごと石臼で挽いた全粒粉を100%使用しているのだそう。北海道の十勝で栽培された小豆を、たっぷりとはさんだそのどらやきは、ずっしりとしていて力強く、おいしさがぎゅっとつまっています。大きな口で、ほおばると、やさしい味がすっと体にしみ渡って行きます。大地から生まれ、私たちの体にこんなにもたくさんの喜びを運んでくれる。まっちんの想いがどら焼きを通して伝わった気がして、「ありがとう」と、空にむかって思わずつぶやきたくなるのです。

そして、最後に「ベジどら」をご紹介しましょう。こちらのどら焼き、なんとクリームの中に、トマトやゴボウなどの野菜が入っています。

「岐阜食材のの美味しさをどうにか和菓子で伝えたいと考えていたとき、ある方との出会いがありました。東京中目黒の野菜スイーツ専門店・パティスリー  ポタジエの柿沢安耶さんです」

柿沢さんの全面協力のもと、地元の農家さんが育てた岐阜野菜の個性を生かし、相性の良い素材を共に選び出し、ベジどらは誕生したのだそう。チョコレートクリームの中に、ゴボウが入っているなんて、大丈夫なのか? という私の不安も、ひとくち口にしてしまえば、あっという間にさようなら。ふわっふわの生地、口当たりのよいクリームと野菜が見事にマッチしていて、まるでケーキのよう。これは何だかもうくせになってしまいそうな味です。もし、帰り道にツバメヤがあったら、毎日ひとつずつ、違う種類のどら焼きを買って帰ってしまうだろうなぁ。

さあ、和菓子と岐阜に対する愛情をたっぷり詰め込んで、今年もまっちんがもみじ市にやってきます! 本わらび餅はもちろん、この夏にデビューしたばかりのどら焼きを、どうぞご堪能あれ! なお、ベジどらは生ものですので、会場でお召し上がりくださいね。まっちんも、皆さんにお会いできることを、とても楽しみにしていますよ。

*町野仁英さんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加して いただけるのでしょう?
今回は和菓子工房まっちんとして活動してましたが、岐阜県のツバメヤで仕事をご一緒させて頂く事になり、どら焼きなどをメインにした和菓子を販売させて頂きます。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
お菓子を通じて、たくさんの方との出会いや笑顔をすごく楽しみで、自分がもみじ市に参加出来る事が信じられなくすごく嬉しいので、キラキラ輝きたいです!

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
幸せ&喜び&笑顔になってもらえるようなイベントですので、いろいろな方との繋がりや交流など、皆さんも1日を素敵に輝いて下さい!

さて続いては、もみじ市初登場の作家さんの登場。その作品は幾本もの糸と布がからみあい…

文●一島純子

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甲斐みのり「青空お茶会〜お菓子のパレード」(23日)

「女性の永遠のあこがれをかたちにする」、「叙情あるものつくり」がテーマのLouleという名の雑貨ブランドを主催し、『甘く、かわいく、おいしいお菓子』(主婦の友社)や、『京都・東京 甘い架け橋』(淡交社)、『神戸ロマンチック案内』(マーブルブックス)など著書もたくさんある人気の文筆家・甲斐みのりさん。

昨年のもみじ市では、友人でデザイナーの藤田康平さんと一緒に甲斐さんのお手紙付きオリジナル「クッキー缶」を販売してくれました。かわいらしいイラストがデザインされたブリキの缶と、ひとつひとつに添えられた甲斐さんからのメッセージ。それは、もみじ市が開場しておよそ30分(!?)、あえなくあっというまの売り切れとなっていたのでした。今年も激しい争奪戦が繰り広げられるのか? 甲斐さん、今年はどんなカタチで出店していただけますか?

「いま、街歩き講座みたいなワークショップを開いているので、“もみじ市歩きツアー”はどうかな、というのも考えたんですけど、出店者のみなさんは忙しいので、お話を聞いたりしてたら迷惑だな、と思って(笑)。なので自分の得意分野で、お菓子をテーマにしようと思います。私は書籍の撮影のときなどにいろんな場所のいろんなお菓子をいっぺんに食べる機会があるんですけど、そういうのってみなさんはあまり体験できないと思うので、もみじ市でそういう機会をつくりたいと思います。私は子どもの頃からパッケージマニアだったので、『おいしい』というのは当たり前が大前提で、パッケージなどの見た目もかわいいものを、お菓子をパレードしてるみたいにたくさん用意して、それをみなさんと一緒に囲んで、楽しい時間を過ごしたいと思います」

日本各地のおいしいお菓子を一度にいろいろ食べられるなんて楽しそう! しかも、甲斐さんとゆっくりお菓子トークを楽しめるなんて、これはすごく貴重な機会ですよ。

「日本には、お茶会があるとその中で茶菓子の説明をしてもらったり、野点では、まわりの景色を借景して、そのなかに身をおいて楽しむ、といった風習がありますよね。それをもみじ市でやりたいのです。絵になるお菓子がたくさんあるのでパッケージでお店を飾りつつ、もみじ市の風景を眺めながら。つまり、お菓子屋さんの中でお茶会をするようなイメージです」

今回のもみじ市では、来場するみなさんとお菓子を囲みながらおしゃべりをする、お茶会を開催が決定! 題して「青空お茶会〜お菓子のパレード!〜」です。

おいしいお菓子があると噂を聞けば、お菓子を巡るための旅行に出かけることもあるという甲斐さん。そんな甲斐さんが全国からセレクトした、和洋さまざまな「おいしい」と「たのしい」が両立したお菓子が登場します。さらに、飲み物は京都の六曜社のコーヒー、紅茶、またはジュースが用意されるそう。

「お菓子を食べてるときって怒ってる人がいないじゃないですか。みんな笑顔になる。そこがお菓子のいいところだと思うので、このお茶会ではお菓子を食べてリラックスして、みなさんに笑顔になってもらいたいですね。それに、おいしいお菓子に出合ったときは『おいしいね』ってみんなでその気持ちを共有したくなりますよね。青空お茶会では、参加してくれた人同士、賑やかに会話も楽しんで、一期一会を大切にしてほしいです」

食べきれなかった分のお菓子やパッケージはお持ち帰りもできるそう。お持ち帰り用のプチギフトもあるかも? さぁさぁみなさん、この機会をお見逃しなく。早い者勝ちですよー。

〈青空お茶会〜お菓子のパレード〜のご案内〉
日時:10月23日(土)
[第1回 11:00〜/第2回 12:00〜/第3回 13:00〜/第4回 14:00〜/第5回 15:00〜]
定員:各12名(予約制 先着順)
所要時間:約40分
参加費:2000円(当日のお支払い)

〈青空お茶会〜お菓子のパレード〜申込方法〉
申込フォームからご予約→「ワークショップ申込
◆件名「青空お茶会〜お菓子のパレード〜」を選択していただき、以下の内容を明記のうえ、ご予約ください。
◆参加者全員のお名前
◆参加希望日時 23日〈土〉第1回 or 第2回 or 第3回 or 第4回 or 第5回
◆メールアドレス
◆当日連絡のつく電話番号

*甲斐みのりさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
この日のために作った憧れていたお菓子屋さんの制服風の白衣を着ていきます!

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
いらしていただいた方と一緒にお話ししたり好きという気持ちのあれこれを共有したいです。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
食べたり飲んだり聴いたり観たり、もみじ市こそ楽しい時間のパレード!

さて続いては、若き男子料理家がもみじ市に初登場です!

文・セソコマサユキ

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O-kitchen「お菓子と工作」(24日)

素朴で優しい味がするシンプルなお菓子が、わたしはすごく好きだ。素材の良さと、作っている人の気持ちが、まっすぐに届くような気がするから。大切な人たちとの心安らぐ時間には、丁寧にいれたコーヒーとそんなお菓子があったら、この上なく幸せだと思う。今日も、そんな嬉しい時間を想像しては、彼らのお菓子のことを思った。彼らが作る、おいしくて、優しくて、まっすぐで、そして少しくすっとなるお菓子のことを。

彼らとは、to-kichiさんと藤吉陽子さんのおふたり。O-kitchen(オーキッチン)という名前で活動をしている。名前からして、おいしそうなものを作っていそうな予感がすると思うのだけれど、彼らのお菓子は、その通り、とてもとてもおいしいのだ。

O-kitchenのお菓子は、すべて陽子さんが作っている。昔から、お料理やお菓子を作ることが好きだった陽子さんが、to-kichiさんの個展に合わせてプリンを作ったことが、活動を始めるきっかけだったそうだ(プリンはto-kichiさんの好物だそうですよ!)。それ以降、様々なイベントや、作家さんの個展などで、その時その時のイメージに合わせたお菓子を作ってきた。わたしも何度か陽子さんのお菓子を求めて、イベントにお邪魔したことがあるのだが、イベントごとに、イメージにぴったり合うお菓子が毎回きれいに並んでいて、それはそれは素敵なのだ。そして、季節ごとに出合う陽子さんのお菓子は、食べる度に「おいしい」、しみじみそう感じるのだ。

「大切な人と過ごす時間のどこかに、O-kitchenのお菓子がある。主役でなくていいんです。それぐらい、気軽に楽しんでもらえるお菓子を届けたいと思っています。お菓子を作る時は、ここのこれを絶対使わなきゃとか、絶対こうしないと、とか、そういった決めごとのようなものはあまり持たないようにしています。唯一決めていることと言えば、季節を意識して作ること。あとは、おいしいと思えるものをわたし自身が楽しんで作る、ですかね」

お菓子を作る時のきまりは何かありますか? との問いに、一言一言ゆっくりと丁寧に話してくれた陽子さん。シンプルで、まっすぐだ。陽子さんが作るお菓子と同じく。

陽子さんの手から生まれたお菓子は、いつも素敵な「洋服」を着ている。それは、封筒だったり、イラストが描かれた紙袋だったり。とてもセンスがよくて、思わず手にとってしまう。そう、この「洋服」を作っているのが、もうひとりのメンバーである、to-kichiさんだ。to-kichiさんは、ご自身でも個展を開いたり、企画展に参加しながら活躍している作家さん。イラストや、工作、印刷をテーマに作品を作っている。to-kichiさんが作るものは、とてもかわいくて、かっこよくて、そしていい意味で、どこか力が抜けている。見ていると、くすっと笑ったり、ほろっと優しい気持ちになったりするのだ。

ご自身でもたくさんの作品を作っている中で、O-kitchenとして何かを作る時、どんなことを考えながら作っているのですか? との問いに、to-kichiさんはこう答えてくれた。

「依頼に対して、考え、調べ、手を動かすといった作業がシンプルで、試作を何度かして納得するとすぐ本番になる。そういう意味で、O-kitchenのお菓子作りは、僕から見ると、とても健全なんです」

「O-kitchenのパッケージやイラスト、デザイン周りを担当するにあたって、自分に課したひとつのルール、それが『居残り作業をしない』。つまり、お菓子を作るのと同じ時間内にイラストやデザインを仕上げるということでした。お菓子の試作が完成するまでのわずかな時間で作るデザインなので、手法やトーンに偏りが出るのですが、そのライトな感じが、気軽に楽しんでいただくお菓子といいバランスを生んでいるのではないかと思います」

お菓子と「洋服」が絶妙なバランスで成り立っているのは、いい具合に力が抜けた、ふたりの共同作業が原因なのかもしれない。お話をしていて、ふたりがO-kitchenとして活動をする時は、心から楽しんでいるのが伝わってきた。それが、お菓子を通して、まっすぐに届けられる。だから、O-kitchenのお菓子を食べると、幸せな気分になれるのだ。

さて、もみじ市には初めて参加するおふたり。今までは、イベントや作家さんを主役にしてのお菓子作りだったが、今回は初めてO-kitchenが主役。どんなお菓子と「洋服」でわたしたちの前に姿を表すのだろう。とても楽しみだ。

さらに今回は、to-kichiさんのワークショップも同時に開催する。パレードにちなんだあるものを、to-kichiさんと一緒に作ってみませんか?

<工作家to-kichiのワークショップ>
「O-kitchenの焼き菓子を入れる、パレード仕様のテント型の紙箱を工作しよう」
2010もみじ市のテーマ「パレード」にちなんで、掌にのる大きさのテントを工作します。様々な種類の紙をto-kichiさんが用意してきてくれますので、手ぶらでご参加頂けます。今回販売するものとは別のO-kitchenの焼き菓子が、おみやげについてきますよ。

所要時間:1時間程度 
定員:6席限定(空き次第参加可)
参加費:2000円(焼き菓子付き)

*O-kitchenさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
工作帽(to-chichi)
パレード用サロン(藤吉陽子)

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?  
うかれたい(to-kichi)
たくさんの方といっぱいお話ししたいです!(藤吉陽子)

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
おまちしてます(to-kichi)
パレードはたくさんの方が集まれば集まるほど盛り上がります!ワクワクワイワイ一緒に楽しみましょう!!(藤吉陽子)

さて続いては、三重県から大人気のパン屋さんが、再びもみじ市へ!BGMは…ロックンロール?

文●早川絵梨

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karuna&松尾ミユキ「オーガニックのスコーンとジャム」

はじめて「karuna(カルナー)」のクッキーと出会ったとき、その鳥の形をしたクッキーは、松尾ミユキさんのイラストの世界から、今ここへ飛び立ってきたのでは……と思うほど、素朴でかわいらしい姿をしていました。食べるのがもったいないとは、まさにこのこと! 「ごめんね」とつぶやきながらクッキーを口へ運ぶと、その愛らしい姿そのままに、味わい深いおいしさが口中に広がっていきました。

卵や乳製品、砂糖を使わず、オーガニックの素材を厳選してクッキーを焼くのは、松尾さんの旦那さんの石原真さん。石原さんは「karuna(カルナー)」という名前で、都内をはじめとした各地のイベントなどに参加して、クッキーやスコーン、ジャムなどを販売しています。石原さんが生地をこね、成形したクッキーに、模様を描くのは松尾さん。そのまま飾っておきたくなるような、かわいらしいラッピングも、松尾さんがひとつひとつ手がけています。

普段もよく料理をつくるという石原さんは、さまざまな本を読むうちに“食”の大切さを考えるようになったそうです。また、大学を卒業し、3年間滞在したスリランカでの体験からも、大きな影響を受けたと話します。

「スリランカの人たちと共に暮らして感じたのは、彼らは人に対してとても親密で、ふれあいを大切しているということ。また、自然に対してもできる限り負荷をかけず、寄り添いながら暮らしているということでした。じつは“karuna”とは、現地の言葉で“やさしさ”や“慈悲”という意味なんです。スリランカの人々から教えていただいた、人や自然に対する“やさしさ”を、お菓子を通じて表現できたらいいなって思っています」

一方、ご存知の方も多いかと思いますが、松尾ミユキさんは、数々の雑誌や書籍で活躍するイラストレーターです。滝村美保子さんとのユニット「les deux」では、『東京旅行』のシリーズをはじめ、国内外の旅にまつわる数々の著書を出されています。わたしが初めて松尾さんのイラストを拝見したのも、ある雑誌の誌面の中でした。シンプルであたたかいタッチなのに、どこかしっかりとした芯を感じる、そんな松尾さんのイラストに強くひかれたのを覚えています。

「イラストを描くとき、大切にされていることは?」という突然の質問に、松尾さんは少し照れながら、こう答えてくれました。

「イラストを見ていただいたとき、ぱっと心が明るくなるような、ウキウキ楽しくなるような、そんなイラストが描けたらいいなって思っています」

今回のもみじ市には、そんな松尾さんの想いと、「体にも自然にもやさしいお菓子を届けたい」という石原さんの想いがギュッと詰まった、たくさんのお菓子が登場します! カルナーのイベントでも大人気の「くるみとレーズンのスコーン」や「手づくりジャムをねり込んだスコーン」、「季節の果物のジャム(洋ナシ・いちじく・りんご・すもも)」などにくわえて、もみじ市でしか販売されない、二人がコラボレーションしたお菓子も登場します。そのお菓子とは、冒頭でも紹介した鳥のクッキー。石原さんが手づくりりんごジャムを練りこみ、ひとつひとつ心を込めて焼いた鳥のクッキーを包み込む袋には、なんと松尾さんの鳥のイラストが描かれます。どんなお菓子になるのか、想像するだけでもウキウキしてきますね!

ぜひ、もみじ市では、カルナーのスコーンやクッキー、ジャムのやさしいおいしさを味わってください。石原さんと松尾さんの手のひらから羽ばたいた鳥が、多摩川の青空を渡り、多くの方のもとへと飛んでいきますように。

*石原真さん、松尾ミユキさんに聞きました

Q1.今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
松尾ミユキと「karuna(カルナー)」石原真のコラボレーションとして参加します。鳥のイラストを描いた袋に、鳥のクッキーを入れて販売します。そのほか、カルナーの看板商品であるスコーンを3~4種類と、季節の果物のジャムを用意していきます。ジャムは、写真でご紹介したものから、ビンやパッケージを一新する予定です。お楽しみに!

Q2.もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
来てくださったお客様、一人ひとりとできる限りお話しをして、楽しい時間を共有したいです。

Q3.もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
毎回、新しい驚きのあるもみじ市を、存分に味わって楽しんでください!

さて続いては、あの料理家の方が登場。今回はなんと、ペーストが主役!

文●杉山正博

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桑原奈津子×平澤まりこ×福田利之「セット」(24日)

こんにちは。事務局のわたなべです。今回わたしがご紹介するのは、料理研究家の桑原奈津子さん。会うたびに心を潤してくれるような、かわいらしくて大好きな方です。

いままで食べたもののなかで、忘れられない味ってだれにでもあると思うのですが、私にとって、そのひとつがこれ。彼女がつくった、カボチャのチーズケーキなんです。初めてのもみじ市の時に出してくれたものだったから、もう5年も前のことになるんですね。この季節がくると、必ず思い出します。あの、四角くカットされたチーズケーキの、コクのあるチーズと、しっかりとしたカボチャの味わい、そしてほのかなラム酒とシナモンの風味を…。だから、私が誰かに桑原さんのことを紹介するときは、かならずこの話しをするんです。それがどれだけおいしかったかって。

もちろん、そのおいしさは、チーズケーキだけじゃなくて、スコーン、マフィン、ドーナツ、かりんとうに至まで、あらゆるお菓子どれでもそう。甘さの加減、食感、香り、見た目…それらひとつひとつを大切にして作られているのが伝わってきます。それに、桑原さんがお菓子を作る様子を見ていると、「お菓子づくりは、そんなに難しくないんだ」って思わせてくれるんです。ボウルごと量りに乗せて計量したり、ほんのいくつかの工程だけでできてしまったり。決してスペシャルなケーキではなく、毎日のおやつにはこんなお菓子がいい。

誰かが言っていました。「彼女は粉に愛された女」だって。それには、かつて製粉会社で研究員として働いていたことなど、確かな経験と実績があるのですが、それだけではないと思うのです。奇をてらうことなく、シンプルにお菓子づくりを追求する姿勢。シャイで言葉が少ない彼女の、こういうものを作りたいというぶれない基準。それが合わさって、まるで魔法のように粉をあやつれるのではないかと。

そんな桑原さんは、毎年もみじ市にお誘いするたびに、なにをやろうかといつもギリギリまで悩んでくれていました。一人で作るのには数に限界があるし、ご自身も楽しんで参加したい。でも、今年はいち早くその答えを出してくれたのです。その名案は、ご本人自信も、とにかく実現するのが楽しそう。

それは、大学の先輩で、ひそかに憧れていたイラストレータの福田利之さんと、二人の友人で、三人が出会うきっかけをくれた、イラストレーター平澤まりこさんとの、夢のようなコラボレーションです!

もちろん、桑原さんは、お菓子づくりの担当。3人のコラボレーションにちなんで、3種類のお菓子を用意するようです。その3種類とは、3人それぞれが好きなものを挙げ、そこから桑原さんがイメージしてつくるそう。
福田さんが好きなものは「犬!山!バナナ!チョコ!コーヒー!じゃがいも!」
平澤さんが好きなものは「シナモン!ドライフルーツ!はちみつ!アリクイ!」
では桑原さんが好きなものは…? これはまだ内緒。
さて、どんなお菓子ができあがるのでしょう? 楽しみですね!!

では、ここで平澤まりこさんをご紹介。平澤さんはどんなものを作ってくれるのでしょうか? ここで事務局の清水にバトンタッチ。平澤さんは、清水にとって憧れの人なんですよ。

「平澤まりこさんは、素敵なひとです。いつでも自然体、爽やかで、ひょうひょうとしていて。そんな雰囲気が周りにいる人々を魅了するのでしょう。そのお人柄そのままの絶妙なバランスのイラストが、人を惹き付けて止まないのでしょう。

昨年のもみじ市では、その場でイラストをバッグに描くという嬉しいお店を開いていたとき、いらっしゃったお客さんたちが皆、羨望と喜びのまなざしで彼女を見つめていたこと、今もはっきりと覚えています。順番待ちのお客さんも、子供みたいにキラキラ瞳を輝かせて、待ちきれないでそわそわと机を囲んでいましたね。くじを引き、出て来た言葉に関するイラストを平澤さんが即興で描くそのとき、みんなドキドキしながらじっと手元を見ていましたね。その時のお客さんの嬉しそうな顔と言ったら! その時の平澤さんの笑顔といったら! そんな憧れの的、平澤まりこさん、今回ももみじ市に来て下さいますよ。もうわくわくしてしまいますね。

3人のコラボレーションでは、平澤さんはハンカチをつくります。それには、平澤さんのこんな思い込められているのです。
『子どものころ友だちの家に遊びに行くと、よく友だちのお母さんが、帰りにおやつをハンカチにくるんで持たせてくれましたよね。そういうのって、ささやかながらとっても嬉しかった記憶があるんです。そんな小さな幸せのおすそわけを、お届けしたいと思いました』

平澤さんはそんなあたたかい気持ちを込めて、5カ国語で『ありがとう』と書いたハンカチを制作して下さったのです。想いをこめて、1ヶ月もかけてつくるハンカチを、2種類作ってくれています」

そして、トリはイラストレーターの福田利之さん。福田さんは、今回のもみじ市のDMのイラストも担当してくれました。 では、ご紹介は事務局の杉山から。このインタビューが初対面だったそうです。

「夏のある日、イラストレーターの福田利之さんに初めてお会いしたとき、福田さんがおみやげに持ってきてくれたのは、なんとトウモロコシ! ちょっと驚いた顔をしている私たちに、『近くの直売所で買ってきたんです。おいしいですよ!』と、ほほえむ福田さん。その笑顔を見たとき、『福田さんは人を喜ばせることが、きっと根っから好きなんだ』と思ったのでした。

そんな福田さんに、イラストレーターの仕事の魅力についてたずねると、次のように話してくれました。
『絵を描くなら画家という道もありますが、ぼくは画家よりイラストレーターがいいなって思うんです。なぜなら、イラストは雑誌や絵本、広告などのさまざまな媒体を通じて、いろんな人に見てもらうことができるから。それに、イラストには雑誌であれば出版社、広告であればクライアントの要望などもあります。それに応えながら、自分の世界観を織り交ぜていくのがおもしろい。これからも、多くの人に喜んでもらえるイラストに、こだわっていきたいと思っています』

福田さんは、今回、もみじ市のDMのイラストも出がけてくれました。まるで物語の世界から抜け出てきたような、今にも動き出しそうなイラストは、今回のもみじ市のキャッチコピー「パレード」にぴったり! DMはもうすぐ発送させていただきます。もみじ市のホームページにも掲載しますので、どうか楽しみにしていてくださいね」

3人のコラボレーションで福田さんが担当するのは、お菓子の缶。かわいいイラストがついた缶の中には、平澤さんのハンカチと、桑原さんのお菓子が入っている、というのです。 考えるだけでわくわくしてきますね! こんな豪華な3人が組んだ、夢のようなコラボレーション!! 1日限りの数量限定ですので、みなさん、どうぞお早めに!

*桑原奈津子さん、平澤まりこさん、福田利之さんに聞きました。

Q1.今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
福田さんと平澤さん、大好きなお二人と一緒に「セット」を作って、3人で出店します。いつものお菓子を特別な装いで、皆さまにお届けしたいと思います。(桑原)

「パレード」と聞くだけでドキドキしますね。今回は桑原さん、福田さんとともに、そのドキドキをぎゅっと詰めこんだすてきなギフトをご用意します。(平澤)

パレードの後ろからついて行くような感じで。(福田)

Q2.もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
ウキウキパレード気分で。(桑原)

もみじ市は参加者もお客さまもみんなパワフルなので、そのキラキラした渦に巻きこまれて、いっしょに思いきり愉しみたいです。(平澤)

雨男なので、晴れてくれさえすれば御の字です。(福田)

Q3.もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
もみじ市ならではの、もの、こと。たくさんあります。めいっぱい楽しんでいってください。(桑原)

パレードはただ眺めるより、いっしょに騒ぐほうがずっと楽しいです。おもしろそう!と思ったら迷わず輪に加わってくださいね。(平澤)

ぼくたちは日曜日だけの参加ですが、ぜひ遊びに来てください!(福田)

つづいては、あなただけの特別な1着をつくってくれる、初登場の方のご紹介です。なにやら、素敵なコラボレーションも…。

文●わたなべようこ 清水香里 杉山正博

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atelier h「秋色のお菓子」(24日)

食欲の秋は食べ物の宝庫。中でも果物は実に多彩です。りんご、柿、ぶどう、梨、いちじく、栗…、まさに実りの秋。本間節子さんがつくるお菓子には、そんな“秋”がギュッと詰め込まれています。アップルパイ、ブドウのロールケーキ、モンブラン…。どれも、本物の素材を使いつくられた、本物のお菓子です。

『お菓子を焼いてお茶をいれて―私のおやつ時間』『ヨーグルトのお菓子』など、多くの著書がある本間節子さん。本間さんが主宰するお菓子教室「atelier h」は、プロのお菓子研究家に直接指導してもらうことができ、ほっこり美味しいお菓子づくりを教えてくれる教室として、とても高い人気を誇っています。

「atelier h」では、お菓子をつくる際、出来る限り加工品は使いません。例えば、シロップ煮の缶詰めを使ったり、マロンペーストを使ったりすれば、簡単にお菓子をつくることはできるけれど、そういうものは使いません。本間さんが大切にしているのは、素材に一から手を加えていくこと。それを、教室の生徒さんたちに実践してほしいと言います。

「一からつくってもらうというのは、10年間ずっと大事にし続けています。お菓子はつくっている時間も幸せなんだ、ということがわかってもらえたらいいなって。栗の裏ごしとか、みんなはじめは嫌々やるんですけど、結局はおいしくなるからやってくれるんです。出来上がったころには『大変だったねー』なんて笑いあって。そういうのが嬉しいですね」

本間さんが旬の素材の魅力に気付いたのは、結婚して千葉に住んでいたころ。周囲には畑がたくさんあり、旬の新鮮な食材を豊富に使って料理をつくれる環境が訪れたことがきっかけ。畑のおばちゃんに、そのときおいしいものを教えてもらいながら、素材ありきで食べ物をつくるのが楽しくなってきて、いつしか季節ごとのお菓子をつくるようになったといいます。

「生産者の方が一生懸命つくった素材をさらにひと手間かけて、温かくして、食べてもらう。そんなお菓子づくりをおばあちゃんになっても続けていくのが夢なんです」

秋があふれる旬のお菓子を携えて、本間さんは今年ももみじ市にやってきてくれます。

「今年はティーセットにして販売しようと思っています。旬の生菓子と焼き菓子、それにティーバッグの入ったコップをつけて。去年、お客さまに詰め合わせの箱を選んでいただいたのがとてもよかったので、今年もそのスタイルでできたらと考えています。お湯を準備しておきますので、お好きなタイミングでお茶を召し上がってくださいね。持ち帰っていただければ、おうちでも楽しめます」

心遣いもうれしい、本間さんの秋色ティータイムセット。河原でも、お部屋でも、ゆっくりと季節を味わってください。美味しいですよ!

*本間節子さんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?     
いつもの通り、主役のお菓子たちがおいしく見えてかわいらしく感じられるような、いでたちを目指します。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?     
来て頂いた方と、楽しい時間を共有したいです。のんびりお茶を飲んで話したり出来たら、そんな時間がもてたらいいなと。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
家に帰ったときにも温かい気持ちになれるようなお気に入りを探してくださいね。

続いては、さあいよいよ、皆さんお待ちかね、情熱の陶芸家の登場!

●八木章

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SHOZO SUNDAY DRIVE「珈琲豆、スコーン」

どれだけ多くの人の記憶に、このカフェは宿っているのだろう?
SHOZOがあったから(あるから)…」
これまで、何人もの人から、この台詞を聞いた。「SHOZOがあったから、カフェを開いた」「SHOZOがあるから、明日から仕事を頑張れる」「SHOZOがあったから、今の私がいる」という具合。「◯◯があったから」なんて言い方が許されるカフェは、SHOZOしかないな。きっと。

河野恵美さんも、まさに“SHOZOがあったから”な人。河野さんはかつて東京で働いていたとき、休みの日になると那須へ旅し、SHOZOを訪れることが何よりの楽しみだったという。

「SHOZOでコーヒーを飲んで、スコーンを買って東京へ帰る。気付いたら、充電できている自分がいました」

じつは、僕自身もそう。20代の終わりのころ(もう15年近くも前なのだ)、休みのたびに那須まで車を飛ばして、SHOZOでコーヒー(時にはミルクティー)を飲み、スコーンを買って帰る。それだけのことが、やさぐれているような毎日の中で、泉に湧く清らかな水のように僕の精神を潤してくれていた季節があるのだ。SHOZOがあったから、ね。

SHOZOを訪れる多くの人が愛してやまないであろうスコーンが登場したのは、今から18年前のこと。今回、この記事を書くために取材に訪れた際、とても貴重な話を聞いた。「スコーン」は「ズコーン」だったのである! 意味が分かりますか? 18年前、始めてスコーンが登場したとき、メニューには「ズコーン」と書かれていたのだ。なぜか? 型で抜いてきれいに作ったものではなく、手で生地をこねて作り、デコボコした男らしいそれは、ズコーンという呼び名こそふさわしいのではないかと…。

しかし、ズコーンは、時の流れとともに少しずつ変化していった。小麦粉を国産のものに変え、砂糖を天然のものに変え、手ではなく、キッチンエイドミキサーでこねるようになった。そしてやがて、ズコーンはスコーンになったのだ。

「私が働いている4年間でも、スコーンの味は少しずつ変わっている気がします」

これは、先の河野さんの談。そう、河野さんは現在、SHOZOのスタッフなのである。時代の変化や、スコーン作りを担当するスタッフの感性によって、その味は常に変化を遂げているらしい。僕たちからしてみればSHOZOのスコーンは、「いつも変わらずおいしいスコーン」なのだけれど、「変わらないおいしさ」を提供し続けるために、見えないところで少しずつ「変わっている」というのが、なんだか、いい。

そろそろもったいつけるのはやめにしよう。SHOZOが2007年の花市以来、3年半ぶりにもみじ市に帰って来る。“DRIVE”してくるのは、河野さんをはじめとする、SHOZO選抜チーム。たくさんのスコーンと珈琲豆をトランクに積めて、多摩川までSUNDAY DRIVING……いやいや、今回はSUNDAYだけでなく、SATURDAYも出店してくれるのだ!

「お誘いのスコーンを持っていきます。もみじ市でスコーンを買ってくださったお客さまが、気に入って下さったら、那須に来てくれたらとても嬉しいです」

スコーンのほかにも、SHOZOのメインブレンドである珈琲豆「森のブレンド」や、オリジナルTシャツも販売予定(下の写真がオリジナルTシャツ。ロゴマークが刺しゅうされ、胸と背中の文字が意味するのは…!?)。

さあみなさん、10月23日と24日は、多摩川河川敷に進路をとろう。なぜかって? そこに、SHOZOがあるから、さ。

*SHOZO SUNDAY DRIVEのみなさんに聞きました

Q1. 今回はどんな“いでたち”で、もみじ市のパレードに参加していただけるのでしょう?
SHOZOのオリジナル長袖Tシャツで元気にカラフルに参加です。

Q2. もみじ市をどんなふうに楽しみたいですか?
那須の香り、味を届けたいと思います。

Q3. もみじ市の宣伝部長になったつもりで、来場されるお客さまにメッセージをお願いします!
もみじ市に参加出来ないスタッフも、スペシャルスコーンを焼いたり、コーヒー豆をつめたり、ふくろを作ったり、当日のことを想像しながら、楽しみながら作業しています。那須高原からワクワク・ドキドキの参加です。どうぞ遊びに来て下さい。

さあ続いては、美味しくて力強い自然農の野菜を作るナイスガイが、知多半島から!

文●北島勲

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