甲斐みのり「こけしおかし店」(19日)

あー、なんか楽しくないな。こんな風に思ったこと、あると思います。

「甘く、かわいく、おいしいお菓子」(主婦の友社)、「乙女みやげ」(小学館)などの著者で、旅、散歩、お菓子、手土産、クラシックホテルや建築、雑貨に暮らしなど、女性の憧れを主な題材に、様々な雑誌やイベントなどで活躍する文筆家、甲斐みのりさんも冒頭のようなことを思って悶々としていた時期があるそうです。今のご活躍ぶりを見ると、ちょっと想像がつかないですよね。

そんな時、甲斐さんはこれではいけないと思い、自分の興味のあるもの、いいなと思うものを探しに出掛けたそうです。そうして出会ったのが、当時暮らしていた京都のお菓子たち。千年の都と言われる京都は古くから有力な寺社が多く祭礼のためのものや、茶の湯文化の繁栄とともに茶菓子も発達するなど、和菓子の文化がとても栄えた土地。「京都のお菓子はその文化や四季の彩りを映して色や形がとてもステキで虜になりました」。元々、伝統的なものに興味があり、好きなものを見付けるとその背景などを知りたくなる性分だった甲斐さんは、どんどんその世界にのめり込んでいったそうです。そして全国各地へお菓子を探しにいく旅に出るようになり、知識が積み重なって著書の発行に繋がっていきました。「嫌なこともありますけど、そういうことを考える時間を減らして、好きなものをたくさん見付けて、好きなことを考える時間をどんどん増やしていくと、毎日がとても楽しくなっていきました」と毎日を楽しむコツを教えてくれた甲斐さん。

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そんな甲斐さんが新たに見付けた好きが「こけし」。雑誌で特集が組まれるなど、密かに注目を集めているこけしですが、これまたかわいくて奥深いそうです。震災を機に東北へ行くことが増えたそうなのですが、そこで出会ったのが、東北の各温泉地にあるこけし。もともと温泉地のお土産ものとして発達していったというこけしは、東北が本家で「伝統こけし」と言われ、その他に「新型こけし」や「創作こけし」というのがあるそうです。その土地土地で特色があり、形や色使いなどが異なり、全部で11系統もあるそう。さらに工人(こうじん)さんと呼ばれる作り手によっても違いがあり、手づくりのため、ひとつひとつ表情も違い、色んな角度から楽しめるのが魅力と、夢中になってこけしのことを教えてくれた甲斐さん。

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今回のもみじ市ではそんな甲斐さんが選りすぐった、かわいいこけしと、こけしをモチーフにした甲斐さんオリジナルのお菓子が並ぶそうです。お菓子はイベントでしか買うことができない限定品ばかりだそうで、ファンにはたまらないラインナップ!「元来お菓子もこけしも贈るもの。人を想う気持ちがそこにあります。それをみなさんとシェアして、その魅力を伝えられるのが喜びです」。甲斐さんの好きと想いがいっぱい詰まったブース、ぜひ見に行って、甲斐さんの話を聞いてみてください。想いが伝わり、あなたの好きにそれが加わったら、あなたの毎日は、またひとつ楽しくなることでしょう。甲斐さんが出店するのは19日のみなので、注意してスケジュールを組んでくださいね!

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【甲斐みのりさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
旅や散歩、お菓子、手土産、 クラシック建築やホテル、雑貨と暮らしなど 女性が好んだり憧れるモノやコトを主な題材に書籍や雑誌に執筆しています。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
ピンクでありたいなと思いますけど、ネイビーを選ぶことが多いですね。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
日本の伝統工芸やお菓子には色彩がとても豊かです。その元々ある色を使って、カラフルな世界を創り出したいです。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて続いては、街に突如として現れる移動cake shopの登場です! 美味しそうなアメリカンケーキを自転車に乗せて、多摩川河川敷まで出張販売にやってきます!

文●竹内省二