ジャンル:CRAFT,出店者紹介

小菅幸子


【小菅幸子プロフィール】
陶器ブローチの代名詞とも言える陶芸家。地元である三重県津市を活動拠点に、全国各地で個展&イベントに出店しています。「おばあちゃんになるまでお気に入りで使えるようなモノ」を根底にブローチ、器、ボタン、フェーブ(幸せを運んできてくれると言われる陶器製の小さな置物)などを製作。時代を刻んだような、愛らしくも美しい佇まいのブローチは、眺めているだけでドキドキときめくものばかり。もみじ市では、始発電車が動き出す時間から1、2、3人……と人が集まり始め、開場前にはうんと長い列をなすほどに。この光景をご本人はどう思われているのかというと「今回は誰も……」と、とっても控えめなのです。
http://kosugesachiko.com/


【商品カタログ予習帳】
眠る月、おどけた星

ブローチいろいろ


『月刊 小菅幸子』記事一覧

7月号 特集「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答〜製作&仕事編〜」
8月号 特集「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答〜プライベート編〜」
9月号 特集「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答〜好きなモノ・コト編〜」
10月号 特集「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答〜もみじ市編〜」


【月刊 小菅幸子 7月号】
特集「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答〜製作&仕事編〜」

夢中になるのには理由があります。陶芸家・小菅幸子が生み出す作品、中でも陶器のブローチに日本中(いや、世界中かもしれない)の女子がゾッコンです。全国津々浦々、もみじ市をはじめ個展、イベント出店では長蛇の列ができ、そこに並ぶ女子たちの表情ときたら! いくつになっても身につけたい。いくつも欲しくなる。こんなにも愛され続ける作品を生み出す根源って一体何だろう? その答えは、日々の営み、好きなモノ・コトに隠れているはず。陶芸家・小菅幸子の素顔に近づく100問100答、第1回目は製作&仕事編と題し25問のクエッションに答えていただきました。

〜製作&仕事編〜

01.陶芸家としての活動歴を教えてください
2011年よりスタート。今年で7年目を迎えます。

02.製作の流れを教えてください
デザイン考えスケッチ→原型を製作→型取り→乾燥→試作(色合い・使用する土を決める)→本番

03.1日の平均製作時間は?
7~8時間くらい

04.作業前にやっていることは?
アトリエの片付け

05.製作道具以外で作業中に欠かせないものは?
ラジオ

06.作業中に聞いているものはありますか?
ラジオ

07.新作のアイデアはどこから?

古い花の本、アンテークのアクセサリーの本、花言葉、古い詩など

08.思いついた新作のアイデアはどこに記録しますか?
脳みそ

09.アトリエの中でお気に入りのスペースは?

▲小菅さんの作品がズラリ。愛らしい表情に思わずこちらもニッコリ

窓際

10.アトリエでのルールは?
うーん…とくになし!

11.作業中の気分転換は?

愛猫のレモン撫でて愛でる。ヘッドフォン越しに大爆音で音楽を聴く

12.昼食はどこで? どんな料理?

▲ある日の昼食。陶芸家・内山太郎さんのお皿に小菅さん手作りのガレット(写真・小菅幸子)

自宅のダイニングで手作り料理

13.製作のゴールデンタイムは?
朝食前の4:30~6:30頃

14.作業着はありますか?

とくに決めていないけどジーパン、Tシャツにエプロンが多い

15.製作中に迷った時、誰かに相談しますか?
最終的な色合いなどは、少し相談したりすることもあるけど、ほとんど自分の思うままに進めている

16.作品を作るうえであえて「やらないコト」はありますか?
陶器でアクセサリーを作っている作家さんの作品は、できるだけ見ないようにしています

17.ご自身の作品の特徴をひとことで表現すると?
普通

18.新作の試作はだいたい何回くらい?
初披露の時は2〜3回。製作を重ねるごとに変わっていくことも多い

19.製作過程で好きなのは?

▲レモンも製作に参加

色塗り

20.製作で心がけていることは?
きっちり、丁寧に作りすぎないこと。濃淡や動き、一個一個の表情の違いをあえてそのままに。既製品にはない、人が見て惹かれるものにしています

21.小菅さんが思う陶芸の魅力とは?
何百年たっても変わらないこと

22.小菅さんにとってブローチとは?
胸につけていると嬉しくなるもの

23.新作を見せてください!

ねこ、すずらん、mado café 10thブローチ

24.小菅さんにとってものづくりとは?
何歳になっても挑戦できること

25.ものづくりをする上で大切にしていることは?
手がけるモノが自分にとって「大好きなモノ」であること

小菅さんが手がける、どのブローチも色褪せることがない。モノづくりをとびっきり楽しんでいること、作品にたっぷりの愛情を注いでいること。丁寧で率直な仕事ぶりは、ブローチにもしっかりと表現されています。そんなブローチを作り続ける小菅さんに問いかけた「ご自身の作品の特徴をひとことで表現すると?」の回答が「普通」というのが、なんとも小菅さんらしい……! 作り手も使い手もブローチのある生活が特別ではなく普通であるように。きっとそんな想いなのだと感じました。

(編集・新居鮎美)

《次号予告》
次回は、プライベート編。お気に入りのお店や愛用品など、小菅さんの「好き」がたくさん!


【月刊 小菅幸子 8月号】
特集「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答〜プライベート編〜」

先月開催された、陶芸家の夫・内山太朗さんとの二人展で改めて小菅さんの凄みを目の当たりにしました。私が個展に伺ったのは最終日で、作品のほとんどが完売(最終日なので当然なのですが…)。購入はできなくても作品を見ておきたいという人以外に、小菅さんに会いたかったという人たちで会場が大にぎわいしているのです。そんな人気者の素を探るべく用意した25の質問。「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答」、第2回目はプライベート編です。

〜プライベート編〜

026.朝起きて一番始めにすることは?
愛猫のレモンにカリカリをあげます

027.よく行く飲食店を教えてください
喫茶tayutau(三重・津)、ちいさな菓子店Fika.(愛知・名古屋)

028.お気に入りのショップは?
ツバメ舎(愛知・蒲郡)、tamiser(東京・恵比寿)

029.出かける時の必需品は?
財布と携帯電話

030.宝物を見せてください
レモンです

031.趣味は?
音楽鑑賞

032.休日は何をしていますか?
息子と公園で遊んでいます

033.得意料理は?
和食、イタリアン、ストーブを使った煮込み料理

034.今までに行ったことのある国を教えてください
イギリス、フランス、ドイツ、ギリシャ、韓国

035.行った国の中で一番心に残っている国は?
▲写真・小菅幸子

工房や美術館巡りなど、初めて陶芸のために旅をしたフランス

036.長期休暇が取れたら何をしますか?
海外のあらゆる陶産地を巡りたい

037.一日の中で大切にしている時間は?
息子と過ごす時、毛布をかぶって「名探偵ポワロ」のテレビシリーズをミュート&字幕で観る真夜中

038.ヘアスタイルを変える時は?
出展イベント&個展の前日

039.愛用中の食器を見せてください
イギリスで購入した「Emma Bridgewater」のマグカップ

040.休日に使うバッグを見せてください
古着屋さんで見つけたリュック

041. 気になる&行ってみたい場所や県ってありますか?
東北と喫茶carta(岩手・盛岡)

042.コレクションしているものは?
フェーブ

スノードームは、母の海外土産でもらうことが多いです

043.SNSのアップは一日何回?
1〜3回程度

044.自宅で一番くつろげる場所は?
ソファーか床

045.寝る前にやっていることは?
息子の寝かしつけ

046.長年愛用しているものを見せてください
25年くらい使っているミッフィーのミルクパン

047.毎日欠かさずやっていること、続けていることは?
10年日記

048.最近みつけた新発見は?
広島の銘菓・もみじ饅頭をモチーフにした「もみ爺」のかわいさ

049.一週間の中で一番好きな曜日は? その理由は?
平日はアトリエにスタッフがやってきて、土日は保育園が休みで息子とずっと一緒にいられるから毎日!

050.自宅で一番やっていることは?
掃除、洗濯

1階が工房、2階が住まいの一軒家で陶芸家の太朗さん、息子のべびまるくん、猫のレモンと暮らす小菅さんのプライベートには「意外!」なことがいくつもありました。もみ爺やミッフィーのミルクパンなど、生活の中にキャラクターが混在していたこと。日常で使うリュックが、カラフルだったこと。作品が持つ童話のような美しい世界観の根底には、ポップでファンシーなものがこっそりと潜んでいて、それが小菅さんが手がけるブローチやフェーブの妙味になっているのかも、と感じたのでした。

(編集・新居鮎美)

《次号予告》
次回は、好きなモノ・コトを紹介します。漫画、映画、本、アーティスト……小菅さんの新たな一面が見えてくる!?


【月刊 小菅幸子 9月号】
特集「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答〜好きなモノ・コト編〜」

作品はもちろん、小菅さんご本人のことをもっともっと深く知りたい。そんな想いで「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答」の企画を提案しました。小菅さんは「みんな知りたいんかなー? 普通の答えで自分にしょんぼりやけどしょうがないよね……」と話していましたが、聞けば聞くほど、知れば知るほど「へぇ〜」「ほぉ〜」「おぉ〜」の連続。今回の好きなモノ・コト編は、小菅さんらしさが色濃く表れている内容になっています。

〜好きなモノ・コト編〜

051.気になる作り手さんを教えてください
今年のもみじ市にも出展する木彫彫刻家のはしもとみおさん
陶芸家の日高伸治・直子さん夫妻

052.好きなアーティスト&ミュージシャンを教えてください
Rufus wainwright、THE SMITHS、iron and wine

053.好きな映画は?
ミッドナイト・イン・パリなど、ウディ・アレン監督の作品全般

054.好きな小説家は?
宮沢賢治

055.好きな漫画は?
浦沢直樹の『MASTERキートン』

056.好きな季節を教えてください
春、夏、秋、冬

057.好きな本は?
幸田文や内田百閒の随筆、小澤征爾

058.好きな雑誌は?
暮らしの手帖、昔の『ku:nel』と『Olive』

059.好きなアニメは?
スタジオジブリ制作の『天空の城ラピュタ』、『魔女の宅急便』

060.好きな食べ物は?
ヨーグルトとチーズ

061.好きなスイーツは?
「ちいさな菓子店 fika.」(名古屋)のレアチーズタルト

062.好きな飲み物は?
カフェオレ

063.好きな色は?
ブルーグレー、濁ったピンクやグリーンなど中間色

064.好きな花は?
スミレ、ラベンダー

065.お気に入りの香りは?
ラベンダー、ローズマリー

066.ご自身の作品で一番のお気に入りをあげるとしたら?
つゆ草

067.座右の銘は?
まだないので、素敵な言葉に出会うのをまっているところ!

068.好きなデザインは?
民芸

069.好きな空間は?
フランスの田舎の家のようなインテリア

070.好みのファッションは?
名探偵ポワロの人たち(男性&女性)のファッション、1920年代頃の装い

071.ご飯派? パン派?
どっちも好き!

072.好きなギャラリーは?
ギャルリ百草(岐阜県多治見市)

073.ブローチ以外で好きなアクセサリーは?
アンティークの指輪、ペンダント

074.好きな美術館は?
三重県立美術館

075.お気に入りのiPhoneアプリは?
花の名前が調べられる「花しらべ」

どんなモノに出会い、触れてきたのか。人の好きなモノ・コトを聞くとその人の歴史が垣間見られる気がします。今回、小菅さんに25の“好き”を聞かせてもらい、普段のやりとりでは知り得なかった等身大の小菅さんに巡り会いました。小菅さんの作品を“好き”なみなさん、ぜひ小菅さんの好きなモノ・コトを見たり、聞いたり、行ったり、食べたり……していただきたい! もみじ市当日、作品のことだけでなく好きなモノ・コトについてトークを交わすのも楽しい時間になると思います。

(編集・新居鮎美)

《次号予告》
次回の最終回では、もみじ市についてお応えいただきます。今回で4回目の出展になる小菅さんにとってもみじ市とは?


【月刊 小菅幸子 10月号】
特集「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答」

2014年、記念すべき第10回目のもみじ市に初めて出展していただいた小菅さん。あの日も始発が動き出すと同じくして会場に女性が1人、2人、3人…気がつくと開場前に長〜い列ができていました。もみじ市前日、準備をしながら多摩川河川敷の広さを改めて実感した翌日に「狭いかも…」と思ったことを今でもよく覚えています。それから何度も出展していただきましたが、開場前の列が短くなることはなく、今ではお馴染みの光景に。今回で最終回を迎える「陶芸家・小菅幸子を知る100問100答」。ラスト25問は、もみじ市についてお伺いしました。

〜もみじ市編〜
076.もみじ市への出店は何回目になりますか?
今年で4回目です

077.もみじ市2018の出店が決まった時の気持ちをひとことでお願いします
嬉しいな!

078.もみじ市出展に向けて近況を教えてください

制作を頑張っています

079.小菅さんにとってもみじ市とはどんなイベントですか?
憧れのイベントです

080.設営・ディスプレイで心がけていることは?

▲写真・小菅幸子

見やすく、選びやすく

081.イベント中に心がけていることってありますか?
可能な限り、ブースに来てくださったみなさんとお話をすることです

082.お客さんに言われ嬉しかったひとことは?
私とお客さんが同時に「かわいい!」となる時があって、その時の「かわいい」はとくに嬉しい

083.もみじ市に来るみなさんへ「これを持参しておくと役に立つ!」というオススメアイテムは?
ピクニックシート

084.今年のもみじ市のテーマは「DISCOVERY」ですが、小菅さんご自身のテーマは?
秋冬のモチーフも入れた、新旧色々ブローチたち(全然ディスカバリーになりませんでした)。でも、nuitさんとのコラボ企画ではいろいろ発見がありました。

085.もみじ市当日、ブローチ以外に並ぶアイテムは?


もみじ市出店者同士のコラボレーション企画で制作した人形(写真・小菅幸子)

086.イベントの時のファッションは?

kurumuさんに作ってもらった特注の服、はりしごとfukuさんの特注品

087.もみじ市で楽しみにしていることは?
作家さんたちと話しができる

088.もみじ市でのランチは何を食べていますか?
mado cafeなど

089.もみじ市の魅力とは?
すごい作家さんたちが会場で一度に見られる(自分はすごくないけど…)

090.もみじ市で最高の瞬間は?
2日目のまったりとした夕暮れ時

091.「もみじ市」と聞いて思い浮かぶことは?
朝礼のジャンプ

092.お客さんとしてもみじ市に行ったことはありますか?
あります!

093.もし小菅さんがお客さんなら、どんな風にもみじ市を楽しみますか?
食い倒れます

094.過去のもみじ市で印象に残っているエピソードは?

2017年、昨年のもみじ市です。雨でブースが沼に…(写真・小菅幸子)

095.今までのもみじ市で購入したモノは?

ユーリ白樺かごのバッグ、2010年のもみじ市限定で販売していた桑原夏子さん、平澤まりこさん、福田利之さんのコラボ缶

097.もみじ市でどんな写真を撮っていますか?


息子、ディスプレイ、芝生、食べ物など(写真・小菅幸子)

098.イベント前日はどのように過ごしていますか?
ブローチに値付けをして、梱包をして、車に荷物を積み込んで…美容院へ行きます

099.今年のもみじ市の意気込みを!
頑張ります!

100.もみじ市に来場されるみなさんにひとこと
楽しみましょう!

製作でお忙しい中100に及ぶ質問に答えていただきましたが、「1年後に同じ質問をしたらどうなんだろう?」なんてことを考えながら、今回の記事をまとめていました。もちろん変わっていることもあるだろうし、変わらない部分もあるのだと思います。マイナーチェンジを繰り返しながらその時々で少しづつ佇まいが変化する作品のように。今の小菅さんと作品に会いに多摩川河川敷へ。

(編集・新居鮎美)