ジャンル:CRAFT,出店者紹介

nuit

【nuitプロフィール】
布花作家のMAHOさんと、刺繍作家のAYUMIさん、二人によるものづくりユニット。「nuit」とは、フランス語で「真夜中」。「夜の闇を彩るように、大切な日々を彩ることができますように」そんな想いが込められています。これまでも「布博」などで数多くのファンを魅了してきた彼女たちが、待望のもみじ市初参加。私(担当:本間)も「koeda」のイヤリングを愛用中。さりげなくも可憐な姿に、つけているだけで気持ちが華やぎます。
http://ooonuitooo.com/


『月刊 nuit』記事一覧

7月号 特集「nuitのはじまり」
8月号 特集「nuitの作品作り」



【月刊 nuit 7月号】
特集:nuitのはじまり

今年、もみじ市初参加となるnuit(ニュイ)。布花作家のMAHOさんと、刺繍作家のAYUMIさん、お2人によるユニットです。「月刊 nuit」では、その魅力をお届けすべく、これまでの活動について、そしてこれからの活動について、じっくりとご紹介していきます。それでは、はじまりはじまり。

出会いはカフェの一角で

定期的に2人で作業会を開くというMAHOさんとAYUMIさん。本日はその会にお邪魔して、担当・本間(手紙社)がお話を伺いました。初回は、nuitの出会いとはじまりについて。

ーーーお2人はどうやって出会ったんですか?
AYUMI:私の行きつけのカフェに、MAHOさんが働いていたんです。当時は、MAHOさんも私も、それぞれ布花と刺繍で個別に活動をしていたんですよね。
MAHO:個人的にお話する機会はなくて、活動のことは知らなかったんですけど、注文を待つ間に刺繍をされている姿を見て、素敵な方だなぁと思っていました。

ーーーカフェで刺繍なんて素敵ですね。どんなきっかけで一緒に活動を始められたんでしょうか。
AYUMI:ある日、MAHOさんの友人がそのカフェで結婚式を開くことになったんです。元々私はヘアメイクアーティストとしても活動していたので、マスターからの依頼でその式のヘアメイクを担当することに。「アクセサリーはお店の子が担当するから」と聞いていて、それがMAHOさんでした。
MAHO:AYUMIさんもボンネを作ってくれて、そこで初めてAYUMIさんの刺繍と私の布花、お互いの作品を知ることになったんですよね。
AYUMI:その式の後、すぐに私からMAHOさんに声をかけたんです。「一緒にやりませんか」って。元々ウェディングのヘッドドレスを作る仕事を本格的に始めたいなあと思っているタイミングだったので、そこに彼女の作る布花の作品がぴたりときたんですよね。刺繍と布花、まったく手法の違う2つを組み合わせることで、新たな作品が生まれ活動が広がるんじゃないかと思って。
MAHO:まるでプロポーズみたいでした(笑)。突然、「あなたがいいんです」って。

ーーーわあ、それは嬉しい告白ですね(笑)。 それからすぐに活動を?
AYUMI:そうですね。丁度2人で手がけた式から半年後くらいに、展示のお話をいただいて、「そこでnuitの個展をしよう」と決まりました。最初の個展が丁度ウェディングから丸1年後。nuitという名前が決まったのは、個展の2ヶ月ほど前でした。

ーーー「nuit」という名前は、フランス語で「真夜中」という意味だと伺いました。どんな風に決まったお名前なんでしょう?
AYUMI:当時昼間は2人とも別の仕事をしていたので、nuitとしての活動をするのはいつも20時〜24時。作品が出来上がるのが夜中だったんです。そこに「夜の闇を彩るように、私たちのアクセサリーがお客さまを彩ることができますように」という願いを込めて、この名前をつけました。最初の個展のタイトルも、特別な日の前夜をイメージして、「真夜中のハミング」といいます。

初めて開催した個展「真夜中のハミング」のDM
最初の個展で生まれた、“nuit”初の作品。中央が「小花と蝶々」、左上から時計回りに、「koeda」「刺繍花」「カモミール」

nuitのはじまりは、カフェの一角で起こった、まるで運命のような出会いがきっかけでした。さて、出会いの日から約7年。2つの個性の巡り会いによって、これまでどんな作品が生み出されてきたのでしょうか。次回は、nuitの作品がどんな風に生まれてくるのかをご紹介します。

(編集・本間火詩)

《次号特集》nuitの作品作り

 



月刊 nuit 8月号】
特集:nuitの作品作り

布花作家のMAHOさんと刺繍作家のAYUMIさんによるものづくりユニット・nuit。今回は、nuitの作品作りについてお話を伺いました。

2人で作るnuit

ーーーnuitの作品は、お2人のパスワークで作られているんですよね。制作工程を教えていただけますか?
AYUMI:作品によって工程が違うので、一例をご紹介しますね。まずは2人でイメージを話し合って、作りたいものを決めてから、作品に合わせて進め方を決めます。それからMAHOさんが布を染めて、裁断。私がそこに刺繍を施します。それをさらにMAHOさんの手で立体に仕上げてもらって、完成です。2人の間を行ったり来たりしながら、徐々に出来上がっていくんです。2人とも感性が違うので、お互いの手に渡るたびそれぞれのスパイスが加わって、新しい発見がありますね。

ーーー本当に“お2人で作る”作品なんですね。最初に作品を作った時、嬉しかったことや、逆に戸惑ったことはどんなことでしたか?
MAHO:お互い好きな色合いが全然違ったんですよね。AYUMIさんはシックなカラー、私はキッチュな色合いが好きで。
AYUMI:戸惑いもあったんですけど、MAHOさんの染めてくれた布を見て、「こんな色があるんだ!」と新鮮でしたし。
MAHO:キッチュなカラーの布にAYUMIさんのシックなカラーで刺繍が施されるのも面白かったです。
AYUMI:あとは私はそれまで、平面に刺繍をしていて、作品を平面でしか捉えていなかったので、MAHOさんの手で立体になっていくことにすごく感動して、それが嬉しい驚きでした。

AYUMIさんが刺繍を施し、MAHOさんが立体に仕上げていく。

アイディアの源は

ーーー作品のモチーフには、どんなものがあるんでしょうか?
AYUMI:生花やドライフラワー、道端に咲く花など花そのものをモチーフにする場合と、映画や本などからイメージを膨らませることもありますね。

ーーー映画や本ですか?
AYUMI:2人とも映画が好きで、映画の中に出てくるモチーフをそのまま形にしたり、登場人物をイメージして作ったり。「主人公がつけていそう」「世界観に合いそう」などと、映画全体の色味に合わせて作ることが多いですね。2015年に開いたnuit5回目の展示では、「NUIT CINEMA PARADISE」という、映画をテーマにした展示にしてみたり。

生花をモチーフにした『フィラデルファス』(写真左)、バラやかすみ草のドライフラワーをモチーフに、“映画『ジョゼと虎と魚たち』の主人公の部屋にありそうな花”をイメージして作った『フランソワーズ』(中央)、『不思議の国のアリス』の女王のバラをモチーフにした『アリス』(写真右)
2015年に開催されたnuit5回目の個展「NUIT CINEMA PARADISE」のDM

ーーーこういったモチーフは、どうやって決めているのでしょうか?
AYUMI:いいなと思ったものは写真を撮るようにしています。スケッチはあまりしないですね。
MAHO:絵は描かない……描けないので(笑)。それぞれがいいなと思ったものを持ち寄って、2人で話し合って決めていきます。
AYUMI:普段から2人で映画を観たりするわけではないんですが、MAHOさんが「これはどう?」って案を出してくれる映画は私も知っていることが多かったり。
MAHO:アクセサリーにしたいなと思う作品が似ているというのはありますね。

クラシカルで美しいもの、ポップで可憐なもの、個性豊かなnuitの作品は、2人の手を何度も行き来することで生まれていました。キッチュなものを好むMAHOさんと、シックなものを好むAYUMIさん。2人のパスワークで作られる作品には、互いの個性を引き立て合い、本人たちにも完成するまでどんな仕上がりになるのかわからない、ワクワクがあるといいます。日常の中で出会った花々や、物語から生まれたアクセサリーの数々。お2人も普段から愛用されているそうですよ! 次回は、そんなnuitが作るオーダーメイドアクセサリーと、展示会についてご紹介します。

(編集:本間火詩)

《次号特集:オーダーメイドと展示会》