1974年3月生まれ
自然の光を大切に撮影した
花や果実の写真にエッセイを添えた
カレンダーとポストカードを制作
カレンダーは16年目を迎えました
全国の雑貨店や書店、器店など
様々なお店で毎年10月末頃から
販売しています
HPからもご注文受け付けています
現在は島根県松江市にて
夫、安部太一の器の梱包や事務作業の
手伝い、家事育児をしながら
カレンダー制作を中心に活動しています
【特別編】
椿野恵里子さん「近くにある美しさを切り取る」
文●渡辺洋子
2008年の夏、手紙社のwebマガジン『今日のお手紙』で取材させていただきたいと、椿野さんのご自宅兼アトリエを訪ねた。当時はまだ大阪市内に住んでいて、古い集合住宅の一室の白い漆喰の壁の前が、撮影場所なのだと教えてくれた。撮影の対象は、自分が暮らす中で、自然に出合ったもの。
今年で16年目を迎えるという長細いカレンダーには、道ばたや森で拾って来たような植物たちが、ありのままの姿で静かに佇む姿が写し出されていた。すらすらと軽快に踊る手書きの文字が、ところどころでアクセントになっている。ただ美しいというだけでなく、暮らしの匂いと手作業の温度が感じられる、魅力的なカレンダーだと思った。
陶芸家の安部太一さんと結婚されて、いまは島根県松江市に住んでいる。移り住むと聞いたときから、椿野さんが写し出すものがどのように変わっていくのか、興味深く思っていた。
8月の島根県松江市。予想に反して、椿野さんのアトリエにもなっている住まいは、街の中にある集合住宅の一室だった。勝手な妄想では、山の麓の静かな村にある平屋の一軒家で、、、みたいなことだったが。そこは、小さなベランダから明るい光がさす、居心地のよい場所だった。そのベランダは緑でいっぱいで、植物に手が入りすぎていない姿が、椿野さんの庭らしく思えた。
「ここで撮影しているんです」。そう教えてくれたのは、漆喰の白い壁と古い長細い机のある一角。そこはまるで、大阪の部屋と変わっていなかった。この場所で優しい光がさす時間を見計らい、いまだというタイミングでカメラを構える。撮影対象の植物は、散歩の途中でであったり、庭で育てたものを摘んでくる。季節はすぐに変わるから、いつでも出会いの準備をしている。だから、移動はもっぱら自転車が都合がよいのだという。
椿野さんの写す世界は、あの当時と変わってはいなかった。カレンダーのスタイルも、フィルムで撮影したプリント写真を使っているということも変わってない。ただ、季節ごとに出合う植物は同じものは存在しないし、お子さんが生まれ、歩く場所も見えているものも変わっているだろう。ベランダの植物たちも少しずつ出番が増えているようだ。いずれは庭のある家に移り住み、自分が育てた植物でカレンダーを作りたいという夢もある。
そうして16年目となる2016年のカレンダーが、もみじ市でお披露目となる。
もしかすると、あの美しく切り取られた写真は、けして特別なものでなく、自分たちの周りにもあるのかもしれない。ただ気づかないだけ、見ようとしていないだけで。椿野さんのカレンダーは、ふとそんなことを気づかせてくれる存在でもあるのかもしれない。
Q1. 今回のテーマに込めた思いを教えてください。
紅組:出店テーマ「2016年花と果実のカレンダーとポストカード」
毎年制作しているカレンダーとポストカードセットに加えて
「自然の中のあかいいろ」をサブテーマとして
季節の中にかくれている様々な「あか」
まるで宝物を見つけた時のようなよろこびを
表現出来たらと思います。
*カレンダーの写真は2015年分です
Q2. 当日はどのようなディスプレイで楽しませてくれますか?
2016年のカレンダーとポストカードセットに加えて
今まで作ったカード約30種類ほどずらりと並べます
壁のない屋外の展示なので、室内のようには出来ないのですが
出来る限り、皆さんが見やすいように写真と季節の植物を
合わせた展示スペースを作りたいと思っています
紅組なので「季節のあかいろ」をポイントにした
ディスプレイを考えています
Q3. もみじ市へお越しくださる皆さまへメッセージをお願いします。
カレンダーと同じ写真を使用した、ポストカードセット(12枚)も販売いたします
その他、過去のカレンダーに使用した写真を使った、ポストカード約30種を1枚から販売します
モノクロ印刷の表紙の裏側には、写真に合わせた文章を書いています
注/写真は2015年今年のカレンダーです(2016年分は印刷中です)
制作風景/候補の写真を今年のカレンダーに合わせて見て決めて行きます
3年ぶりのもみじ市を
今年は家族三人で参加出来るのを
こころから楽しみにしています!
カレンダーの制作は2016年で16年目を迎えます
毎年使って下さっている方も
初めて見て下さる方も
ぜひ手に取ってご覧いただけたら嬉しいです
息子の顔を見に来るだけでもいいですよ(笑)
お待ちしていま〜す