ジャンル:CRAFT

Chappo

【Chappoプロフィール】
帽子職人・須田英治さんとパートナーの舩越由紀子さんが手がける帽子ブランド・Chappo(シャッポ)。須田さんは、明治時代から続く帽子職人の家に生まれ、32歳でその道へ。「手を離れたら、その人に馴染む帽子」をコンセプトに素材選びから、パターン、裁断、縫製、型入れ、装飾、仕上げまですべての工程をご自身で行います。おおらかな人柄の須田さんと、いつもニコニコと笑みを浮かべる船越さん。帽子と縁のなかった私(担当:中嶋)が好んで帽子を被るようになったのはお二人のおかげ。シンプルなデザインですが、身につけるとすこし背筋がのびる。このほんの“すこし”がちょうどいいのです。
https://www.chappo.co

【商品カタログ予習帳】

ウールジェラールキャップ
コットンコーデュロイキャップ
ウールフェルトキャノチェ(ダブルブリム)
ツイードウールハット
ツイードウールハット
カシミヤマリンキャップ
ハリスツイードハンチング
ハリスツイードキャスケット
ウールフェルトハット(ダブルブリム)
ウールフェルトハット
ウールフェルトフレンチハット
ウールフェルトマウンテンハット

【スペシャルインタビュー「帽子をつくる人」】
下町で帽子を作る Chappo のお二人。蔵前を散歩しながら、担当の中嶋風美(手紙社)がお話を伺いまし た。

●仕事を継ぐ
ーーー帽子作家になったきっかけを教えてください。
須田:音楽をしてみたり、料理をしたり、古本屋になったり、興味のあることを色々やってみましたが、どれもこれだ!と思うほど頑張れなくて、今も嗜む程度で楽しく続けていますが、何か自分で作る仕事をやりたいな。と思った時、一番最初に頭に浮かんだのが、実家の帽子の仕事でした。幼い頃は、家に職人さんが何人もいて、暮らしの中に働く姿があるのが当たり前でしたから、どこかそういうものが働く姿として頭の中にあったのかもしれません。両親に帽子の仕事をしたい。と伝えた時は、嬉しいような困ったような。といった様子で、苦い顔をしながら、食ってけないぞ。と一言。

今まで好き勝手やってきたのですが、同じ仕事を始めたことで両親の仕事に対する情熱や姿勢に、まさに『脱帽』しています。そのおかげで、途中で辞めてしまおうと思わずにいられるのかもしれません。

ーーーなぜ“職人”ではなく、“作家”だったのですか?
須田:今はほとんどが外国で作られることが主流ですし、日本製として作られる帽子でも、日本の帽子職人に支払われる賃金では生活することが難しい。だから、職人ではない道を考え始めました。
最初は、ゆくゆくは職人さんに製作をお願いしていこう。ということも考えていましたが、まずは作る大変さを身体で知っていないとお願いするのも失礼だと思い、工業用ミシンや道具の使い方、帽子の縫い方を学びながら父の仕事の手伝いを始めさせてもらいました。
一つの工程を何百回と繰り返す気の遠くなるような作業の繰り返しですが、「習うより慣れろ。」で、これがなければミシンの上達は難しかったと思います。

ミシンや道具に慣れた頃、いざ頭に浮かぶ帽子を作ってみようとしても、何か足りない中途半端な帽子しかできなくて、帽子ってこんなに小さいのに何でこんなに難しいんだ!と試行錯誤の日々が続きました。
でも、全然出来ないことより出来るようになる瞬間や謎が解けていくことが面白くなって、それがずっと続いて今に至るので、作家になりたかったというわけではないのですが、今はこういう形で帽子を作れることが嬉しいです。
全然出来なくても面白い!と思えたのは、本当に帽子を作ることが大好きな両親から教えてもらっていたからだと思います。

●もみじ市について
ーーーChappoさんにとって、「もみじ市」とはどんな存在ですか?
須田:もみじ市に参加させて頂いたことで、僕の帽子づくりは続いているのかもしれません。右も左も分からない時から参加させて頂いているので、自分たちがどのくらい成長出来たか出来ていないか、、、確認できる区切りのような場所です。

ーーー帽子を作っていて嬉しい時はどんなときですか?
須田:パターンづくり、生地選び、裁断、縫製、販売と、製作から販売まで試行錯誤の連続ですが、駄目だったことも良かったことも直に分かるということ。

お客さんが似合う帽子を見つけてくれた時は、やったー!嬉しい!ってバンザイです。さらに、こちらの思う似合う帽子と気に入ってもらった帽子が一緒の時は、ほんとに嬉しいーっ!です。

ーーー帽子を選ぶときのコツはありますか?
須田:とにかくかぶってみる!です。
帽子は、数字の上でサイズが合っていても、頭の形に合わないこともあるので、とにかく気になる帽子は遠慮せずたくさんかぶってみて欲しいです。
だんだん似合う形が分かってくるので、選ぶのが楽しくなりますし、思わぬ発見もあると思います。

ーーー今年は「ROUND」というテーマですが、いかがですか?
須田:単純に帽子の形も丸いなぁ。というのと、帽子の仕事を代々受け継いでいるということも、ROUNDかなぁと思います。

【もみじ市当日の、Chappoさんのブースイメージはこちら!】