ジャンル:CRAFT

poppy seeds 是枝錬太郎

【poppy seeds 是枝錬太郎プロフィール】
2003年にpoppyseedsとして独立。その活動は、庭仕事や寄せ植え、ドライの植物をつかった作品づくりと多岐に渡ります。2014年には是枝錬太郎個人の活動を開始。ドライの植物をつかった森かざりやコラージュ画は、とても独創的。是枝さんの目に映る植物の美しさは、より植物の内側へと迫っているように感じます。お会いするたび、新たな感動を与えてくれるのです。
http://www.poppyseeds.jp

【商品カタログ予習帳】

森々のお守り
森々のお守り
森々のお守り
森々のお守り
森々のお守り
森々のお守り
リース
リース
オーナメント
森かざり
森かざり
リースとオーナメント

【スペシャルインタビュー「いつの日か、作品が朽ちたとき」】
八王子にあるpoppyseeds 是枝錬太郎さんのアトリエを、担当の中嶋風美(手紙社)が訪ねました。

森々のお守り
ーーー今回は、“ROUND”というテーマですが、どんな作品を作られていますか?
是枝:リースやオーナメントの他に、新たに小さなお守りのようなものを考えてみました。妻には「チョココルネみたい」といわれました(笑)。これに編んだ紐を付けようと思っています。壁にかけたり、宙に吊るしてみたり。

森々のお守り

ーーーほんとうだ。チョココロネみたいですね(笑)。これはどうやって作っているんですか?
是枝:これは、完全に乾燥した葉になる前のセミドライの状態の葉を筒状になるように重ねて制作しています。以前に小さなお守りのようなものをいただいたことがあって、その時のあたたかな気持ちやその小さなものがもつ柔らかな空気を今でも覚えていて、その思いを形にしたいと思いました。
今回、自分の作った作品たちが、朽ちて最初の姿から変わっても、それをはじめて手にした方が「植物のお守り?」と思ってもらえるような作品を作りたいと思いました。それは、色々な形をしていて。でも何処かで繋がっているような、何か心を温かくなるものをつくりたくて。

ーーー是枝さんが作る作品は、一般的なドライのリースや飾りなどど全然違いますよね。どういう思いで作られているのでしょうか?
是枝:ぼくの心の中には、植物で自由な形を表現したいという気持ちがいつもあります。制限されない形をずっと追いかけてきましたが、「森々のお守り」が作れるようになって、より自由な形を表現することができるようになりました。そんなちょっと不思議な形も手に取り見ていただけたら嬉しいです。時が経ち、作品たちが少しずつ土色に変化していったとき、古いものと並んでも、「これは誰かが思いを込めて作ったんだな」と、なにか感じてもらえたらと思っています。

もみじ市当日は、ドライの植物の“オマケ”と共に、箱にいれる予定だそうです。

きっかけは「もみじ市」
ーーー繊細な作品ばかりですが、よく是枝さんがご自分のことを「不器用」というのが不思議です。
是枝:小学生頃の美術の授業や家庭科の授業で、デザインをしてからものを作る時間がありました。どちらの授業でも、デザインまでは先生にとても褒められ、友達たちもそのデザインを見に来てくれたことを覚えています。それはとても嬉しかったんです。ですが、実際に形にしてみると、先生も友達もさサ〜ッと遠ざかっていくのを感じました。その時にはっきりと分かってしまったんです。自分が不器用なことを。美術の成績は良い成績などずっととったこともなく、作る仕事に就くなど欠片も思ったことはありませんでした。

ーーー以前は、雑貨などの販売もされていたんですよね。どういう経緯で今のスタイルになったのですか?
是枝:理系の大学なのに植物の販売をする仕事に就いたときも大きな変化でしたが、poppyseedsとして独立して12年、過労で身体を壊してしまいました。これからの先のことを考えたり、自分の仕事のスタイルに悩んでいた頃、2014年のもみじ市にあそびに行きました。とても衝撃でした。もみじ市はとてもキラキラ眩しく、自分の手で作ったものを販売している作家さんたちにとても感銘を受けました。「自分もこんな風になりたい!」とその時強く思いました。

ーーー作家の道へ進んだのは、もみじ市がきっかけだったんですね。
是枝:こういう生き方があるというのも、そのとき初めて知ったんです。不器用なことは、ずっと分かっていました。人よりも紐がうまく結べないなど、些細なことでたくさん分かっていましたから。それでもなりたいと思ってしまったんです。「お店を辞めて作り手になる。そしてもみじ市に参加したい」。とはいえ、呼んでいただかなければもみじ市に参加することはできないことを知っていたので、それまでがんばって作品を作ろうと思い、ひたすら続けていました。
そんな重い想いが手紙社さんに届いたのか、2015年に、初めてもみじ市にお声をかけていただきました。その時、子供のように地面を蹴って飛び跳ねていたことを覚えています。ぼくにとっては大切なもみじ市。憧れの方々と一緒にステージに立つのは緊張しますが、今年も参加できることに感謝です。

作家ものの作品や画集、貝殻などが飾られたアトリエの様子

〜取材を終えて〜
是枝さんには、手紙社の店舗で開催している展示を担当をさせていただいていますが、もみじ市の担当をするのは初めてでした。会うたびに、変化をとげている是枝さんの作品。今回もアトリエにお邪魔し、新たな作品の始まりを見させてもらいました。「かわいい」の域を超えた、神秘的な作品に圧倒されました。もう、一生ついて行きます!

【もみじ市当日の、poppyseeds 是枝練太郎さんのブースイメージはこちら!】

森にそっと置いてある森飾りや森々のお守りをイメージしたり、枝に吊り下げてある小さな森(オーナメント)や雫の落ちる様子をイメージして制作したポタポタ(オーナメント)などイメージして飾り付けしたいです。河川敷で風にそよぐ作品たちを手に取り見ていただきたいです。(是枝錬太郎さんより)