ジャンル:CRAFT

poppy seeds 是枝錬太郎

【poppy seeds 是枝錬太郎プロフィール】
2003年、是枝錬太郎さん、優喜子さんは、poppy seedsとして独立。名前の由来は、ある日カフェで食べたケーキの味と名前の響きが気に入り、それを屋号にしたのだそう。

「葉や 花が 根や 土が 住む人たちの心にじんわり染みてなじんでいくように……」

そんな思いを込めた活動は、庭仕事や寄せ植え、ドライの植物をつかった作品づくりと多岐に渡ります。

2014年には、是枝錬太郎さん個人の活動を開始。2015年より毎年手紙社の店舗にて開催している『森かざり展』では、その都度新たなドライ植物の作品を発表しています。そのスタイルは、従来のいわゆるドライフラワーの“リース”や“ブーケ”に囚われません。鉱物や貝殻を彷彿とさせる立体作品、糸や布を織り交ぜたコラージュ画、そしてオーナメントなど、独創的な作品を生み出しています。

今年2018年4月には、『森かざり展』から改め、白を基調とした個展『白い影』を開催しました。それから半年、もみじ市では、また新たな作品へと向かっているようです。
http://www.poppyseeds.jp/


『月刊 poppy seeds 是枝錬太郎』記事一覧

8月号
9月号
10月号


【月刊 poppy seeds 是枝錬太郎 8月号】

みどりの記憶

雨続きの週でしたが、この日は不思議なくらいよく晴れていました。

是枝さんとは、手紙社店舗や展示、アトリエでお会いすることが多く、外でお会いしたことはほとんどありませんでした。せっかくの機会なので、広い場所でお話したくなり、大きな公園へとお誘いしました。

緑が豊かでほんとうに是枝さんにぴったり。

水辺には、トンボが飛び回り、オタマジャクシやタニシ、ザリガニも隠れていました。久しぶりに見る生き物にだんだんと楽しくなってきました。「水が綺麗な場所なんだね。」と、嬉しそうに話す是枝さん。歩くたびに先生のように植物や生き物のことを教えてくれます。

自然と子供の頃の話もでてきました。何度か取材をしたなかで伺った、自然のなかで遊んだ記憶。その記憶は、今の是枝さんの作品づくりにも生かされています。頭のなかではイメージしていましたが、今回は緑のなかで生き生きとした是枝さんを見ることができました。

最後に、収集物を見せてもらいました。植物が多いのかと思いきや、海や湖の拾い物が多かったのです。その理由は、植物は良いものを見つけると作品に取り入れてしまうからだそう。なるほど、納得です。ちなみに“標本造形物”と名付けられた作品は、貝殻を彷彿とさせるものがあります。実際に集めた欠けらが発想元になっているそうです。

「自然の形が綺麗だよね。」と、是枝さん。朽ちた木を見ながら、「ああいうのが作りたい。」とぽつりと呟いていました。そういえば、最近どこかでそんな作品を見かけたような……。

《次号予告》
次号では、是枝さんの過去の展示で制作された作品をご紹介いたします。最後に是枝さんが呟いた一言に通じる作品があるかも(?)。


【月刊 poppy seeds 是枝錬太郎 9月号】

是枝錬太郎さんの活動は、庭仕事や寄せ植え、ドライの植物をつかった作品づくりと多岐に渡ります。手紙社では、2014年より『芽吹き展』として寄せ植えの展示販売会を、2015年からはドライの植物をメインにした『森かざり展』を毎年開催しています。その都度、新たな作品を発表され、私たちに感動を与えてくれるのです。今回は、そんな是枝さんがこれまでに制作された作品を遡ってご紹介します。

2014年・・・

2014年2月『芽吹き展』at 手紙舎 2nd STORY・みどり荘

2015年・・・

2015年2月『芽吹き展』at つつじヶ丘本店

2015年6月『森かざり展』at 手紙舎 2nd STORY・みどり荘

2016年・・・

2016年2月『芽吹き展 vol.3』at 手紙舎 つつじヶ丘本店

2016年6月『森かざり展 vol.2』at 手紙舎 2nd STORY・みどり荘

2017年・・・

2017年2月『芽吹き展 vol.4』at 手紙舎 2nd STORY・みどり荘

2017年6月『森かざり展 vol.3』at 手紙舎 2nd STORY

2018年・・・

2018年2月『芽吹き展 vol.5』at soel
2018年4月『白い影』at soel

《次号予告》
いかがでしたでしょうか? こうして並べてみると、作品自体はもちろん、雰囲気の変化も感じられました。次号では、もみじ市に向けたメッセージと当日お披露目する作品をご紹介します。


【月刊 poppy seeds 是枝錬太郎 10月号】

前回号では、手紙社店舗にて開催された2014年〜2018年の展示の様子をご紹介しました。今年4月には、白い作品をメインにした個展『白い影』を開催。それから半年、もみじ市では、また新たな作品が生まれているようです。

是枝さんよりもみじ市に向けてメッセージが届きました。

「空間に馴染んでいて
それでいて存在を感じられるような
作品をつくりたいと思い、日々制作しています。

2018年もみじ市は、
「雲と浮かぶ森たち」と個人的なテーマをつくりました。
今まで自分が作成してきた宙に吊るして飾るオーナメント。
(手紙舎soelさんの店舗にもとても大きなオーナメントを飾っていただいています。)
もみじ市では、大きなオーナメント中心に作成してまいります。

大きなオーナメント at soel

そして、今回はそのオーナメントの制作過程で浮かび上がる新たな‘きづき’をもとに
作品を変化させていきたいと考えています。
‘きづき’は、今回のもみじ市のテーマでもある「発見」と重なると思いました。

宙に飾られた沢山の作品たち
是非足を運んでいただけたら嬉しいです。」

今回のもみじ市では、大きなオーナメントもお目にかかれそうです。“オーナメント”とひとくちに言っても、その形や大きさはさまざま。小さな輪が3段重なったものや植物の欠けらが吊られているもの、壁にかけられるものなど……。ぜひ会場でお気に入りを見つけられてくださいね。

(編集・中嶋風美)