【rocaとmegoプロフィール】
rocaは函館にある小さなパンとおやつのお店。「お店」と言っても店舗は持たず、通販とイベントのみで販売している。時間をかけ、じっくりと低温で発酵することで素材本来の味を引き出す王道のパンと、決して華やかとは言えないけれど、シンプルに真摯につくられた焼き菓子。それらには、飽きずに、毎日でもいただきたい安心のおいしさがある。それは、rocaさんご本人が、材料を足したり引いたりしながら、自分の好みに合うよう何度も試行錯誤を重ねてたどり着いた味だからなのだろう。「子どももお年寄りも、みんなで分けられるようなパンや焼き菓子を届けていきたい」、という言葉から伝わるrocaさんの優しさも、味の奥底にプラスされているのかもしれない。
http://roca.shop-pro.jp/
megoこと牧野潤さんは、函館を拠点に活動する陶芸家。もともと興味を持っていた陶芸を初めて体験し、「本気で取り組んでみよう!」と決めたのが30歳の時。主婦であり母であるという存在は、制作する器にそのまま反映され、普段使いしても大丈夫な器、自分が使いたいもの、かっこいいと思うものを目指して制作を続ける。その結果生まれたのは、土色と黒の2色のみの展開。黒い器は彩の良い野菜の色をさらに引き立たせ、土色の器はどんなお料理を盛ってもさまになる。手にしたときに感じる軽やかさを持ちながら、洗った後に重ねても大丈夫と思える安心感があり、「気づけば食卓にいつも並んでいる」、そんな存在の器。
http://mego33.exblog.jp
『月刊 rocaとmego』記事一覧
8月号 「rocaのおやつを買ってみた」
9月号 「megoの器を使ってみた」
10月号 「それぞれにとっての魅力ともみじ市直前情報!」
【月刊 rocaとmego 8月号】
特集「rocaのおやつを買ってみた」
通販とイベントでしか購入することができないというパンとおやつ。毎月2回、その1ヶ月〜1ヶ月半後に届くセットの予約受付が行われます。セット内容はその時々で変わるので、それもお楽しみ。予約の開始日はメルマガやSNSで発表されるのですが、そのタイミングを逃してしまうと、あっという間に全てsold outに(そんなわけで、その瞬間を逃さないようにするにはメルマガに登録することをオススメします)。
そして、それは6/27のこと。もみじ市のことを考えながらrocaさんのオンラインショップを覗いてみると、、、なんとその日は幸運なことに「7月後半発送分」の受付が発表された日でした。その内容は、「シナモンロールとマフィン」 「8種の菓子箱」 「3ヶ月毎月塩バターの会」 「七月の菓子箱」 「ハードパンとフォカッチャ」 の5種類。どれも内容が豊富で美味しそう。パソコンの画面に向かいながら、あれやこれやと悩むこと数十分。ようやく心が決まり「8種の菓子箱」 を予約することにしました。
それからは、ワクワクと待ち遠しい日々が続きます。手帳の到着予定日の欄に「rocaのおやつの日」と書き込み、それに合わせて予定を組み込みました。希少なおやつを購入できたことに、ちょっとした自慢の気持ちもあって、知人を我が家に招待することと、夏休みにみんなで集まるバーベキューのおやつに持っていくことに決めました。
到着の日。そそくさと家に帰って荷物を受け取ると、もう待ちきれずにすぐさまオープン。次々と出てくるおやつの数々に、ついついほっぺがにやけてしまいます。届いたおやつはこちらの8種。
キャラメルブルーベリーチーズケーキ
木苺バナナマフィン
ミルクティマフィン
イチジクミニパウンド
オレンジレアチーズ
ココナッツチョコレートケイク
抹茶マフィン
キャラメルバナナマフィン
このメニュー表だけ見ても心が躍ります。そして1つ1つを取り出してみると、漂ってくる、おいしそうな気配。それぞれしっかりとしたボリューム感もあり、食べでがありそうです。
その日に真っ先にいただいたのは、「キャラメルブルーベリーチーズケーキ」。口に入れた瞬間に、ふわりと広がるキャラメルの甘い香ばしい味わい。しっかり噛んでいくと、濃厚なクリームチーズに時々甘酸っぱいブルーベリー。チーズケーキ好きにはたまりません。甘いおやつをただくことの、小さな罪悪感を楽しみながら、もう少し、あともう少しと、結局すべて食べつくしてしまいました。
そうしてその他は冷凍庫に保存。とっておきの時にいただくつもりです。そして「冷凍庫にrocaさんのおやつがある」と思うと、いつ食べようかと想像しているだけで、ホクホクとした気持ちになるのでした。
バーベキューの日の贅沢なおやつは、イチジクミニパウンドとココナッツチョコレートケイク。イチジクミニパウンドはシンプルな甘さとストレートな味わいで子どもたちも喜んでいました。ココナッツチョコレートケイクは、チョコレート濃厚さとココナッツの歯ごたえがおいしい。
今回のセットの中で、もっともお楽しみだったのがこちらのオレンジレアチーズ。リッチなチーズに柑橘の酸味が効いていて、贅沢な味わい。バニラアイスを添えて、小さなパフェにして楽しみました。
そうして1つ1つを大事にいただくことおよそ3週間。最後の木苺バナナマフィンを名残惜しく思いながらいただき、ちょっと寂しくなってしまった冷凍庫を前に、また次の注文のタイミングを見計らおうと心に決めるのでした。
(編集・渡辺洋子)
【月刊 rocaとmego 9月号】
特集「megoの器を使ってみた」
megoこと牧野潤さんの器の存在を知ったのは、2015年のこと。当時、北海道で開催していた「森のカフェフェス」に出店していただいたのがきっかけでした。
rocaさんから、同じく函館を拠点にしている作家さんということでご紹介があったのですが、その時のお話が「初めて出合ったマグカップに心をつかまれた」、とのこと。rocaさんがお薦めするなら間違いないと思い、「森のカフェフェス」へとお誘いしたのでした。
実際に作品を拝見してみると、とても「感じがいい」のです。気取らず、いつもの風景に似合いそうな佇まい。誠実で慎ましく料理を支えてくれそうな感じ。料理の引き立て役としてテーブルの上の「名脇役」になりそうな存在に思いました。そして、実際に使ってみると、その役割ぶりを実感するのでした。
megoさんの器は手紙舎2nd STORYでも取り扱わせていただいています。そこで、我が家にもmegoさんの器を仲間入りさせてみようと、選んでみることにしました。
たっぷりとしたリムが入った小鉢や豆皿は、和食派の我が家には漬物、和え物に重宝しそう。ぽってりしたマグは、ひと息つきたい時に、心も手のひらも温めてくれそうです。木の蓋つきポットは置いてあるだけで素敵。どれにしようかと迷った挙句、最も心惹かれたのは黒の角プレートでした。正方形の潔い形。お料理が映えそうなマットな黒色。2つのサイズがありますが、気軽に使いやすそうな小さい方を選びました。
以前、megoさんの工房をお訪ねして取材させていただいたのですが、この板皿のシリーズは、土の塊を作り、スライスし、叩いて固く締めながら平らにして形を作り、乾燥もじっくり時間をかけて行うのだそうです。亀裂が入りやすくロスにもなりやすいデザインなのですが、だからこそできた時の満足感も高く、megoさんにとっても思い入れの強い器とのお話でした。
ケーキや焼き菓子などにはとてもよく似合い、平らな面が広い四角いプレートは、盛り付けしたものの周りに十分な余白を作ってくれて、よりおいしそうに、リッチに見えます。以来、朝食の場でも漬物を並べたり、焼き魚を盛りつけたり、夕食には酒の肴に板わさをのせたり、トマトとチーズを重ねてみたりととても重宝しています。
リム皿も使ってみたところ、たっぷりと入ったリムの色が料理を引き締めて、野菜の色が生えてとてもきれい。使いながらふと気づいたのですが、切って盛り付けただけの簡単な料理でさえも、megoさんの器に盛り付けると、品の良いおいしそうな一品に見えるのです。それは、器の大切さを改めて気づかせてくれた瞬間でした。
megoさんのマグカップは、手紙舎つつじヶ丘本店のカフェでも使われています。店で使う器は、あらゆる人が使うし、洗う頻度も多く、扱いやすさが大切なのですが、そんな中でも重宝しています。
大きな四角いプレートがあったら、その上に小鉢や豆皿を並べても素敵そう。そんな、美味しそうな想像も膨らんできて、我が家の食器棚には、megoさんの器が少しずつ増えていきそうです。
【月刊 rocaとmego 10月号】
特集「それぞれにとっての魅力ともみじ市直前情報!」
最終回となる今回は、rocaさん、megoさんそれぞれが思う、お相手の魅力について伺ってみました。
●rocaさんにとって、megoさんの魅力は?
「はじめて出会ったはマグカップでした。あまりにしっくりとして、すぐに購入しました。
それから数年…megoの器がたいへん増えましたが、いつ、何を足しても違和感なく食器棚にテーブルに溶け込んでくれる頼もしさがあります。
牧野さんに器のつかいみちをたずねると、あれこれ教えてくれた後に『自由に使ってください』と言うんです。用途や使い勝手を考えて作られているけれど『自由に使って欲しい』という牧野さんの思いが、器を食卓になじませるのかもしれません(大雑把なだけかもしれませんが…笑)」
●続いて、megoさんにとって、rocaさんの魅力は?
「私が思うrocaさんの魅力は、飽きのこない優しい味や、食べ応えのあるボリューム感。
そして、食べた時の幸福感です。自然と顔が緩み、にこにこしながら食べています」
それぞれが、それぞれのファンであることが伺えて、とても微笑ましく感じました。そんなお二人がもみじ市当日には、いったいどんな商品をご用意いたけるのか? 直前情報を伺いました。
[rocaさん直前情報!]
「昨年に引き続き、プリンを販売いたします。ほろ苦いカラメルと硬めのプリンをお好きでしたらぜひ」
[megoさん直前情報!]
「画像は上から、丸皿、片口、すり鉢、そばちょこです。今回はなるべく前回とは違った器をと思い、いろいろ用意しております! お客さまに喜んでいただけると嬉しいです」
rocaさんは土曜日のみの出店となりますので、気になる方はぜひ土曜日にお越しくださいね。北海道・函館から運んでくるお二人のパンと器の世界を、どうぞお楽しみに!