ジャンル:FOOD

たに農園

【たに農園プロフィール】
千葉県佐倉市からすぐ近くの大佐倉で、ご夫婦で農園を営むたに農園。山羊は雑草取り係、鶏はおいしい卵部隊、猫は自由気ままなムードメーカーとして、自然そのままの環境で元気な野菜を育てています。その季節に一番美味しく育つものを一生懸命に育てる谷さん。週末にはキッチンカーに乗って、穫れたての野菜を使ったフードも振舞っています。新しくはじめた自家製ビールづくりも今年で2年目。はたしてどんな絶品野菜料理が出てくるのか、楽しみにしていてくださいね。
http://taninoen.com


『月刊 たに農園』記事一覧

7月号「谷家の食卓〜朝ごはん編〜」
8月号「谷家の食卓〜昼ごはん編〜」
9月号「谷家の食卓〜夜ご飯編〜」
10月号「谷家の食卓〜ビール編〜」

【月刊 たに農園】
特集「谷家の食卓〜朝ごはん編〜」

農家というと24時間365日、畑と格闘しているイメージを持っている方は少なくないのでは? 晴れの日も雨の日も育てている作物のことを考え、休む間もない谷さん。いつもヘトヘトになるまで働く谷さんの力の源はどこからきているのか。答えは奥さんの淳子さんが作る毎日の食事にありました。

『月刊たに農園』では、谷さんのお家に実際にお邪魔して、その食卓を取材した模様をお伝えしていきます。今月は野菜たっぷりの「朝ごはん」です。

「ごろごろ野菜のチーズ焼き」
材料(3人分)
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◎そのときある野菜       ◎チーズ
・ズッキーニ…1本       ・ナチュラルチーズ…200g
・ピーマン…2個           ◎調味料
・いんげん…6本         ・塩…少々
・キャベツ…1/2個      ・こしょう…少々
・たまねぎ…1個         ・にんにく醤油…大さじ1
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1.はじめに野菜をザクザクっと切っていきます。大きめに切ると食感も楽しめておすすめです。
2.調味料を入れて混ぜ合わせていきます。今回はシンプルに塩こしょうと、自家製にんにく入り醤油で味付け。気分を変えてケチャップやスパイスを入れてみても良いですね。
3.野菜に火が通ったらチーズをふりかけ、一旦蓋をします。一緒にハムやソーセージなど入れても可◎
4.盛り付けて完成!

穫れたての野菜は瑞々しい。

パパッと切り分けていく淳子さん。この裏でパンも焼いています。

たっぷりチーズを振りかけていきます!

完成です! 
このチーズ焼きに加えて、毎日焼いているというパンとヨーグルト、そしてコーヒーというメニューが今日の朝ごはん。

もちろんパンに使われている小麦粉は自家製。前の日に捏ねておいて発酵させたものをフライパンで焼いていきます。

ヨーグルトも牛乳を混ぜ合わせ、発酵させて作っています。バナナや梅をのせたバリエーションもあります。

「朝からチーズ」ということで、かなりがっつりな印象……ですが、野菜たっぷりなので胃もたれせず、朝からばくばくいけちゃうのです。使うお野菜もそのとき冷蔵庫にあるもので大丈夫とのこと。具材や調味料によってガラリと味が変わるので、不思議と毎日食べていても飽きませんよ。忙しい朝だからこそたっぷり野菜を摂取して、1日を元気に過ごしましょう!

《次号予告》
つぎはお昼ご飯に潜入!

【月刊 たに農園】
特集「谷家の食卓〜昼ごはん編〜」

朝早くから畑に出て農作業をしている谷さん。農作業は太陽が出ている時間に限られるので、お昼はなかなかゆっくり休むことはできないそうです。そんな多忙な谷さんが毎日食べているお昼ご飯とは一体どんなものなのでしょうか。午後からもう一踏ん張り! 朝から疲れた体にエネルギーを充電できるお料理の数々をみなさまにお届けします。

この日のお昼ごはんはお野菜の炒め物をメインとしたメニュー。自家製のうどんにしゃきしゃきのお漬物など、温まった体をクールダウンさせ、胃にも優しいごはん。仕事の合間にぱっと食べられ栄養補給、そんな献立の数々をご紹介していきます。

「夏野菜の味噌炒めとつるつるうどん」
材料(3人分)
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◎そのときある野菜       ◎うどん
・紫なす…3本         ・たに農園むぎうどん…250g
・白なす…2本         ・だし醤油
・ピーマン…3個       ◎お漬物
・たまねぎ…1個        ・きゅうりのぬか漬け
◎調味料           ・コリンキーときゅうりのパリパリ油漬け
・味噌            ・赤たまねぎの正油漬け
・みりん           ・紫キャベツの酢漬け
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1.朝ごはんと同じく大きめに野菜をカットしていきます。
2.野菜がしんなりしてきたら味噌とみりんを加え、水分を飛ばすように炒めていきます。
3.十分に味噌と絡めていきます。お肉を入れたり、大葉をトッピングで入れても味ががらりと変わりおすすめです。
4.盛り付けて完成!

今日の獲れたて野菜たち。つやつやしていて、見た目から栄養満点なのがわかりますね。

ごろごろ野菜を炒めたら味噌と合わせていきます。

自家製のうどんは麩入りです。小麦と塩だけで作る昔ながらのシンプルな作り方。

漬物は味が染み込んでいて、それだけでご飯が進みます。

食後のデザートには梅かき氷! 漬けていた梅干しから作ったシロップとごろっとした梅入りの、さっぱりとしたデザートです。

野菜炒めにうどんという大ボリュームのお昼ご飯ですが、いろいろな漬物が良い箸休めとなり、気がつくと全て食べ終わっていました。漬物は常に2、3種類は用意してあると、何か食卓に追加したいという時に便利だと谷さんは仰っておりました。食後のかき氷も甘すぎないちょうど良いデザートで、気分もさっぱりして午後からも頑張れる気持ちにさせてくれるものでした。野菜をその場その場で調理して使うだけでなく、保存の効く漬物などにして常に野菜の栄養をとれる食卓をみなさんも実践してみてくださいね。

《次号予告》
つぎは夜ご飯に潜入!

【月刊 たに農園】
特集「谷家の食卓〜夜ご飯編〜」

朝、昼とお届けしてきた谷家の食卓ですが、ついに夜ご飯のお時間です! 朝から夕方まで外で働きっぱなしでもうクタクタの谷さん。疲れた体を癒す献立はどんなものでしょうか?

この日の夜ご飯は、「揚げナスの梅酢正油和え」と「空芯菜炒め」「オクラ納豆(卵のせ)」「かぼちゃの煮物」「漬物」です!

「揚げナスの梅酢正油和え/空芯菜炒め」
材料(3人分)
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◎揚げナスの梅酢正油和え     ◎空芯菜炒め
・紫ナス…2本            ・空芯菜
・みょうが…2本           ・たまねぎ
・大葉…3個           ・ピーマン
・たまねぎ…1個         ・牛肉
・梅酢               ・生姜
・正油               ・にんにく
◎かぼちゃの煮付け        ◎オクラと納豆(卵のせ)
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-揚げナスの梅酢正油和えレシピ-
1.ナスを切って軽く素揚げします。
2.たまねぎはスライスにします。
3.梅酢正油で1.2.を和えます。
4.きざんだ大葉、みょうがをトッピングして完成

-空芯菜炒めレシピ-
1.野菜を切ります。
2.鉄鍋で油を熱し、生姜とにんにくを炒めます。
3.具材を入れて炒めていき、塩コショウ、にんにく正油で味付け。
4.ゴマをすって完成!

付け合わせは納豆にオクラを混ぜ、早朝に獲れた卵をのせたネバネバづくし。間違いなく体に良いです。

漬物にするためにキュウリやピーマンを切る手は、テキパキとしています。

梅酢をかけた野菜炒めは、寝苦しい夏の夜に最適な一品。食欲の無い日にもおすすめです。

鉄鍋で一気に炒めていくのがポイント。香ばしさが断然違いますよ。

一日の終わりのご馳走飯、いかがでしたでしょうか。朝昼晩と野菜たっぷりの料理でしたが、どれも調理の仕方や付け合わせが違うだけで飽きずにたくさんの野菜を食べることができますね。
さて次回は、たに農園の目玉商品とも名高い、あの自家製ビールのお話を聞かせてくださるそうですよ!

(編集・上野樹)

《次号予告》
今年のビールの味はどんな仕上がりに!?

【月刊 たに農園】
特集「谷家の食卓〜ビール編〜」

1日の食事について特集してきました谷家の食卓。夜ご飯も食べ終えて、今回は番外編のビールです! 今年で2年目の仕込みとなる自家製ビールは前年から改良を加え、よりクリアなものを目指したそうですよ。

「自家製ビール」
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・たに農園の麦
・ホップ
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-おいしいビールのポイント-
1.たに農園の畑の中でも特に土の良い“一軍畑”で栽培
2.麦ひと粒のサイズを大きなものにすることで、雑味を減らしクリアな味わいに
3.使うホップをパンチの弱いものに変更
4.ろ過の工程をしっくり、ゆっくりにする


綺麗な青空のもと育てられた麦たち。


今年のビールはクリアな味を目指したと語る谷さん。飲んだ時に香りと苦味がすぐ感じられるものになったと言います。


同じ小麦で作られたパンは毎朝淳子さんが焼いています。


息子さんもお野菜を食べて元気一杯!


昨年のもみじ市の時期に産まれた新しい家族の菜子ちゃんも、すくすく成長しました。

実際に今年のビールをいただいた感想は、爽やかさがありつつしっかり苦味もあるので、色々な料理に合わせて楽しめそう、というものでした。今回のビールの味を決めるために試行錯誤があったと言います。クリアな味わいを目指し、麦の状態から使用するホップの品種、蒸留の仕方などなど多岐にわたる項目で仮説を立てていき、それが全て成功したのだそうです。ひとつひとつ説明していく谷さんの目は少年のようにキラキラ輝いていて、このビールには谷さんの夢が詰まっているのだとしみじみ感じました。

手作りならではの繊細な仕上がりのビールをぜひもみじ市で楽しんでくださいね!

(編集・上野樹)