【パンと器 yukkayaプロフィール】
陶芸家・粕谷修朗さんと、パン職人・奈津子さんご夫妻が営む「パンと器 yukkaya」。私(担当:富永)も、府中市分倍河原の店舗に通うファンの一人です。修朗さんが作る美しい器が並び、奈津子さんが焼く美味しいパンの香りに包まれる店内は、その場にいるだけでも幸せな気持ちに。足を踏み入れた人を「おかえりなさい」と迎えてくれるような、あたたかな空気が漂います。食べることが大好きだというお二人は、普段の何気ない会話からお互いの新作のヒントを得ることも多いんだとか。先日取材をした際にもワクワクするアイディアが生まれ、当日どんな“DISCOVERY”が表現されるのか、心から楽しみになりました!
※パンは13日のみ、器は両日販売します
http://yukka-ya.jugem.jp
7月号「yukkayaのパンと器」
8月号「yukkayaのルーツ」
9月号「もみじ市で出会えるパンと器①」
【月刊 yukkaya 7月号】
特集:「yukkayaのパンと器」
料理を引き立てる器と、毎日食べたくなる素朴な味わいのパン。2つが寄り添いお互いの魅力を引き出し合う姿は、粕谷さんご夫妻の関係性をそのまま表しているかのよう。おふたりから届くパンと器のたよりとともに、もみじ市で出会えるものをひと足お先に予習してみませんか?
●どんな料理も引き立てるシンプルな器と季節のパン
修朗さん:けやき灰八角皿。修業中から独立後もずっと轆轤(ろくろ)の仕事でしたが、以前から作りたかった「型もの」を今回初めて挑戦しています。けやき灰の透明感と乳濁した色がとてもきれい。パンでも青菜でもフルーツでもおいしそう!
奈津子さん:パンは、もみじ市2018限定で作る「栗と白あん」。白いんげんを使った自家製の粒あんに、栗の渋皮煮を全粒粉のパンで包んでいます。
修朗さん:そば猪口。原土を加えた土を使っているから鉄分が黒い点になって出ています。シンプルだけどひとつひとつ表情が違うので、もみじ市会場で手に取って選んでいただきたいです!
●見事なしのぎの器と酵母パン
修朗さん:定番で作っている「しのぎ皿」。1本1本の筋をカンナで削ります。白とグレーの2色を作っていても、やっぱり白の方が人気がありますが、グレーのお皿って乗せた食べ物の色合いがとてもきれいに映えておいしそうです。
奈津子さん:パンは、ライ麦酵母のパンドカンパーニュ。軽くフライパンでトーストして季節の野菜を挟むだけでとってもおいしい!
修朗さん:「しのぎ皿」の白。1本1本手で削っていても、均等で歪みの少ない美しいしのぎを作りたい。時間はかかるけれど、大切な作業です。
奈津子さん:トーストは全粒粉の山型食パン。全粒粉の酵母です。
●会話から生まれるアイディアの種
「パンと器 yukkaya」に並ぶのは、修朗さんと奈津子さんの日常の会話から生まれたアイディアの結晶です。「ドーナツ型のお皿があったら面白い」「長いお皿があったら便利だね」ふと出た言葉にワクワクする発想をプラスして、作品のイメージを具体化していくお二人の会話は、思わず参加したくなるような心地良いリズム感。ふとしたアイディアから、驚きの新作が生まれるなんてことも……!? どうぞお楽しみに!
(編集・富永琴美)
【月刊 yukkaya 8月号】
特集「yukkayaのルーツ」
●原点、沖縄のエッセンスが光る器
おふたりの出会いは、沖縄。お互いに一人旅をしていたとき、宿で出会ったことをきっかけに結婚し、その後6年間、沖縄で暮らしていたのです。当時、奈津子さんはそこで小さなパンのお店を切り盛りし、修朗さんは「やちむんの里」で、沖縄を代表する陶芸家・山田真萬さんのもと修行。自然体でいられるおおらかな島の空気を感じながら、それぞれの夢の種を育ててきました。修朗さんの作る器には、そのとき培われた技術だけでなく、おふたりの大好きな沖縄から得たインスピレーションが詰まっています。
▶︎しのぎポット
沖縄の月桃の実がモチーフとなって生まれた形。コロンとした丸さはどんな角度から見ても美しく、いつものお茶の時間がより一層楽しみに!
▶︎刷毛目のマカイ
修朗さんが新しく取り組んでいるという刷毛目の作品。マカイとは沖縄の碗のことで、ずっと作り続けている形なんだそう。
●yukkayaのお店と工房
府中市分倍河原にあるyukkayaの店内。パンの売り場と器の売り場が隣り合わせにあります。「なぜパンと器?」と不思議がられることもしばしばなんだとか。小さなカフェスペースも併設されており、ほっと一息つける空間として親しまれるお店になっています。
修朗さんの工房。ロクロでひいたカップを鉄のカンナで削り出しているところです。毎日、早朝から夕方まで作業を続けて少しずつ形にしていきます。ずっと同じ姿勢で座り続ける作業が続くため、体が固まらないように気をつけているんだとか。
●奈津子さんの季節のパン
▶︎さつまいもフォカッチャ
素朴なさつまいもの甘みが、パンによくあいます。この味わいのなかには「季節のおいしさをパンにしたい」そんな奈津子さんの思いが込められているのです。
(編集・富永琴美)
【月刊 yukkaya 9月号】
特集:「もみじ市で出会えるパンと器①」
●季節の美味しさを、ぎゅっと詰め込んで
奈津子さんのパンは、国産の粉と自家製酵母を使って作られています。かつて農家のパン屋さんで働いていた時の経験から、いつもその季節ならではのパンを何種類か出すようにしているのだそう。店内のイートインスペースで、修朗さんの器に乗せられたサンドイッチと香り高い珈琲を味わいほっと一息つく時間は、まさに至福のひとときです。
●使いやすく美しい、日常の器
以前お話を伺ったときに、「実際に日常のなかでたくさん使ってもらえるのが一番嬉しい」と話していた修朗さん。料理を美味しそうに見せる丈夫な器であることを意識し、土の改良を重ねて、毎日でも繰り返し使える器を目指しているのだとか。沖縄での修行を終えた後、東京に帰ってからの数年は、どんな作品を作るべきかと思い悩む日々が続いたという修朗さん。とにかく手を動かすことで、少しずつ答えが見えてきたといいます。
※パンの販売は13日(土)。器は13、14日両日とも並びます。
●良いものを作る、手のひら
奈津子さん(左)、修朗さん(右)の手のひら。どこか似た雰囲気のあるおふたりの柔らかく美しい手から、きょうも美味しいパンと暮らしに寄り添う器が生まれます。
(編集・富永琴美)
<次号予告>
「もみじ市で出会えるパンと器②」
【月刊 yukkaya 10月号】
特集:「もみじ市で出会えるパンと器②」
●作り続けているもの、新しく生まれたもの
いよいよ最終号。おふたりから、当日出会えるパンと器の写真がたくさん届いています。毎日使いたくなる器に、毎日食べたくなるパン。それぞれの魅力が溢れるラインナップをどうぞご覧ください!
新たに登場! 豆鉢いろいろ。ジャムを入れたり、ナッツを入れたり
●愛情たっぷり! 素材の味をたのしむ奈津子さんのパン
りんごクロワッサン。自家製酵母でつくる全粒粉クロワッサンにアーモンドクリームと旬のりんごをのせて
キーマカレーパン。自家製のキーマカレーをたっぷり入れた焼きカレーパン。スパイシーです!
珈琲とホワイトチョコのパン。カフェオレのようなパン
パンドカンパーニュ。ライ麦から起こした酵母でほんのり酸味を感じるパン。バターをつけてぜひ!
●おまけ・粕谷家のアイドル「ゆき丸」
昨年、粕谷家にやってきた「ゆき丸」。すっかりおふたりの生活の中心になっているのだとか。つぶらな瞳で見つめられると、思わずぎゅっと抱きしめたくなります。
★粕谷修朗さん・奈津子さんからみなさまへのメッセージ
パンは13日(土)のみ。器は両日ともご覧いただけます! パンも器も、ずっと大切に作り作り続けているものと、もみじ市2018のために作った新しいものがあります。毎年、みなさんが何を見てくださるのかが楽しみです! 遊びにいらしてください!
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奈津子さんはパンの生地、修朗さんは器の土を、毎日丁寧に丁寧にその手のひらでこねて命を吹き込みます。昨年のインタビューでは、パンも器も今と変わらず続けていきたいと話していたおふたり。日々の暮らしを愛おしく、大切に過ごしているからこそ作れるものがあると、私は思います。もみじ市当日、yukkayaのブースを訪れれば、朗らかな空気に包まれるおふたりの笑顔に出会えます。奈津子さんのパンの販売は13日(土)のみ。気になっているかたは、ぜひ土曜日を狙って遊びに来てくださいね!
(編集・富永琴美)