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まるばやしさわこ(13日)


【まるばやしさわこ】
児童会館の造形ひろば専門員、図工講師を経て、NHK教育テレビ「キミなら何つくる?」の造形スタッフ、ベネッセ『こどもちゃれんじ ぽけっと』の工作あそび監修をはじめ、幼児雑誌の付録アイデアプランナーなど、造形にまつわるたくさんの仕事に携わる造形・工作作家。また、木工ユニット「丸林さんち」としても活動中。ハサミと紙で魔法のようにストーリーが紡がれる工作ショー、参加者の感性をどんどん引き出すワークショップ、まるばやしさんの工作愛とこどもたちへの愛はとどまるところを知りません。手紙社西調布基地であるEDiTORSでは、月2回のこどもと大人のためのおやこ工作教室「こうさくのたね」を開催中。こどもたちの内に秘めた創造性、大人たちの忘れかけていた作るという喜び。それらを“発見”できる場を工作しています。
https://ameblo.jp/sawakomarubayashi/


『月刊 まるばやしさわこ』記事一覧

9月号「こどもたちのための工作」
10月号「みんなでつくるティピ」


【月刊 まるばやしさわこ 9月号】
特集「こどもたちのための工作」

みなさんがはじめて工作をした時ってどんな時だったか覚えていますか? 夏休みの宿題、地域の教室、テレビの番組、いろいろなきっかけがあったと思います。でも大人になるにつれて工作をする機会も減り、次第に思い出すことも少なくなってしまったのではないでしょうか。

どんな時でもすぐに欲しい物が手に入るようになった時代で、身近なアイテムを使いものを作り出す楽しさを、全国のこどもたちに伝え続けている造形作家・まるばやしさわこさん。こども向け教育番組でアイディアや出演をしたり、DIYの楽しさが詰まった本を執筆したりと、工作のワークショップに限らず日本中を駆け回っています。

そのさわこさんが各地のこどもたちと触れ合う中で、ある不安を抱いたそうです。ハサミやカッターなどの道具を上手に使えないだけでなく、紙を折るや紐を結ぶといった基礎的なことが出来ない子が多い現実に危機感を感じました。「何もしなくてもいいぐらい便利になってしまったせいで、急激に“工作力”が低下してしまったのではないか……」そうさわこさんは仰います。

さわこさんの信念は「次世代のこどもたちに工作の楽しさを残したい」なのです。本当にこどもたちの将来を案じ、どうしたら工作に興味を持ってくれるのか、どうしたら楽しんでもらえるかを、寝る間を惜しんで真剣に、命がけで考えています。昨年からはじまった親子で工作を楽しむ教室「こうさくのたね」では、集まった親子と月2回の教室を約半年間続けていき、回を重ねていくごとに、こどもも大人も内に秘めた工作力を培っていく場となりました。

さわこさんの著書『さわこちゃんと10人のおひめさま』に出てくるような、絵本の主人公になれる工作では、こどもたちがお姫様や王様、海賊になれる教室を開いてくれました。そんな誰もが主役になれて、パーティーなどでとても楽しくなる内容の工作を、さわこさんが出演するNHK番組『まいにちスクスク』で紹介するらしいですよ! 

NHK Eテレ『まいにちスクスク』10月22日~25日/10時55分~11時 (再放送)10月29日~11月1日/19時55分~20時

はじめは作ることすら興味がなかった子でも、次第に進んで工作をするようになり、自然と親子で笑いながら会話が生まれていました。大きな段ボールハウスの工作では、こどもがアイディアを出し、大人が形にするための手助けを行う。そうして出来上がったものは圧巻のクオリティでした。これこそが工作の醍醐味であり、この先もずっと続いていって欲しい光景なのです。こどもと大人がお互いにコミュニケーションを取りながら、想像もしていなかったものが生まれる。そんな場が今年のもみじ市でも登場します。

今回みなさんと作っていくのは「ティピ」。インディアンの住んでいた家をイメージしたテントになります。竹で出来た柱と大きな布を組み合わせ、さっと中に入ることのできる秘密の空間に仕上がります。もちろん布には好きに絵を描くことができます。お家ではなかなか出来ない絵具を使った造形遊びも、河川敷ならのびのびと出来ちゃいます。
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次回はこのティピにまつわるエピソードを特集しますよ。

【月刊 まるばやしさわこ 10月号】
特集「みんなでつくるティピ」

前回は工作にかける情熱のようなものをお伝えしてきた「月刊 まるばやしさわこ」。今回は直前に迫ったワークショップ「ティピつくり」を特集します。このティピつくりがもみじ市で開催されるまで、たくさんの物語があったそうです。

このティピに使われている折りたたみ式の竹組みの柱、色とりどりの布は、岡山の障害者就労施設『ありがとうファーム』の方々が作ってくれたものです。ありがとうファームは、ハンディキャップを持ちながらも日々創作に意欲を燃やす人々のアトリエであり、地域の方々と交流する出会いの場であり、何より自らの力で収入を稼ぎ出す働く場=居場所なのです。こちらの方々と触れ合う中で、障害の有る無しなどを超えた明るさとパワー、そしてなによりチャーミングさを持った彼らと、一緒に何かをやりたいと強く思ったそうです。

そしてこちらを使い、6月には岡山の商店街で子供達を交えワークショップを開催しました。商店街に所狭しと並んだティピと、こどもたちの楽しそうな姿が忘れられません。

こうして様々な人たちとの交流を経て、もみじ市でもこのワークショップをやりたい、と強く思うに至ったのです。

ひとりじゃできないことも、親、こども、仲間、友人、たくさんの人が繋がって作り出すことができるのです。それがこのティピには詰まっています。ダイナミックな造形を通じて、思い出に残る体験をしてみませんか? さわこさんの工作魂の真骨頂をぜひご覧ください。
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