ジャンル:CRAFT,出店者紹介

SAVON de SIESTA

【SAVON de SIESTAプロフィール】
北海道・札幌市でスキンケアアイテムを作り、届けるSAVON de SIESTA。一つひとつ手作りされた石鹸は、ころんと手のひらに収まる形が愛らしく、つるんと滑らかな表面にはうっすらとグラデーションがかかっていて、惚れ惚れと眺めてしまいます。泡立てるとふわっと広がる香りが、泡と一緒に肌を包み込み、まるで「今日もお疲れ様でした」と寄り添ってくれているよう。北海道の魅力を伝えたいという想いから、使う素材はできる限り道内産。屋号の「SIESTA」は、スペイン語で「お昼寝」を意味する言葉。「お昼寝するように心地よいひとときを感じていただけますように」という想いが込められているそうです。
http://at-siesta.com/


【商品カタログ予習帳】

シエスタの定番石鹸は全部で8種類。迷われたらお肌のタイプでお勧めしますので、お声がけくださいね

色々試してみたい!という方におすすめなのがプチ石鹸。定番石鹸のプチ石鹸をお持ちします!

奇跡の木と呼ばれるモリンガから作ったシエスタ初の美容オイル「シエスタオイルセラム モリンガ」

定番のスキンクリームは、敏感肌の方向け・しっかり保湿ケア・ネイルケアにもおすすめなものを3種類ご用意しています

点と線模様製作所の岡理恵子さんに作って頂いたオリジナルの模様を、かまわぬさんと一緒に手ぬぐいに仕立てました

肌にやさしい日焼け止めや、クレンジングオイルは毎日のスキンケアに人気のアイテムです

植物から採れた精油だけで香りをつけたルームフレグランス。川沿いにやさしく香ります。

kata kataさんとのコラボで生まれた、もみじ市限定「フェアリーローズ」。 ローズ、オレンジ、ベルガモットの軽やかで甘い香りが広がるシリーズです。石鹸、スキンクリーム、シュクレをご用意しました。

 


『月刊 SAVON de SIESTA』記事一覧

7月号『SAVON de SIESTAの石鹸ができるまで その1』
8月号『SAVON de SIESTAの石鹸ができるまで その2』
9月号『手紙社スタッフに聞く、SAVON de SIESTAの魅力』
10月号『kata kataとコラボ! もみじ市限定石鹸に込められた思い』


【月刊 SAVON de SIESTA 7月号】
特集「SAVON de SIESTAの石鹸ができるまで その1」

代表の附柴彩子さんにお話を伺い、石鹸をはじめとする製品に込められた想いとそれにまつわるストーリーを紐解いていきます。

石鹸づくりをはじめた理由

SAVON de SIESTA 直営店 「Siesta Labo.」

「石鹸づくりは、肌が弱い自分のために始めたんです」

そう話す附柴さんのお肌は、色白な方が多い北海道民の中でもひと際白くてすべすべ。肌の弱さなんて微塵も感じさせない。聞くと、学生の頃お化粧をはじめた途端急に荒れるようになってしまったとのこと。お化粧をする方なら一度は経験したことがあるであろう、化粧品による肌荒れ。私自身も肌がひどく弱
く、化粧品選びには随分と悩まされてきた。

附柴さんの場合は、肌に合うものと合わないものが明確だったそう。大学で化学を専攻していたため、
「合わないものは何がダメなんだろう」と合わない製品に含まれる成分を気にするようになった。

「そうしたら、有効成分以外のお肌に要らないものがたくさん入っているってことに気付いたんです」

化学を学んでいたからこその気付きだった。しかし、この時はまだ、化粧品を自分で作り出すという発想はなかった。そんなある日、本屋で運命的な出会いをする。

「おかしづくりが好きだったんですが、レシピ本の横に石鹸づくりの本があって。石鹸って自分で作れるんだと思って読んでみたら、全部研究室にあるもので作れる! と(笑)。実際に作ってみたら楽しく
て、すごく良いものができて。これは絶対仕事にした方が良い! と思ったんです。学んでいた化学を活かすこともできる石鹸づくりは、まさに天職だと思いました。」

この勢いで卒業後すぐに事業を立ち上げ…ではなく、製薬会社に就職。石鹸屋になることは決心していたが、わからないことが多いため知識を身に付けようと考えた。しかし、配属されたのは研究でも開発でもなく、営業部だった。

「営業はすごくハードで、最初は全然うまくいきませんでした。でも先輩に、お医者さんではなく、その先の患者さんが何を必要としているのかを考えるんだと教えられて。」

お客様が喜ぶことを第一に考える姿勢は、ここから生まれていた。直営店やイベントでの接客にも、営業で培ったコミュニケーション力が活かされている。また最初は不安だった京都での勤務も、石鹸づくりをする上での1つの指針へと繋がる。

「一度外に出たことで、北海道の良さを意識するようになって。もっと多くの方に伝えたいと思い、製品にはできる限り道産素材を使うようにしています。」

その中の1つが、北海道十勝産の小豆を使用したアズキ石鹸。小豆にはサポニンという洗浄成分が含まれていて、毛穴の汚れを綺麗にする作用がある。昔は絹の袋に小豆の粉末を入れ、洗顔に用いていたそう。このようなストーリーも、素材を選ぶ上で大切にしている。

オープン以来人気No.1のアズキ石鹸

その後結婚を機に、製薬会社を退職。北海道に戻り専業主婦として家事をこなす毎日を続けるが…

「家にいるよりも、外に出て仕事をしたい!と思いました。そこで主人の会社を手伝い始めつつ、自分のやりたかった石けんづくりを仕事とするための準備を始めました。」

当時26歳だった附柴さんには、もうとにかくやりたいという気持ちしかなかった。毎日のように保健所に通い、わからないことは全て確認して開業までの課題点を1つずつクリアしていった。

「熱量がすごすぎて、保健所のおじさんはきっとドン引きだったと思います(笑)。」

退職してから約半年後、WEBショップを立ち上げた。いくつものイベントや店舗での販売を経て、2009年に直営店をオープン。その後現在の場所に移り、お客様からもつくっている様子が見える工房とお店をスタート。次号ではこの工房での石鹸づくりについてもお伝えする予定だ。

直営店では定期的に個展やフェアを開催している。取材に伺ったこの日は「tamaki niime展」が店内を彩っていた。

石鹸づくりに興味を持ったきっかけからSAVON de SIESTAの立ち上げまで、キラキラと眩しい笑顔で表情豊かに話してくれた附柴さん。その快活な話ぶりからは、石鹸づくりへの情熱が感じられました。もみじ市まであと3ヶ月、私もSAVON de SIESTAの石鹸で美肌づくりに励もうと心に誓ったのでした。

《次号予告》
こんな風に作っています〜手作り石鹸のレシピ


【月刊 SAVON de SIESTA 8月号】
特集「SAVON de SIESTAの石鹸ができるまで その2」

今回は直営店Siesta Labo.の工房を覗き見。手作り石鹸ができるまでのプロセスを辿った。

こんな風に作っています~手作り石鹸のレシピ〜

工房と聞くと無機質なイメージを抱いてしまうが、Siesta Labo.の工房はちょっと特別。同じ札幌で活動している「点と線模様製作所」の岡理恵子さんによって、鮮やかな北海道の草花が、壁一面に描かれている。

工房には通常入ることはできないが、レジ横の窓から見ることができるので、訪れた際にはぜひ覗いて見て欲しい。

さて、様々な製法がある石鹸作り。SAVON de SIESTAの石鹸はその中でも、「コールドプロセス」という製法で作られている。この「コールドプロセス」、なんと千年以上前からある製法。低温でゆっくり時間をかけて作るため、成分を分離させずに、肌に有効な保湿成分をたっぷりと残すことができるのだそう(流行りのコールドプレスジュースのよう)。

実際に工房で行われている手順を教えていただいた。

①石鹸素地をつくる

石鹸の基本原料は植物オイルとアルカリ。混ぜることで化学反応を起こし、石鹸へと変化します。15リットルのお鍋で、一度に100個ずつ作ります。

②型入れ & カット
石鹸素地を専用の型に流し込みます。



型入れ後、24時間~36時間で取り出し、しっかり固まった石鹸を、シエスタオリジナル設計の石鹸カッターで、カット。この時にできるのが「端っこ石鹸」です!
※端っこ石鹸:SAVON de SIESTAオンラインショップで不定期に販売される石鹸。袋詰めでお買い得

③熟成

温度・湿度を管理した工房の棚で、約1ヶ月乾燥させます(この間も、常に変化を見逃さないようこまめにチェックします)。じっくりと時間をかけて、お肌にマイルドな使い心地の石鹸になるのを待ちます。

④磨きと包装

ひとつずつ手作業で石鹸の角と表面を整えます。ピカピカになった石鹸は、真空状態にした後、一つひとつ丁寧に手で包装します。

こうして、スタッフの方々の愛情がたっぷり込められようやく完成。

オリジナル設計のカッターで切られていく石鹸がとても滑らかで、バターのようでちょっと美味しそうだと附柴さんに伝えると、「イベントに出店していると、食べ物とよく勘違いされます。石鹸ですよと伝えると、ちょっと残念そうにする人も(笑)。」とのこと。でも、美味しそうな石鹸って、肌も喜んで成分を取り込んでくれそうでは?

工房では1日に約200個もの石鹸が作られ、新しい石鹸の開発にも日々取り組まれている。附柴さん曰く、商品は必ず自分で試し、現在はスタッフ全員で販売前に使用感をチェックしているとのこと。徹底して使い心地を追求しているからこそ、長く愛される商品が出来上がる。あるお客様は、高校生から通い続け現在は社会人。そして、今度結婚するということで引き出物をお願いされたのだそう。そんな心温まるエピソードを聞いてしまったら、さらにSAVON de SIESTAのファンになってしまう。

今までにたくさんの新商品を発表しているが、その過程には失敗もたくさんあったという。肌に良いとされる「亜麻仁油」を使った石鹸作りに挑戦した時は、デリケートな素材(酸化しやすい)故に、石鹸の熟成期間のひと月を待たずして、油が酸化したような怪しい匂いが…。お肌に良い効果が期待される素材だったとしても、製品にはしないのがSAVON de SIESTAのこだわり。

「腐って当たり前なんです。お水も腐るし、化粧水も何も入れないと腐ってしまう。食べ物だと皆さんすごく気にされるのに、化粧品は意外と気にしていない人が多いですよね。」

SAVON de SIESTAの製品は他製品に比べて、香料も少ない。海外の石鹸は大体のものが香料3%であるのに対し、SAVON de SIESTAの石鹸はわずか0.5%。それでも、香りに敏感な日本人にとっては、十分な濃度なのだそう。泡立てるとふわっと香りが広がるため、体に使用するのもおすすめ。私もSAVON de SIESTAの石鹸を使いはじめて早3ヶ月経ち、それまでなんとなく面倒だった洗顔が楽しみなひとときに変わっている。

 

附柴さん直伝、洗顔テクニック

洗顔をする上で、石鹸をより効果的に使うためのポイントを附柴さんに聞いてみた。

《ポイント1》泡立てネットを使うのがオススメ
《ポイント2》薬指の腹を使って洗うこと
*薬指で洗うと余分な力が肌にかからないみたいで、1週間続けると肌が生き返ります!
《ポイント3》すすぐときは、バシャバシャと水をかけずに、顔に水を置くようにして泡を落とすこと
*すすぎの回数が必要になりますが、それだけで肌が変わってきます。「肌は毎日のケアで変わるんだ、人間の体はすごい」そう思いますね。

私自身も、この洗い方に変えてから洗顔後のつっぱった感じがほとんど気にならなくなり、肌触りが滑らかになってきている気がする。続いて、泡立てるときの3つのポイントも聞いてみた。

《ポイント1》片手をくぼませる(おにぎりを握るときのように)
《ポイント2》そこへネットと石鹸を重ね、空気を入れるように一緒にくるくると擦る
《ポイント3》泡が出来たら、両手でネットをくしゅくしゅと擦り合わせる

空気をたっぷり含ませるのが、きめ細かい良い泡を作るコツ。ちなみに、皮脂が過剰に分泌されてしまうのを防ぐために洗い過ぎないことも大切だそうで、「あんまりたくさん洗わない方が良いです、石鹸屋ですけど(笑)。」と笑いながら話してくださった。

*****

終始笑顔で、洗顔の仕方を細かく教えてくださった附柴さん。もみじ市の当日も、附柴さんと直営店店長の堺さんがきっとこんな風に丁寧に石鹸の使い方を教えてくれます。10月13・14日、あなたも附柴さんとSAVON de SIESTAの石鹸たちに会いに来ませんか?

《次号予告》
手紙社スタッフに聞く、SAVON de SIESTAの魅力


【月刊 SAVON de SIESTA 9月号】

特集「手紙社スタッフに聞く、SAVON de SIESTAの魅力」

定番の石鹸はもちろん、モリンガオイルや日焼け止めなど、手紙社の中でも多くのスタッフが、SAVON de SIESTAの商品を愛用しています。今回はそんな愛用者の1人であるsoel店長・中嶋に、その魅力を聞きました。

現在はアズキ石鹸を愛用中の中嶋。洗い上がりの肌がつっぱる感じもなくしっとりとしていて、すぐにアズキ石鹸の虜に。スキンケア商品の多くは継続して使うことで効果を実感できますが、SAVON de SIESTAの石鹸は、はじめから肌の変化を感じられたそう。あまりの使い心地の良さに、「これはたちまち虜になってしまう!」と感動したのだとか。石鹸を好きになるのはもちろん、自分の肌も好きになれるから、少し面倒になりがちなスキンケアが毎日の楽しみに変わる。まるで、日常にささやかな魔法をかけてくれたように感じます。

中嶋は、自身が店長を務めるsoelでフェアを開催したり、2015年のもみじ市で担当を務めるなど、代表の附柴さんをはじめ、SAVON de SIESTAの方々とも親交が深いスタッフです。初めて石鹸を購入した際には、期待と高揚感に胸を膨らませて使ったそうで、「泡立てて自分の肌に乗せたら、泡が優しく包み込んでくれて、すごく幸せな気持ちになれました」と話し、今もそのときの感動が強く残っているようでした。また、「附柴さんやスタッフの方々の人柄に惹かれて、購入されているお客様も多いのでは」と中嶋は話します。お客様一人ひとりとのコミュニケーションを大切にし、その人にぴったりの商品を一緒に選んでいく。それがSAVON de SIESTAのファンを生み出し続けている大きな理由なのでしょう。

soelにて開催された「SAVON de SIESTA『夏のお届けもの』フェア 」

そんなSAVON de SIESTAをつくってきた附柴さんを、中嶋は「凛とした美しい女性」だと言います。優しい笑顔の内に、石鹸作りやお店への強い思いを秘めた、芯の強い方。「私もこんな素敵な女性になれたら…。」そんな憧れを抱いて、石鹸を手に取る方もきっと少なくないはず。

眩しい笑顔でお客様との会話を楽しむ附柴さん

最近は暑さも過ぎ去り、手足がカサついてくる季節になりました。中嶋も乾燥が気になり、石鹸を身体にも使ってみたところ、肌触りがなめらかになったそうです。もみじ市が終わってさらに寒くなる時期に、SAVON de SIESTAの石鹸が活躍しそうです。

(編集・南怜花)

《次号予告》
SAVON de SIESTA × kata kata!
もみじ市限定・コラボレーション石鹸


【月刊 SAVON de SIESTA 10月号】

特集「kata kataとコラボ! もみじ市限定石鹸に込められた思い」

最終号の今回は、コラボレーション企画で生まれたもみじ市限定の石鹸をご紹介!

企画ではプロダクトユニット・kata kataとコラボしたSAVON de SIESA。もみじ市での交流のみならず、直営店Siesta Labo.でのフェア開催など、これまでも親交の深い二組。それぞれの良さを理解していて、コラボ企画の打ち合わせも楽しくスムーズに進んだそうです。

そして生まれたのがこの「フェアリーローズシリーズ」。ローズ、オレンジ、ベルガモットの3種をブレンドしており、妖精のように軽やかで甘い香りが広がります。

石鹸、スキンクリーム、シュクレの3種類

はじめはkata kataの布もので石鹸を包むといった案が出ていたそうですが、附柴さんから「ぜひパッケージをデザインして欲しい!」というラブコールがあり、この形になったそうです。「フェアリーローズ」ということで、ばらの花をメインとした絵柄に、妖精をイメージしたてんとう虫やちょうちょが彩りを添えています。

毎年もみじ市限定の石鹸を発表していますが、今年はコラボ企画が決まる前からローズを使った石鹸の制作を決めていたという附柴さん。フレグランスなどでもよく見かけるローズのフレーバー。定番のフレーバーかと思いきや、現在SAVON de SIESTAにローズの石鹸はありません。聞くと、原料の中では比較的高価で、初期の頃に使用をやめたそうです。それでは今回なぜ、ローズをまた使おうと思ったのでしょうか。

「今年のテーマがDISCOVERYだと聞き、自分にとっての発見は何だろうと悩みました。そこで考えたのが、原点回帰。石鹸を作り始めた頃に戻ってみたら、発見につながるかもしれないと思ったんです。」

代表の附柴さんにとって、もみじ市はずっと憧れのイベントだったそう。「出店者として行けるまで、お客さんとしては絶対行かない!」とまで決めていたのだとか。初出店は2013年。それから毎年、熱い思いを持って参加しています。「テーマに合わせた石鹸づくりはいつも大変だと感じる一方で、新たな可能性を見つけられる大切なイベント」と話す附柴さん。そんな向上心溢れる姿勢に、あらためて尊敬の念を抱きます。

kata kataのブースで販売されるハンカチ「ばら」

コラボ商品は先ほど紹介した3つに加えて、ハンカチとバスソルトも登場。こちらはkata kataのブースでお買い求めいただけます。お求めやすい価格のバスソルトは、kata kataの雑貨とセットでギフトにするのもおすすめ。附柴さんは、「ブースが隣に並ぶので、それぞれ行ったり来たりして、お買い物を楽しんで欲しいと思います」と話していました。

いよいよ今週末に迫ったもみじ市。ページ上の「商品カタログ予習帳」でしっかり予習して、当日は河川敷で心置き無く楽しんでくださいね! 皆さまのお越しを心からお待ちしております。

(編集・南怜花)