ジャンル:ILLUST&DESIGN,出店者紹介

つぼいたけし

【つぼいたけしプロフィール】
坪井健(つぼいたけし)。1979年、三重県生まれのイラストレーター・アニメーション作家。シルエットや幾何学模様を使った切り絵のようなイラストレーション、アニメーションを得意とし、視覚玩具を使った展示、ワークショップなども開催。アナログのアニメーションである視覚玩具は、「東京蚤の市」でも子どもたちに大人気。サイエンスとアートが合わさるとこんなにも面白い!
http://www.hilameki.com/


【商品カタログ予習帳】


「塗り絵驚き盤」8コマのアニメーションおもちゃが作れるキット


「ソーマトロープ」2コマのアニメーションおもちゃが作れるキット


「塗り絵驚き盤」8コマのアニメーションおもちゃが作れるキット


「折り紙」


「A5カード」メッセージカードなどに


「A4ペーパー」ラッピングなどに


『月刊 つぼいたけし』記事一覧

7月号「視覚玩具って何だろう?」
8月号「これもアニメーション?」
9月号「新しいアニメーション」
10月号「玩具」



【月刊 つぼいたけし 7月号】
特集「視覚玩具って何だろう?」

「シカクガング」と聞いてピンとくるでしょうか? 視覚玩具とは、文字通り人間の視覚だからこそ「動いて見える」仕掛けを持ったおもちゃなのです。つぼいさんの作る視覚玩具は、古今東西で存在してきたものの中でもデザイン性はピカイチ。「欲しいな」と思わせる魅力を持っています。視覚玩具に歴史あり。『月刊 つぼいたけし』では、つぼいさん自ら視覚玩具の世界へみなさんを誘います。それでは、はじまり、はじまり〜。

視覚玩具とは、くるくる回すとまるで魔法のように絵が動き出す、19世紀に発明されたアニメーションおもちゃ。そんな視覚玩具をいろいろご紹介していきます。

ソーマトロープ

1824年、イギリスで発明されました。円板が回転することで両面の絵が交互に見え、残像現象によって1つの画像に見えます。前に見た絵が目に残っているから、絵が次々とつながって動いているように見えます。これぞ映画、アニメーションの原点と呼ばれるものです。

フェナキスティスコープ(驚き盤)

1831年、ベルギーとオーストリアでほぼ同時に発明されました。円板を回転させ、絵を鏡に映し、動くスリットから透かして見る仕組みです。

ゾートロープ(回転のぞき絵)

1834年、イギリスで発明されました。円筒を回転させ、スリットから反対側の内側を透かして見る仕組みです。

▽動画も見てみましょう

プラクシノスコープ

1877年、フランスで発明されました。円筒を回転させ、鏡に反射して写る絵を見る仕組みです。

▽動画も見てみましょう

200年ほど昔、テレビもなかった時代の人々は、色々な工夫をしてアニメーションを楽しんでいたのですね。

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いかがだったでしょうか? もみじ市では実際に視覚玩具に触れたり、つぼいさんの作るオリジナルキットを手にすることができます。次号以降の視覚玩具ストーリーにもどうぞご期待ください。

(編集・小池伊欧里)



【月刊 つぼいたけし 8月号】
特集「これもアニメーション?」

前回ご紹介したのは、どちらかというと西洋をルーツとした視覚玩具。今月紹介していただくのは、古くから日本で伝統的に作られていたあの紙媒体です。ピンときますか? さて、今月もはじまりはじまり〜。

7月号では、いろいろな視覚玩具を紹介しましたが、おもしろさのポイントは「自分で動かして見る」というところでしょうか。昔々の絵巻物も、くるくると回しながら読み進めていたと言われています。まるで長い映画フィルムのよう。そして、絵本もめくりながらストーリーを進めている、いわばアニメーション。

「アニメーションのような本」そんな発想でわたしが作った作品を今回ご紹介します。

「四日市絵巻帖」

つぼいさんのふるさと、三重県四日市市の歴史を絵巻物風にまとめた一冊。くるくるまわしながら見ていくと、左から右へ絵が流れていきます。アナログアニメーションの元祖ともいえるでしょう。
▶︎全貌はコチラ http://www.hilameki.com/yokkaichiemakichou/

「キネマブック」

「めくるアニメーション」というテーマで作った一冊。ページをめくると場面が動く。その間を想像力で補完して、読む人それぞれのアニメーションが完成します。
▶︎全貌はコチラ http://www.hilameki.com/kinemabook/

頭の中でキャラクターや背景が動いているように想像して楽しむ、絵巻物や絵本もひとつのアニメーションと言えるかもしれませんね。

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いかがだったでしょうか? 絵巻物や絵本がアニメーションとして捉えられるとは、目から鱗でした。より能動的なアニメーションと言えるかもしれません。そして、つぼいさんのイラストレーションにかかると、古くさい印象がなくなって、モダンで上品な作品に生まれ変わっているのが素敵ですね。次号も続く視覚玩具ストーリー。どうぞご期待ください。

(編集・小池伊欧里)


【月刊 つぼいたけし 9月号】
特集「新しいアニメーション」

今月は、いよいよアニメーションがローテクからハイテクへ。とはいえ、コマの移り変わりが動きを表現するという仕組みは一貫しています。つぼいさんの発送とデザインの妙が光るウェブブラウザアニメーションの世界。はじまりはじまり〜。

パソコンがあれば自分1人でアニメーションが作れる! その感動のもと、学生の頃からいろんなアニメーションを作ってきました。それだけでは飽き足らず、ウェブブラウザを利用した自分で動かして遊べるアニメーションも作ったりしました。

今回ご紹介したいのは、スクロールしたりクリックしたり自分で動かして遊べるウェブアニメーション作品です。

スクロールアニメーション「TRANSCOPE」

ゾートロープなどの発想で、ウェブブラウザをスクロールするとスリットから絵が順番に見え、動いてように見えるインタラクティブアニメーション。
▶︎Let’s play! http://www.hilameki.com/transcope/

仕組みを説明するためオリジナル視覚玩具も制作。

スクロールアニメーション「EXPRESSCOPE」

こちらは絵巻物の発想で、ウェブブラウザをスクロールすると背景が流れ、動いているように見えるインタラクティブアニメーション。
▶︎Let’s play! http://www.hilameki.com/expresscope/

パチパチマンガ「clickbook」

パラパラマンガの発想で、ウェブブラウザをクリックし続けると絵がつながり、動いてように見えるインタラクティブアニメーション。
▶︎Let’s play! http://www.hilameki.com/clickbook/

パラパラマンガでも楽しめます。

自分で動かして見るアニメーションのおもしろさ、視覚玩具と通ずるものがありますね。

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古来からの視覚玩具と現代のアニメーションをつなぐような今回のウェブアニメーション。ウェブで制作したものを紙媒体に落とし込んでみているところも面白いですね。コミカルな動きや、ダイナミックな場面変化。単純な仕組みからもこれほど多様な表現ができるとは、まさにアニメーションは“ひらめき”次第。次号、最終回もお楽しみに!

(編集・小池伊欧里)



【月刊 つぼいたけし 10月号】
特集「玩具」

4回にわたってお届けしてきたこのページもいよいよ最後。古くから遊ばれている誰もが知ってるおもちゃの中にも、実は「あ、あれは実は視覚を楽しむものなのか!」というものが。さて、どんなおもちゃが登場するのでしょう? はじまりはじまり〜。

玩(もてあそ)ぶ道具、つまり「手にもってあそぶ道具」という意味の「玩具」。「もちあそび」が「もちゃそび」となまり「おもちゃ」になったと言われています。やはりおもちゃは手で動かしてあそぶというのが大前提のようです。最終回となるこの号では、昔ながらの身近なおもちゃやモチーフにした作品などをご紹介したいと思います。

2色かざぐるま


回すと2つの色が混ざる。

紋コマ


回すと色が混ざったり違う柄に見える。

3面ソーマトロープ


回すと3つの柄が混ざって1つの柄になる。

コマ、かざぐるまなど単純な動きでも回すと視覚的にもおもしろい、「視覚玩具」の真髄はこういったところにもあるかもしれませんね。

全4回、広い視野でアニメーションというものをいろいろ紹介してきました。もみじ市にはいろいろな触って楽しめるアニメーションおもちゃ「視覚玩具」を持っていきますので、ぜひ手にとって体感していただきたいと思います。

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いかがでしたでしょうか? 実際に手を動かして、絵が動いて、視覚がたのしい。子どもならずとも、つぼいさんの所に行けばちょっとした驚きと発見に触れることができるはず。今回は工作作家・まるばやしさわこさんとのコラボワークショップも開催予定なので、視覚玩具の世界にどっぷり浸ってみてはいかがでしょうか!

つぼいたけし×まるばやしさわこ「作って遊ぼう! お花かざぐるま」

(編集・小池伊欧里)