お知らせ

巡り巡る、ものづくりの輪


シトシトと秋雨が降る中での開催となった、今年のもみじ市。水の“循環”によって生まれる雨もまた、今年のテーマ“ROUND”につられて、河川敷にやって来てしまったよう。そんな移り気な空模様との、熾烈な戦いが繰り広げられる2日間となりました。

開催1週間前から数時間おきに天気予報をチェックしては、隙間なく並ぶ雨マークにため息をつく日々。河川敷で開催するのか、室内の会場に変更するのか、直前まで悩みながらも出した決断は、やはりもみじ市の本質とも言える河川敷の会場でした。作り手が魂を込めて作り出した大切な作品が濡れてしまう可能性があること、お越しくださるお客さまに不便な思いをさせてしまうこと。懸念される点を挙げたらキリがないながらも、河川敷をぐるりと囲んだ出店者の輪を目にした時、「これがもみじ市なんだ」と、強く感じました。

もちろん、秋晴れの空の下でもみじ市を開催できたら、それが一番に決まっています。しかし、どんなに悪い条件での開催だとしても、もみじ市に流れる“空気”というものに変わりはありません。真摯にものづくりの道に向き合ってきた作り手と、その作品を楽しみにお越しくださるみなさま、そしてボランティアも含めた我々運営スタッフ。その三者が互いに影響しあいながら、そして結びつくことによって、あの奇跡のような場は生まれくるのです。

これまでの“一巡”を経て、11年目という新たな一歩を踏み出したもみじ市。今回、そして今までのもみじ市に関わってきたすべての方たちに、心より感謝いたします。多摩川河川敷を彩る輪が、次なるラウンドに繋がっていくことを祈って。

もみじ市実行委員会事務局
編集長 藤枝梢