高鈴「ライブ」(19日)

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高鈴はボーカルの山本高稲さんとギターの山口彰久さんのふたりからなるアコースティックユニット。

最新アルバム「新世界」のタイトル曲を聴いたとき、私には2年前のもみじ市の二日目、夜明けの多摩川の光景が自然と目に浮かんでいた。

「こんなに朝がきれいなんて 目も眩む太陽
 こんなに涙溢れたのは 命を受けたから」

2年前のもみじ市は、1日目が残念ながら大雨と風のために中止となってしまった。2日目の朝、雨は止んでいた。まだ暗いうちからスタッフが心配そうな面持ちで河川敷に集合する。前日の雨で会場は水たまりでいっぱいだった。でも風は止んでいる。前日までの雨雲はどうやら遠くへ行ったようだ。なんとか今日は開催できそうだと安堵する。向こうの空から夜明けがはじまった。濃い蒼色とピンクが混ざったような美しい朝焼けが見えた。

「こんなに朝がきれいなんて 目も眩む太陽
 自分だけ愛してしまった 私達許して
 それでも諦められないの 世界がある限り
 それでも諦めたくないの 世界は美しい」

「新世界」という曲は、(あくまで個人的な印象ではあるのだが)あの時のもみじ市の朝を想い起こさせ、山本さんの芯の通った歌声が、力強く背中を押してくれているような気がして、もみじ市を数日後に控えたちょっと不安な気持ちの支えになってくれている。

山本さんの歌声は曲によっても大きく表情を変える。「新世界」で見せてくれる力強い印象はどちらかというと珍しく、その真骨頂はのびやかで、どこか儚げな声色にあるように思う。山口さんのギターの音色に支えられ、繊細なこころの揺らぎがその歌詞と歌声で表現されていて、それでいて芯のつよさを持っているから、聴いている者にこれだけのやすらぎを与えてくれるのだろう。

もみじ市での高鈴の登場は19日(土)の13時から。気持ちよく晴れた青空の下、河川敷の芝生に座って澄み切った高鈴の歌声を聴くのは、きっと最高のよろこびになる。

<高鈴 ライブ>
10月19日 13:00〜
川を背にしたステージにて

 【高鈴 山本高稲さんと山口彰久さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
高鈴(コウリン)といいます。京都で結成して17年になります。

今は東京に住んでおりますが、全国各地、様々な場所でライブを行ってます。日本語の深さを曲に乗せたアコースティックユニットだと思ってます。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
高鈴は灰色かな。
テーマに反してるかもしれません、、

Q3 今回はどんな演奏をしてくださいますか?
ボーカルとギターのみのシンプルな編成で肌寒くなる季節にあった日本語の楽曲を存分に感じてもらえると思います。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!
初めて参加させてもらいますが、この機会に是非高鈴の音楽に触れて頂けたら嬉しいです。宜しくお願いします。 

高鈴公式サイト
http://littledancemusic.com/callin/

さて、続いてご紹介するのは、世界のお母さんの味と古くから伝わるお母さんの味がコンセプトのあのお店です!

文●尾崎博一