ヒネモス「ライブ」(19日)

アー写OK

仕掛け絵本の登場人物たちが、銘々に楽器を手に、歌い、踊り、騒ぎだす。

ヒネモスの音楽は、まさにそんなイメージ。にぎやかで、愉快で、混沌としていて、とにかく楽しい。どこの国の音楽でもないのだけれど、子どものころ空想した物語の世界で聞いたような、ノスタルジーに満ちています。 

それもそのはず。ヒネモスの音楽を奏でているのは、鍵盤ハーモニカ、リコーダーなど、わたしたちが子どものころ真っ先に習った懐かしいあの楽器たち。そこに、サックスやトロンボーンなどの吹奏楽器、フィドルやギターといった弦楽器、トイピアノ、のこぎり、おもちゃなどが加わり…。あれ? だんだん「楽器」とは呼べないものたちまで混ざってきましたよ。

だけど、子どもたちは、そしてかつて子どもだった大人たちはみんな知っているはずです。世界中のすべての「モノ」は、ポンと叩けばたちまち「楽器」に変身すること。叩くだけじゃない、はじいてみたり、こすってみたり、音に対する子どもの感性はとても自由。ヒネモスの音楽には、音楽室にある楽器を使わなくてはならないなんて決まりはありません。愉快な音が鳴り響いたら、たとえガラクタだって立派な楽器。そんな子どものような好奇心で、大人たちがどんちゃん騒ぎしてしまう、ワクワクした魅力があるのです。

ヒネモスの編成は11人。ウクレレやメロディオンなどを中心にさまざまな楽器を操るタカハシペチカさんを筆頭に、十人十色な楽器を持ち寄る個性派集団です。それぞれが奏でるユニークな音の数々は、楽器も楽器ではないものも合わせて50もあるとか! 楽団員たちが何を取り出しどんな音を奏でるのか、そのパフォーマンスからも目が離せません。

「音」は目には見えないものだけれど、ヒネモスの音楽はとびきりカラフルな色であふれています。一つひとつの音に色があり、それらが万華鏡のように隣り合い、混ざり合って、空気を彩っていく。そんなおとぎ話のサーカスのような鼓笛隊が、もみじ市にやってきます。自由きままなリズムと愉快なメロディに、思わず踊りだしそうになったら、ぜひ両手を前に出してください。その右手と左手も、立派なひとつの「楽器」。リズムに合わせて打ち鳴らして、ゴキゲンな楽団の一員になりましょう!

 <ヒネモス ライブ>
10月19日 14:00〜
川を背にしたステージにて

【ヒネモス・タカハシペチカさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
現在メンバー11人を擁する無駄に大迫力な楽団。

運動会の鼓笛隊のごとき多数の鍵盤ハーモニカ、リコーダー、マーチングスタイルをトレードマークとしつつも、どこかにありそうで、どこにもない国の音楽を奏でる見所、聞き所、突っ込み所満載のサーカス的集団です。 チューバ、サックス、トロンボーン、フィドル、アコーディオン、トイピアノ、のこぎり、多種多様な玩具、ガラクタ等が一丸となって、有象無象を飲み込む独特のサウンドを形成しています。 現在までに2枚のCDをリリース。2013年9月27日放送の、仲間由紀恵さん主演 「人生がときめく片付けの魔法」(日本テレビ)では、サウンドトラックを全面的に担当しました。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
ヒネモスは無事全員到着すればメンバー11人と無駄に多く、使用楽器と楽器とも呼べない玩具類、合わせて推定50はあるかと思われますので、ほっといてもカラフルな楽団です。何色かと問われれば、虹色はたまた玉虫色 (笑)

Q3 今回はどんな演奏をしてくださいますか?
普段手紙社さんのイベントに呼んで頂く時は、メンバーに「あまりカラフルになり過ぎると、『森に敷いた絨毯』みたいなことになるから、TPOをわきまえた服装で来るように」と諌めてるのですが、今回はお言葉に甘えて、普段通りのカラフルさ(とっ散らかってるとも言う)で馳せ参じたいと思います(笑)!

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!
毎度ながら見所、立ち寄り所満載のもみじ市になることは間違いなく、ゆっくり腰を落ち着けて音楽を聴く心持ちではないかもしれませんが、お楽しみの息抜きに、横目ででも構いませんので、ヒネモスの音楽をしばし聞きに来て頂けたら幸いです。

あ、いや、なんでしたらこちらからマーチングにてお伺いいたします(笑)

ヒネモス公式サイト
http://www.e-hinemos.com/

さて、続いてご紹介するのは、先日の「もみじ市TV」で心に響く演奏を披露してくれたあの人たちです。

文●増田 知沙