カラフル人大賞、発表!

みなさま、たいへんお待たせ致しました! 2013年のもみじ市のテーマ「カラフル」にちなんで、2日間で最もカラフルだったお客さまに贈られる「カラフル人大賞」受賞者のみなさまを発表します。

カラフルな装いと笑顔で写真を撮り、ハッシュタグ「#カラフル人大賞」を付けてTwitterに画像を投稿してくださった方の中から、《カラフル人大賞》1組、《作家賞》5組を決定致しました。

審査員となったもみじ市事務局と5組の作家さん(tupera tuperaさん/レトロ印刷JAMさん/シューズベーカリーさん/kata kataさん/日光珈琲さん)のコメントともに、誰よりもカラフルでハッピーな「カラフル人」6組をご紹介します。

多摩川河川敷の空の下で、降りしきる雨の中でも、とびきりカラフルな笑顔でもみじ市を楽しんでくださったみなさま、本当にありがとうございました。

そして、カラフル人大賞受賞のみなさま、おめでとうございます!

《カラフル人大賞》

10_naho1974_C下村 菜穂さま

●もみじ市事務局より
お家にあるありったけの「カラフル」を着て、もみじ市に来てくれたんだろうな。かっこいいお面と愛嬌たっぷりの表情もすべて合わせて、カラフル人大賞に決定です! おめでとうございます!

《tupera tupera賞》

04_fhara0108福原 隆幸さま 

●tupera tuperaさんより
愉快な2人組! おとぼけた表情と色違いのレインコートがとってもキュートです。tupera tupera 賞、おめでとう!

《レトロ印刷JAM賞》

16_tr0sumi岩下祐樹さま

 ●レトロ印刷JAMさんより
頭の先からつま先までカラフルでした。

《シューズベーカリー賞》

17_x2mj川村拓也さま 

●シューズベーカリーさんより
元気ハツラツ全身カラフルで合格です。でもパパさんの後ろに隠れているちびっ子が気になる〜。

《kata kata賞》

15_sugar69ap_A佐藤 あやさま

●kata kataさんより
カラフルな花柄とクリダッテの絶妙なバランス!! ベストマッチ!!

 《日光珈琲賞》

03_dvolfski-2ワタナベサオリさま

 ●日光珈琲さんより
tupera tuperaさんのイラストに同化した「鼻が揺れる」お面とポージングが素敵です。

もみじ市にお越しくださったみなさまへ

激しく、そして儚い2日間が終わりました。
目を閉じると、あまりにもたくさんの出来事がよみがえってきます。

開催の一週間前くらいから、天気予報を何度も何度も確認していました。ところが、もみじ市の2日間の予報は、日に日に悪化していくばかり。次に予報を見る時は、よい方に変わっていますようにと祈る毎日。現状を信じたくない、でも受け入れて対策を練らなければならないという、それはそれは、心臓が張り裂けそうな日々でした。

それでも信じていました。
2年ぶりのもみじ市は、きっといつもの河原で実現できると。

10月19日、早朝。広い河原の真ん中に立ち、東の空がうっすらとオレンジ色に光ってい様子をみたとき、「よし、今日は大丈夫だ」と確信しました。遠くからは、作家さんたちが、ひと組、またひと組と大きな荷物を抱えてやってきます。この半年間、この日のために同じ方向に向かって進んで来た、全国の作家さんたちが。

そして、全出店者が集まっての朝礼。オープン前からこの日を待って下さったお客様の長い長い行列。これだけの大好きな人たちと一緒に、またここでもみじ市ができるんだと思ったら、もう嬉しくて、ほっとして。感極まってしまったあの時、あの景色を、私はきっと忘れることはないと思います。

広い空と芝生。素晴しき作品とおいしい食事、ここちよく流れる音楽。走りまわる子どもたち。笑顔で会話する、作家さんとお客様。そう、これがもみじ市なのです。

1日が終了するとき、決めていました。明日の予報は雨。京王閣に移ろうと。その日のうちに、出店者さんとスタッフたちに伝えました。せっかく建てたお店も、河原に運び込んだたくさんの荷物も、すべてをきれいに片付け、移動し、組み立て直し。1日走りまわって疲れた体には、少し残酷な決断だったかもしれません。ただ、この状況に、苦言を漏らす人は誰ひとりとしていませんでした。むしろ、やってやろう、雨でももみじ市はできることを証明しよう、そんな意気込みさえ感じられる雰囲気がただよっていました。

10月20日、早朝。冷たい雨が降り注ぐなか、再びゼロから準備を始める、出店者とスタッフたち。もちろん、たいへんではあったのですが、それと同時に雨でも開催できることに、私は喜びを感じていました。2年前、中止になったときの苦しさを思ったら、雨の中だって走れる。

そして、その喜びに拍車をかけてくれたのは、こんな雨にも変わらず、外には驚くほどにたくさんのお客様が並んでくれていたことです。お目当ての作家さんのブースを訪ね、買い物と会話を楽しむ人、ワークショプを楽しむ人、ライブを聴きながら食事やおやつをほおばる人。いつもより少し狭い会場は、雨にもかかわらず熱気に満ちていました。これも確かに、もみじ市でした。

いつものように、最後を飾るのはtico moonの演奏です。もみじ市をきっかけに作られた曲『Raspberry』を聴き、舞台にヒラヒラと揺れるnuriさんの装飾をぼんやりと眺めながら、私は、大きな安堵の気持ちに包まれていました。

よかった。無事に終わって。

いま、私の心はもみじ市が再び実現できたことへの、感謝の気持ちでいっぱいです。敬愛なる作り手のみなさん、やっぱり私はあなたたちの作品とあなたたちが大好きです。雨の中走りまわってくれたスタッフたち、みんながいなかったらもみじ市の成功はありませんでした。半年間、この日の為に準備を進めて来た事務局の仲間たち。大きな苦難を一緒に乗り越えられて、ほんとうに良かった。そして何よりも、あの大きな会場でも、雨の中でも、もみじ市を楽しんでくださったお客様へ、感謝の気持ちを捧げます。

この先、もみじ市がどうなっていくか、いまははっきりと言葉にすることはできませんが、心のなかでは、また何かが動き出しています。きっと、新しいもみじ市が生まれそうな、そんな予感です。

それをきちんとお伝えすることができる日まで。

さようなら。
そして、
ありがとうございました。

 

もみじ市実行委員会事務局 渡辺洋子

10月20日(日)のもみじ市は、京王閣で行います。

10月20日(日)のもみじ市は、雨天の予報のため、開催場所を変更して第2会場の東京オーヴァル京王閣で行います。第1会場、第2会場の出店者全員が、京王閣にて出店いたします。みなさまには、お間違いのないようお越しいただけましたら幸いです。

もみじ市会場:東京オーヴァル京王閣
住所:東京都調布市多摩川4-31-1(京王線京王多摩川駅臨時改札口より徒歩0分)

もみじ市にお越しくださるみなさまへ

「至上最高のもみじ市にしよう!」
これが今年の合い言葉でした。

2年前まで、毎年秋にもみじ市を開催することは、私たちにとって当たりまえのことでした。春になると事務局を結成し、夏には出店者を決定し、秋の当日まで突っ走る。もみじ市は戦いです。作家さんとの戦い、これまでのもみじ市との戦い、広い会場との戦い、雨との戦い…。この戦いはときに私たちに大きくのしかかってきて、途中「今年もやろう」と言ったことに後悔し、今年で最後にしようと思う時が必ずやってきます。それでも出店者や事務局の仲間たちに会うと、元気をもらい、なんとかしようと強く心を持ち直し、続けて行く。それが、2006年秋以来の、毎年恒例の出来事でした。

ところが2011年の秋を迎える前、来年の秋は会場が使えないということを知らされました。ならば、会場を変えるか、時期を変えるかなど、打合わせを何度も繰り返しました。でも、心のどこかでは、もう今年で最後にしてもいいかもしれない。という気持ちがあったのも事実です。もみじ市をやり続けるのは、あまりにもたいへんで、もみじ市がなかったら、どんなにか清々しく秋が迎えられることだろうと。

そんなことを考えながら迎えた2011年のもみじ市は、震災の年でもあり、ひとりひとりが自分に向き合い直した結果、仲間の中でも変化が訪れた年でした。さらに追い打ちをかけるように、1日目は風雨に見舞われ、やむを得ず中止となりました。この日のために用意してくれた作家さんの気持ち、既にこちらに向かってくれているお客様の気持ちを考えたら、どうにも遣り切れない程に、悲しくて、切なくて、悔しくて。でも自分たちの力ではどうすることもできない決断でした。幸いなことに、翌日は嘘みたいに輝かしいお天気で、たくさんのお客様が楽しく過ごしてくれたけれど、1日目の苦い思いはぬぐい去ることができないまま、“これで最後になるかもしれないもみじ市”は終了したのです。私はスタッフの打ち上げで「雨で中止になったことも、全力を尽くしきれなかった自分にも悔いが残っている」と、みんなの前で話しました。あの時、私の声は少し震えていました。

秋を過ぎた頃、再び自分たちに問いかけました。「来年はもみじ市を復活させるのか」。長い長い時間をかけて頭を整理して、春に出したは「YES」。やっぱりやろう、と。もみじ市を開催しなかったことで、私たちには届いたものがあります。もみじ市がないことを残念に思っているお客さんの声、私たちにはプレッシャーをかけないようにと気遣いながら、またやって欲しいと待ってくれていた作家さんたちの思い。そして、自分たちを育ててくれたもみじ市を、終わりにしてはいけないのではないかという、自身への投げかけ。

そう決めてからは、やるしかない、全力で、悔いのないように。

今年の出店者は125組。これまでもみじ市を育ててくれたオールスター達に、新たな風を吹かしてくれる新たな出店者も加わりました。これは、もみじ市史上最大の出店者数です。

テーマはカラフル。人はみな、それぞれの「色」を持っています。作家さんも、スタッフも、お客様も。たとえば同じ緑でも、その深さ、明るさを変えると、その数は無限です。そして、それぞれの色は、隣にどんな色が来るかによって、その見え方が変わることもあるし、混ぜ合わせることによって、新しい色も生まれます。さまざまな色がひとつの場所に集ったとき、河川敷のあの会場が、限りなくカラフルになる。そんな2日間を迎えたいという思いが、この言葉に込められています。メインビジュアルを引き受けてくれたのは、いまもっとも勢いのあるtupera tuperaのおふたり。忙しいスケジュールのなか、「よしきた!」とばかりに、大きくて、カラフルで、愉快な原画を制作してくれました。そこには、もみじ市ではおなじみの出店者に似ているようなカラフルな顔がたくさん。こちらを見て笑っています。

もみじ市事務局は、総勢21名で臨みます。春に結成されて以来、毎週のように顔をあわせるスタッフたちと過ごす時間は、部活のように楽しくて、まるで遅くきた青春のようでした。みんなでアイデアを出し合い、やりたいこと、これまでの問題点を洗い出し、準備を進めてきました。ここ数年、あらゆる場所であらゆる規模のイベントが開催されています。それらともみじ市の違いは何なのか、何度も話し合いました。まずやるべきことは、作家さん全員に会いに行くこと。そして、自分たちの言葉で、敬愛する作家さんを丁寧に紹介しよう。北は北海道から、南は高知まで。私たちは、すべての方々に会いに行き、どのようにものづくりに向かっているのか目の当たりにし、作家さんの言葉を聞いてきました。そして、それを私たちなりの言葉で紹介していました。それが、もみじ市の出店者紹介ブログです。少し長過ぎるという声も聞こえてきましたが、どうしても伝えたかったことを、素直に伝えています。これを読んだ方が、作り手のみなさんの新たな魅力を感じてくださったら、とても幸せに思います。そして最後に流れる、作家さんからのメッセージは、短いながらもその人柄が伝わって来て、作家さんたちが日々活動している場所の空気感が伝わって来ます。あの動画を見ていると、ついこちらまで笑顔になってしまうのです。

会場は、いつもの多摩川河川敷。調布市のご協力のもと、過去最大級に広い場所をお借りするこができました。さらに、第2会場を設けるという、初の試みにもチャレンジしています。第2会場は志の高いものづくりを続けている企業にスポットを当て、企業ならではの賑やかでダイナミックなワークショップをご用意しています。

今回のもみじ市の開催にあたっては、たくさんの方々のお力と温かな応援をいただきました。調布市と東京オーバル京王閣のみなさん。最高の舞台を用意してくれてありがとうございました。125組の出店者のみなさん、この日のために力を尽くして下さり、私たちのいつも面倒なお願いにも快く応えてくれて、ありがとうございました。もうすぐみなさんにお会いできるのが、うれしくてたまりません。61名のボランティアスタッフのみなさん。この2日間のために、力を貸してくれてありがとう。そして、21人の事務局のみんな。半年もの間、一緒に考え、悩み、喜んでくれてありがとう。週が開けたら、もう集まる理由はなくなるんだと思うと、寂しくてしかたがありません。そして、もみじ市を応援してくださるお客様。この日を待っていて下さり、ありがとうございました。そのほかにも、ここには書ききれないほどたくさんの人たちに支えられ、ようやくこの日を迎えることができました。

もみじ市にお越しになるみなさま。たいへん長らくお待たせいたしました。もみじ市にお越しいただく上での注意事項は、この公式サイトの「よくある質問」に書かれています。あらかじめお目通しのうえ、お越しくださいますようお願いいたします。夕方になると気温がだいぶ下がってきます。どうか温かな服装と、歩きやすい靴でお越しくださいませ。そして、もみじ市を心ゆくまで楽しんでいただければ、私たちにとってこれ以上の喜びはありません。

天気予報では、週末は不安定なお天気のようです。でも、心配はいりません。今年のもみじ市は、雨でも開催します。そんなときはみなさん、カラフルな長靴とカラフルな傘を持って、会場にお越しください。

さあ、いよいよ明日です。私たちが訪ねたあの場所から、作家さんたちがやってきます。すばらしき作品と大きな思いを山のように積み上げて。

準備は整いました。私たちは最高の笑顔で、両手を大きく広げて、みなさんをお迎えします。
「ようこそ、もみじ市へ。ようこそ、カラフルタウンへ!」

2013年もみじ市実行委員会事務局
編集長 渡辺洋子

【必ずお読み下さい】
◎雨が降っても開催しますか?
雨天の場合は第2会場(東京オーヴァル京王閣)のみでの開催となります。その場合、第1会場の出店者も第2会場にて出店致します。出店以外のプログラムも、第2会場にて行います(一部中止となるプログラムが出てくる場合もございますのでご了承下さい)。ただし、小雨、一時雨の場合など、どちらの会場で開催するか判断が難しい場合があります。また、よほどの荒天の場合は中止となることもございます。会場・予定が変更となる際は、どの場合でも、当日午前7時までにこのブログで発表します。

◎入場料はかかりますか?
もみじ市は公共の場で行われる入場料無料のイベントです。但し、混乱を避けるために入場口は一箇所のみとさせていただきます。

◎何時から入場できますか?
10月19日(土)は11:00、10月20日(日)は10:30の開場となります。開場時間前の入場はできませんのであらかじめご了承下さい。

◎会場MAPを手に入れるにはどうしたらよいですか?
会場MAPは有料で販売しております。ご希望の方は入場口横のインフォメーションブースでご購入いただけます。

◎ワークショップの時間に遅れてしまいそう!
ワークショップのお申し込みをされた方は入場前にインフォメーションブースまでお越しください。係りの者がご案内いたします。

◎会場内の写真撮影をしてもよろしいでしょうか?
会場内にカメラ・ビデオカメラ等持込みは可能ですが、出演アーティストや出店者の撮影は禁止とさせていただきます。又、録音機器の持込みも一切禁止とさせていただきます。

◎落し物をした場合はどうしたらよいでしょうか?
落し物をした場合は、会場内の事務局ブースまたは入場口横のインフォメーションブースまでお越しください。また、落し物を拾われた方も本部ブース、またはインフォメーションブースまでお届けいただけますと幸いです。

◎当日、もみじ市会場にペットを連れて行くことはできますか?
食品を扱っておりますこと、また、小さなお子さまがたくさん地面に座ってワークショップを行っていることなどを考慮し、ペットの入場は基本的に禁止させていただいております。

◎車で行きたいのですが、会場に駐車場はありますか?
会場に駐車場はございませんので、電車、バス等の公共の交通機関を利用してのご来場をお願いいたします。

◎河原でサイクリングをしながらもみじ市に行きたいのですが、駐輪場はありますか?
会場内に駐輪場を設けております。当日、自転車でご来場された方はスタッフの案内によって指定された場所へ置いていただけますようお願いいたします。

◎会場内に食事ができるスペースはありますか?
会場には、椅子・ベンチのご用意はございません。お食事やライブを座ってお楽しみになりたい方は、レジャーシートなどの敷物をお持ちいただけたら幸いです。また、レジャーシートなどを敷かれる際は、周囲の方のご迷惑にならない場所でのご利用をお願いいたします。

◎ゴミ箱はありますか?
会場内にゴミ箱はありません。お客様ご自身で持ち込まれたペットボトルなどのゴミは、各自でお持ち帰りいただけますようお願いいたします。会場内の飲食のお店でお買いもとめいただいた際に出ましたゴミにつきましては、お買い求めいただいたお店にお渡しいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

◎もみじ市で絶対買いたい! という作品・食品があるのですが必ず購入できますか?
販売している作品・食品などはほとんどが手づくりのもののため、数に限りがございます。ご希望の皆様すべてにお買い求めいただけないケースもあるかと存じますので、本イベントの趣旨を何卒ご理解いただき、ご了承いただけますようよろしくお願いいたします。

◎会場内に喫煙所はありますか?
会場内はすべての場所で禁煙とさせていただきます。ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

◎小さな子どもがいるのですが、ベビーカーで入場できますか?
はい。ベビーカーでもご入場いただけます。ですが、当日はたくさんの方がいらっしゃいます。事故・怪我などが起きぬよう、どうかお子様からお目を離さないようお気を付けくださいませ。

◎質問などがあった場合は、どの人に尋ねればよいですか?
オリジナルTシャツを着用しているもみじ市スタッフへ、どうぞお気軽にお声をおかけください。

◎会場内にトイレはありますか?
第一会場となる河川敷内にトイレはございません。第二会場となる東京オーヴァル京王閣施設内のトイレ、または、会場入り口付近(交差点横)にある公衆トイレ、会場から駅方向に3分ほど歩いた場所にある公衆トイレなどをご利用くださいませ。数が限られているため、混雑が予想されます。余裕を持って対処されますよう、あらかじめご了承ください。

出店者からの直前耳寄り情報! その2

出店者のみなさんからの直前情報、第2弾をどうぞ!

こばやしゆうさんからの直前情報

ちびわに鰐屋
「鰐のことなら何でもそろう「鰐屋」です。
この看板が目印です。どうぞいらしてください。
2014年カレンダー!どこより真っ先にお届けします。

鰐と女の子の12か月の物語です。
鰐のほかには鰐の柿渋ハンカチ 鰐せっけん 鰐碗があります(やっぱり鰐でした)。

 

すげさわかよと木下綾乃さんからの直前情報

すげさわかよ すげさわかよ2
ただ今、いろんなグリーティングカードを作っています。小さなポップアップカードなど、すべて手描きの1点ものです。もみじ市直前まで作って、カードの種類を増やしていきます!また、当日はご希望の絵柄をその場で描くこともしますので、気軽にお声をかけてくださいね!

今回はじめて、お茶缶とガラス瓶の絵付けをしてみました。こちらも筆で描いた1点ものです。

出来たてほやほやの作品をいろいろお持ちしますので、ぜひ19日は、「絵描きのこまもの店」へあそびにきてください!もみじ市でお会いできるのを楽しみにしています。 

 

てふてふとうんころもちさんからの最新情報

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もみじ市限定「うんころもち布袋」に、てふてふのマフィンとうんころもちのアイシングクッキーセットにして販売します。そして、10/28発売予定の絵本「うんころもち れっしゃ」を特別先行販売できることになりました。ぜひ観にいらしてください!

 

パンと器 yukkayaさんからの最新情報

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ライ麦入りリュスティックに国立ノイフランクさんのポークリエットをはさんだサンドイッチとごぼうのポタージュも準備中です!

 

平澤まりこと桑原奈津子さんからの最新情報

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平澤まりこ作の箱と桑原奈津子作のクッキーのセット、
「方舟クッキー」が出来ました。
もみじ市のために作った、限定100セットです。

 

食堂souffleさんからの直前情報

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自家製果実酒のローリエとすもも
そして ハニーレモンジンジャーソーダ
さらに そのシロップを入れたスーフルハイボールもお出しします!!

 

高旗将雄さんからの直前情報

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今回のワークショップは、なんだか調子が良かったので、絵を二種類用意しました。バッグも水色、黄色、ナチュラルの三色用意しました。バッグはだいたいイベント終了前に無くなってしまうので、欲しい方は早めにお越しください。
雑貨もブローチなどはいつもの倍の量種類が有ります。ブローチ以外にも新しいものを色々作りましたが、中でも一押しはおちょこです

 

西本良太さんからの最新情報

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紙管と木でできた箱です。

 

七穀ベーカリーさんからの直前情報

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19日は成城城田工房さん特製のイタリアンウィンナーのウィンナーロール&ベーコンエピ、20日は新作の抹茶とデーツのドーナツが登場します。プレミアムココナッツオイルで揚げる、揚げたてドーナツを是非!お召し上がりください◎

 

点と線模様製作所さんからの直前情報

TENTOSEN
缶バッジの袋詰め作業中。心をこめてつめつめしております。 飛行機に手荷物で持っていきます。 いつも身軽にしたいなと思うのですが… 両肩に荷物を背負っての大移動になってしまいます。 18日は東京に移動します。 開催まであと少し、皆さんドキドキですね。

出店者からの直前耳寄り情報! その1

いよいよ迫って来たもみじ市。ここで、出店者のみなさんから届いた(本当に届いたばかり)、直前情報をお届け致します。みなさん、チェック・プリーズ!

845さんからの直前情報

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木の風船、もみじ市で飛びます。

 

feltico 麻生順子さんからの直前情報

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今年は、お花以外にも、ニードルでちくちくしながら作ったカラフルなお家のブローチができました。
「カラフル家」
以前、もみじ市に来てくれた友人の娘さん(小学生)が「こんな街があったらいいな」と感想を言ってくれました。それを思い出して作ってみました。並べた写真は、なんだかもみじ市のカラフルなテントが並んだ様子に見えてくるでしょ?

 

hokuriさんからの直前情報

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カラフルに3デザイン6パターンご用意して皆様をお待ちしております。いつもはナチュラルな爪の方も賑やかな爪の方も、楽しんでくださったら嬉しいです。

 

mado cafeさんからの直前情報

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上がマドのカタチをしたマドサブレーと下がレモンクッキー(右の小さいものはプレイベントで用意したもの)です。笑っちゃうくらい大きいですが食べ応え抜群のクッキーを1枚売りします。

 

petit a petitさんからの直前情報

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今回は、特別に、カラフルなラッピングにします。

 

SEED BAGEL&COFFEE COMPANYさんからの直前情報

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ニセコ町SEEDの平野と小川です。カフェの中はごった返し中です。今のところまだ先が見えておりませんが頑張ります。

上の写真:ベタですがもみじで飾り付け
下の写真:グラノーラ焼けました。ジャムやマフィン、ビスケットもお持ちします

 

アノダッテさんからの直前情報

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こんにちは。おやつとジャムのマロンダッテです。

今日は青森から届いた自然農法のりんご、初めての品種の早生のふじで、ことことジャムを煮ています。シンプルなものから寒い時期にうれしい生姜を合わせたものや、ビターなキャラメルと合わせようと、とっても良い香りと濃厚な味にわくわくしています!

当日はこれらのジャムと合わせて25種類くらいを、色も香りもカラフルに並べられそうです。それと、こちらもこれから焼くほこほこ栗粉のサブレには、この2日間のための、この栗粉のサブレのためのマロンダッテラベルを貼っていきまーす。

もちろん、「モンブラン・パンペルデュ」の準備も着々と進んでいます! マロンダッテなお面も増産したので、みなさんもマロンダッテになって写真を撮って楽しんでもらえたらうれしいです!

nuri「キャンドル」

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9月1日、午前2時30分。1通のメールが届いた。

『あの後、ずっともみじ市のことを考えていて、ほんとにわくわくしています。それで思いついたことがあって、いてもたってもいられなくてメールしてしまいました。「カラフル」をテーマにはじめはどんな作品を作ろうか、と考えていたのですが、青空の下で綺麗なものを作りたいと思い、ワックスペーパーでのれんのようなものを作ろうと思い立ちました。3月の個展の時にワックスペーパーで三角の旗を作ったのを覚えていますか? あれを三角ではなく長いリボンのようにして、たくさんはためかせたらとても綺麗なんじゃないかなと思いました。ワックスペーパーは光を透かすと本当に綺麗です。風に揺れたら最高だと。色はカラフルに。夢の入り口みたいな感じにしたいので』

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前日の8月31日、私は、京都にあるnuriさんの工房を訪ねていた。翌々日から個展が始まるという多忙な日、納品するためのキャンドルを一緒にプチプチで包みながら、作品づくりのこと、最近の暮らしのこと、これからのことなどをたくさん話した。そして、その日の夜が開けないうちに、彼女が送ってくれたメールが、これだった。

じんわりとこみ上げて来るものがあった。実は、nuriさんの家を後にするとき、私は少し気持ちがもやもやしていた。言いたいことがあったけれど、言えずに帰ってきてしまったのだ。彼女があまりに忙しいこと、いつも体と心が壊れそうなほどに、ギリギリまで制作に励んでいること。材料の仕入れから、デザイン、形づくり、色つけ、梱包までぜんぶひとりでやっているから、できることに限界があること。それを知っているから、言い出せなかった。

「今年のもみじ市で、なにか新しいnuriさんを見せてもらえないか」と。

だから、このメールを読んだ時、うれしくてうれしくて、朝起きてまっさきに、私は返事を送っていた。「ありがとう!」と。

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それからもう、1カ月以上も経っている。ついに、もみじ市の直前になってしまった。でも、なかなか原稿を書く気持ちになれなかった。ゆっくりと向き合ってみたかったのだ。nuriさんも、もみじ市も、私にとってあまりにも大切な存在であり、このふたつは切り離せない存在だから。

nuriさんが初めてもみじ市に出てくれたのは、2010年のことだった。もみじ市の7カ月前、京都で開催されていた個展で偶然みかけたnuriさんのキャンドルは、シンプルな形の中にさまざまな色が込められていて、美しいけれどどこか儚くて、すっと私の心の引き出しの中に入り込んで来たのだった。

初めて連絡を取ったのは、その数カ月後、もみじ市に出ていただきたいとメールを送った時だった。少し緊張して「送信」のボタンを押したのに、nuriさんは1時間もしないうちに返事をくれた。「嬉しい!」「出ます!」と、少し興奮ぎみに。この話は、いまでもnuriさんを語る上で時々登場するエピソードとなっている。人懐っこくて、まっすぐで、情熱的で、ひたむきな、nuriさんそのものだったから。

それからは、もみじ市以外でもたくさんご一緒していただいた。お店で作品を販売させていただいたり、イベントに出品していただいたり、昨年は手紙舎で個展もやっていただいた。何かをやろうと思うと、まっ先にnuriさんを仲間に入れてしまいたくなる。nuriさんとnuriさんの作品は私にとって、手紙社にとって、あまりに大切で、頼もしくて、いつでも一緒に何かをやりたい存在なのだ。そのたびごとにnuriさんは、たくさんのキャンドルを用意してくれる。ひとつでも沢山つくろうと、なにか面白いことにトライしようと、私たちの誘いに対してこちらの想像以上に力を尽くしてくれる。なにが彼女をそうさせているのだろうと、こちらが疑問に思うほどに。

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今回のもみじ市のテーマがカラフルと決まった時、私はまっさきにnuriさんのことを思い出した。nuriさんにぴったりなテーマだと思った。

nuriさんがつくるキャンドルは、色に溢れている。色を作ることが好きで、楽しいと、nuriさんは言う。彼女が作る作品をよく見ると、ひとつひとつすべて色を変えて作られている。シンプルな形のものも、人気の小鳥のキャンドルも。それはそれは、どんなにか手間がかかる作業だと思う。でも、それが楽しい、それがやりたいことなのだという。

先日取材に伺ったときも、こんなことを言っていた。

「ろうそく屋である前に、色屋さんでありたい」

そうか、この人はキャンドル作家じゃない、表現者、アーティストなんだ。色を表現するために選んだ素材がキャンドルだったのだ。素直に色が表現できて、さまざまな質感があって、光に透けて、そして、いつか儚くとけていく。そんな、キャンドルという素材を最大限に活用しながら、作品を作り続ける。だからnuriさんは、独自の手法で作品をつくり、手のひらに乗るほどの小さな作品から、空間を埋め尽くすようなダイナミックな作品まで、表現が無限大に広がっているのだ。

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今年になって生まれたという新作は、これまでとは少し違った趣を放っていた。古い壁のような、使い古された扉のようなマットな質感とグレイッシュな色合い。ドライで少しざらついた表面。形は、余分なものがすべて削ぎ落とされたように、至ってシンプルだ。そのキャンドルは、暮らしの中に色を添えるために飾ったり、さりげない1日の終わりに火を灯してみたくなるような作品だった。

たとえばそれは、北欧の森の中にある家の窓際に飾っあって、夜になるとそのキャンドルに火が灯されて、その光の中で、お父さんは本を読み、お母さんは子どものためにマフラーを編み、子どもたちは思い思いに遊んでいる。そんなシーンの中に、あのキャンドルがある風景が見えてくる。

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「私にとって色は大事なもの。素材はロウと決めているから、形もある程度限界があるから、色でしか勝負できないと思う。ろうそくの作家さんがたくさんいるなかで、私はどこで勝負するかをいつも考えています。誰かがやっていることはやりたくない。見たことのないものを作りたい。『ロウという素材でこれはみたことないでしょ』と思わせるものを作りたい。だから、この作品が完成したとき、安心したんです。きっと、誰かが先にこれをやったら嫉妬していただろうと思う。これは私の作品として、ずっと作りつづけていくだろうと思います」

むき出しで、美しいと思った。新しいnuri candleの始まりだ。

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さて、冒頭に登場したワックスペーパーの作品は、もみじ市の当日、会場装飾をしてくれるDOM.F..の迫田さんの手により、ステージの装飾に使われることになった。虹のようにさまざまな色が風に揺れ、光を透かし、風景と一体になってカラフルな会場に拍車をかける。

nuriさん、もう何日かしたら、あなたはここにやって来てくれますね。あの大きな河川敷の会場に降り注ぐ太陽と同じくらい、情熱的な笑顔をたたえて。迎える私は、胸がいっぱいで、あなたの顔をみたら泣いてしまうかもしれません。もみじ市を開催する日がふたたび来ると、ずっとずっと信じてくれたあなたと、ここでまた会えることが嬉しすぎて。

【nuriさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
nuriです。京都の古い一軒家で毎日ろうそくを作っています。早寝早起きで日々精進です。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
オレンジ。火の色。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
いつもカラフルなろうそくを作っているのですが、いつもその時の色を作っているのでいろいろ変化しています。今の私が出せる色を精一杯表現したいと思っています。

今年は蝋の紙でたくさんのリボンを作りました。会場のどこかでひらひらしていると思います。

青空に映えるといいな。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

これにて、2013年もみじ市の全出店者の紹介が終了。この後は、出店者のみなさんから届いた直前情報をお届けします。

文●わたなべようこ

あんざい果樹園 「色トリドリノフクシマ」

ちょうどいい言葉はなんだろう?
伝わる言葉はどこにあるんだろう?

桃の季節が終わろうとしていた8月下旬。数もまばらになった桃の木の横では、秋を待ち望んでいる梨が実っていた。ひとつひとつ丁寧に手が掛けられた梨は、たくさんの愛情を受けて、おいしそうに、すくすくと育っていた。

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「桃まだ食べてないの? はいこれ持って。いってらっしゃい!」
到着早々手渡されたのは、ふたつのバケツ。水と果物ナイフが入った黄色のバケツと、空っぽの白いバケツ。荷物を置いて、カメラを首にぶら下げ、両手にバケツを持って、桃畑の中に入っていく。

私の手が届くところにある桃はほとんど狩り採られてしまっていたから、奥の方や上の方に手を伸ばし、少し固めの桃を探す。ナイフで皮をむき、そのままがぶりと頬張ると、あたたかい果汁が溢れてくる。甘いなぁ。そう思いながら空を眺めると、太陽は少し傾き始めていた。

直売所に戻ると、「固いの食べれた~?」と、伸也さんの子どもたち、草くんと百々ちゃんが駆け寄ってきた。「うん、食べれたよ。おいしかったよ」。私のその返事ににこっと笑うと、林檎畑の方へかけていった。

ここは、あんざい果樹園。福島市の西側、吾妻連峰のふもとを走るフルーツライン沿いにある果樹園だ。夏はずっしり甘い桃、秋はみずみずしい梨や洋梨、そして冬には蜜をたっぷりたくわえたりんごが実る。今は、伸也さんのお父さん一寿さんと、お母さん久子さんが暮らしている。

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私の中のあんざい果樹園は、桃のイメージ。それは、ここに来るときはいつも夏だったからだと思う。数時間に1本しかない電車に揺られて小さな無人駅に降り立つと、真っ青な空と真っ白な大きい入道雲が迎えてくれる。まぶしい日差しに目を細めながら歩いていくと、一面に広がる緑の中に、ピンクに色づいた桃が見えてくる。ほんのりと甘い匂い。

震災前にひとりで訪ねた時は、伸也さんの奥さん、明子さんが営んでいた「cafe in CAVE」の窓際の席で、桃のロールケーキと桃のスムージーをいただいた。なかなか来られないからと、少し欲張って、デザートをふたつ頼んだ。

震災後の2011年には、みんなで桃狩りをした。たっぷり実っているいちばん食べごろの桃は、あまりにも甘く、おいしかった。だから、くやしかった。

そして今年。木からもいだ桃は、いつもと変わらない、甘く、やさしい味がした。

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「もみじ市、いつだったっけ?」
一寿さんが、直売所の壁に掛けられたカレンダーをめくる。「10月の19日と20日です」。私がそう答えると、にこっと笑い、カレンダーに書き込むと、また桃の箱詰め作業に戻っていく。

「ここから入るんだよ。早く靴脱いで」
そう言って私を呼ぶと、慣れた手つきで玄関横のリビングの網戸を開け、切り株を踏み台にさっと家の中に入る草くん。少しとまどいながら着いていくと、思わぬところから現れた私にちょっと驚いて、でも優しく微笑んで「いらっしゃい」と久子さんが迎えてくれた。私がたどり着いたその場所は、久子さんが営む「器やあんざい」。少しお話をした後、久子さんはふたたび、お客さんと会話を弾ませている。

震災が起きた日から、2年と5カ月が経っていた。ここには、決して以前とは同じではないけれど、でも新しい日常が確かに流れていた。訪れるすべての者をあたたかく迎え入れてくれるおおらかさは変わらずに。

安齋伸也さんは震災後、北海道の地で、奥さんの明子さんと「たべるとくらしの研究所」を立ち上げた。生活の拠点を北海道に移しつつも、北海道と福島を行き来している。

多くの人が集まり、多くの人に愛されていたあんざい果樹園は、あの震災で大きく変わった。一寿さんは、あんざい果樹園の表土を取り除き、果樹の表皮の一部を剥がすなど、自主的に除染作業を行った。さらには果物ごとに、検出限界を低く設定し、調べることができる厳しい検査にも自主的に依頼をかけ、数値はすべて公開している。納得した上で選んでもらえるようにと。自らがつくる果物に、食べてくれる人たちに、正直であるために。

変わらずやってくる毎日。繰り返される習慣。ご飯を食べること。息を吸うこと。眠ること。大切な人と手を取り合うこと。私たちが生きている中であたりまえに行っているそれらと、彼らにとっての果物を育てるということは、同じなのかもしれない。生まれ育った地で、果物を愛し、育てていくことは、彼らにとって、生きることそのものなのだ。

おいしいから、食べてもらいたい。だから、納得して選んでもらえるようにと。起こってしまったことを嘆くのではなく、まっすぐに受け止め、どうするべきか考え、自らの意思で判断し、前に進んでいる。誰のせいにもせず、真摯に向き合って。そうやって大切に大切に育ててきたたくさんの果物を持って、3年ぶりに伸也さんがもみじ市にやってくる。

5回目の参加になる今年は、あんざい果樹園と共に「LIFEKU(ライフク)」も一緒だ。LIFEKUとは、“福島に来る、福が来る、福島に暮らす”という意味。その名のとおり、福島にやって来る者をあたたかく迎え、福島に今以上の福が来ることを誰よりも願い、そして、福島で暮らしていくことをより楽しくするための活動をしている、とてもゆかいな仲間たちだ。そのLIFEKUが、オリジナルのピンバッジ「F-PINS」と、もみじ市のための楽しい仕掛けを持ってやって来る。

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福島で生まれ育った私が今回、あんざい果樹園を担当させてもらったこと。だからこそ、この原稿で彼らのことを書くのは簡単ではなかった。ちょうどいい言葉はなんだろう? 伝わる言葉はどこにあるんだろう? ずっとそう思っていた。だけどきっと、ちょうどいい言葉なんてありはしないのだ。

確かなことはひとつ。あんざい果樹園が、そこにあるということ。その大地には、色とりどりの果実が、豊かに実っているということ。

【あんざい果樹園  安齋伸也さんと、LIFEKU 遠藤知絵さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
福島県福島市のあんざい果樹園とLIFEKUです。LIFEKUは、福島の街のセンスとスタイルを紹介するために活動しています。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
伸也さん「ゴールデングリーン。夕日に照らされた緑かな」
知絵さん「赤です。真っ赤赤!」

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
あんざい果樹園からは、梨や洋梨など、採れたてのおいしい果物やりんごジュースをたくさん持っていきます。LIFEKUでは、「子供たちの未来」、「福島からのメッセージ」、「これからのエネルギーを考える」、「自然の大切さ」というメッセージが込められたカラフルな「F-PINS」と、来た方に楽しんでいただける“ある仕掛け”もご用意しました!よかったら、ふらっと寄ってみてください。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さあ続いては、2013年もみじ市、いよいよ最後の出店者の紹介です。大トリを飾るのは、京都からやって来るキャンドルアーティスト!

文●高松宏美

Sunday Bake Shop「週末ピクニック屋」

 今年の夏、Sunday Bake Shopは2カ月という長い夏休みをとりました。その間、店主の嶋崎かづこさんが何をしていたかというと……

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東京は初台。日曜日にしか開かないお菓子屋さん、その名も「Sunday Bake Shop」の前には、朝9時のオープン前だというのに、店頭にはお客さんがずらり。近所の顔なじみさん、ジョギング中のおじさん、お母さんといっしょに来た子供たち、ずっと来たかったんですという乙女たち。みんなが待ち遠しかった日曜日を迎えて、ワクワクしながらやって来ます。

それもそのはず、小さなお店に一歩足を踏み入れると、そこに並ぶのは、世にもおいしそうな焼き菓子の数々! オリジナルスコーン、えだまめのスコーン、イギリスの全粒粉とレーズンのスコーン、トリプルチョコレートブラウニー、ナッツのブラウニー、スペシャルビクトリアスポンジ、バニラチーズケーキ、チョコレートレイヤーケーキ、キャロットケーキ、ローステッドバナナケーキ、ブラムリーアップルのフラップジャックストレイベイク、上がじゃりっとしたレモンのケーキ、上がじゃりっとしたオレンジとクランベリーのケーキ、コーンミールアーモンドブレッド、ネクタリンとアーモンドのケーキ、ライ麦とちょっとのヤギのケーキ、新しょうがのケーキ、ライ麦とプルーンのクランブルケーキ、ベリーとブラムリーアップルとスペルト小麦のクランブルケーキ……

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私のお気に入りは、上がじゃりっとしたレモンのケーキ。あの甘酸っぱいレモンの味と、上に乗ったじゃりっとした食感の砂糖がたまらないのです。一度食べれば、あなたもきっと恋に落ちるはず。

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もうひとつのお気に入りはスコーン。初めて食べたときの衝撃は、今でも忘れられません。私はSunday Bake Shopのスコーンを食べるまで、スコーンがこんなにおいしいものとは知りませんでした。それまでは、なんとなく固くてぼそぼそしているもの、というイメージがあったのですが、Sunday Bake Shopのスコーンは全然違うのです。しっとりして、やさしくて、一口食べただけで幸せが……ああ、食べたい……。

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嶋崎さんがお菓子を作る上で心掛けていることはひとつ。“楽しむこと”。好きな音楽をかけたり、食べてる人を想像しながら作ると、作る方も楽しくなって、きっとそれがお菓子の調味料となって、おいしくなってしまうのです。だから、嶋崎さんの作るお菓子は、いつもにこにこ笑っているよう。おいしそうなのはもちろん、楽しそうなのです。
「お菓子があると、みんな仲良くなれるんです。これってとても素晴らしいこと!」
そういう嶋崎さんもにこにこ。そう言えば私、笑顔ではない嶋崎さんに会ったことがありません。

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今年の夏、嶋崎さんは、2カ月間イギリスを旅しました。焼きっぱなしの大きなケーキをざくざく切って、大きなポットにたっぷりいれたお茶でティータイム。イギリスの田舎町で見られるそんな風景が、嶋崎さんが提供したいお菓子や時間のイメージにぴったりなのだそう。それを見たくて、毎年のようにイギリスに行っています。

今回の旅で、最も印象に残ったのが「丘の上でのピクニック」。陽が傾き始めると、ワインのボトルとグラスを持って、サンドイッチやサラダ、ケーキ、パン、ディップをみんなで持ち寄って、ピクニック。とてもとても楽しかったそうです。

私たちにとって嬉しいことは、嶋崎さんのイギリスでの記憶が覚めやらないうちに、もみじ市があるということ。今回もみじ市でSunday Bake Shopは、イギリスでの楽しい記憶を再現するべく、「週末ピクニック屋」を開いてくれます! 持って来てくれるのは、ピクニックにぴったりなスコーンやブラウニー、私の好きなレモンのケーキに季節の果物を使ったいろいろな焼き菓子、それからスコーンのサンドイッチ。え? スコーンに何かが挟まっているんですか? これ以上は聞かないようにしましょう。それは、もみじ市当日、Sunday Bake Shopのお店に来てくれた人だけが知ることができる特権です。

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青空の下、心地よい秋風を感じながら、芝生でピクニックはいかがですか? お供にはもちろん、Sunday Bake Shopの焼き菓子を携えて。

【Sunday Bake Shop 嶋崎かづこさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
Sunday Bake Shop、東京初台の日曜日のおかし屋です。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
お店の色はうすみどり色です(緑と青の中でおかしを食べるのが好きです)。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
今回はピクニックをうちのテーマにしました。
河川敷でピクニックしたくなるようなおかしを、ちょっとしょっぱいものが欲しい人にも甘くいたい人にもたのしんでいただけるように、用意していく予定です。
うちのおかしは地味なのですが、くだものなどの力を借りてカラフルにしていけたらな、って思っています。
いつもは日曜日だけですが、もみじ市では土曜日、日曜日とはりきってオープンしますので、しきもの持ってぜひいらしてください!

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いては福島からやってくるあの果樹園。色とりどりの果物をたくさん積んでもみじ市へやってきます!

文●鈴木静華

松尾ミユキ「nagoyaショップ」

雑誌や書籍、雑貨などをフィールドに幅広い活動を続けるイラストレーター・松尾ミユキさん。もみじ市の“象徴”である、tico moonのCDアルバムのジャケットも、松尾さんが描いたイラストです。

もうすぐ4歳と2歳になるお子さんがいる松尾さん。子どもが生まれてから、描くイラストの雰囲気が変わって来たそうです。
「それまでは、雑貨や食器、インテリアなど無機物なイラストを好んで描いていました。とんがったカタチのものも多く、色も寒色を使うことが多かったんですよね。でも、子どもが生まれてから、植物や自然、動物など有機物を描くことが多くなりました。まるみのあるものを描くことも多くなり、暖色を使うことも増えました」

東京で6年間暮らしていた松尾さんですが、実は今年、東京以前に活動の拠点としていた名古屋に戻りました。そして今回、松尾さんはもみじ市に参加するにあたり、いま松尾さんの周りにいる“カラフル”な仲間たちの力を借りて何かをしたいと、なんとも楽しそうなたくらみを考えました。ここで、早速ご紹介しましょう。「白」「青」「ピンク」「赤」が似合う、カラフルな仲間たちと織り成す作品の数々をどうぞ!

白:コロンブックス

ポストカード

名古屋にあるブックサロン「コロンブックス」に松尾さんが抱くイメージカラーは「白」。松尾さんと滝村美保子さんとのユニット「les duex」が編集・制作をしていた伝説のリトルプレス『なごやに暮らす』のデザインや印刷を手がけていたコロンブックス代表の湯浅哲也さんは、紙やインクの組み合わせやデザインで、いつも表現を自在にしてくれるとのこと。「湯浅さんに頼めば間違いない!」と、湯浅さんの印刷技術やセンスに絶大な信頼を寄せている松尾さん。節目節目の大切なときには、必ず湯浅さんを訪ねるといいます。今回、そんな湯浅さんとのコラボ作品がもみじ市にやってきます。活版印刷で刷られた猫のイラストのポストカードは、猫の毛並みを確かめようと、思わず手を伸ばしてしまいます。

青:ミルブックス

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名古屋出身の藤原康二さんが主宰を勤めるブックレーベル「ミルブックス」と松尾さんのコラボ商品は、いつも魅力的。今回は人気のコーヒー缶シリーズに、白熊・猫・白鳥の動物が加わり、多摩川河川敷へやって来ます。
(写真:手ぬぐい)
ミルブックスはスタートした当初「1000部限定」という出版スタイルをとっていました。松尾さんにとっては、その当時、出版していたきれいな青い本のイメージが強いそう。そんな鮮やかなイメージのような、空・大地・海の物をモチーフにした手ぬぐいもお楽しみに。

ピンク:suirenco

suirencoコラボ

名古屋で活動を続ける「suirenco」の西尾淳子さんは、松尾さんの高校時代からのお友達。イベント等で、手づくりのお菓子を販売しています。今回、もみじ市のために松尾さんと西尾さんが作ったのは、かわいいイラストの箱に入った「贈り物クッキー」。素材を活かしたお菓子が得意なsuirencoが手がける、ほろほろ・ザクザク・プチプチと食感の異なる3種類のクッキーを包むのは、松尾さんのイラストが描かれた箱。松尾さんにとってのsuirencoのイメージカラーである「ピンク」をアクセントにして描かれました。ずっと居心地のいい関係が続いている松尾さんと西尾さんのように、クッキーを食べた後も傍にあったらうれしい贈り物になること間違いなし。イラストは2種類あるので、贈り物用・自分用にどうぞ。

赤:自家焙煎喫茶店「milou」(ミル)

ミルコラボ布巾着

手作りの懐かしい空間で、極上の深煎りコーヒーを楽しめる「milou」とのコラボレーションは、コーヒー豆の巾着袋。春になるとmilouの駐車場にやってくるツバメをモチーフにしたイラストの袋には、深煎りコーヒーの魅力にすっかり深入りしてしまったmilouの店主・鈴木義弘さんが厳選した珈琲豆が入っています。珈琲豆は、鈴木さんを自らが焙煎したもの。

ミル

店内のところどころにある「赤」が、松尾さんにとってmilouのイメージカラーです。

魅力的なカラー(個性)をもった、4組の作り手のコラボレーションは、松尾さんだから実現できること。ワクワクしないわけにはいきませんね。

いまの松尾さんの暮らしの周りにいる作り手と一緒に生み出される作品、いまの松尾さんの暮らしの中から生まれて来るイラスト。松尾さんの描くイラストは、松尾さんの“暮らしの挿絵”なのかもしれません。

【松尾ミユキさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
こんにちは、松尾ミユキです。雑誌や書籍を中心にイラストの仕事をしています。その他雑貨を作ったりもしています。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
自分の色のイメージ ふつふつと燃えたぎる炎のような赤でしょうか。でも白でありたい、と思っています。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
テーマが「カラフル」ということで、今年はいろいろな人とのコラボレーション作品を用意しています。

私がずっと好きで通っている名古屋の喫茶店「ミル」のコーヒー豆と、それを入れるイラストを施した布の巾着のセット。

名古屋のお店やイベントなどでお菓子を販売しているsuirenco(スイレンコ)の3種類のクッキーをイラストボックスに入れた贈り物クッキー箱。

名古屋出身の藤原氏が主催する出版社ミルブックスとのコラボレーションで作ったコーヒー缶とてぬぐい。

作っていたリトルプレス、「なごやに暮らす」を印刷してくださっていたコロンブックスの湯浅さんに、イラストに合う紙やインクを選んでもらい作ったポストカード。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いては、日曜日にしか開かないあのお菓子屋さん! もみじ市では土曜日にもオープンしてくれるらしいですよ!

文●小木曽元哉