otome-graph. 焼き菓子店 「福田淳子先生のお菓子と川村よしえの文具の詰め合わせ」(19日)

「でもいいんです、だからって美味しいものを我慢する人生より、ちょっとぷくっとしていても美味しいものをたくさん食べれら方がいいなって」

今回の取材で、初めて川村よしえさんにお会いした。素直な気持ちを人に伝えられるようになるまでに時間がかかる私は、初めて会ったにもかかわらず素直な気持ちをコトバにして伝えてきてくれる川村さんを見て、この人となら色々な話ができるかもしれない、そんな気持ちになった。

川村よしえさんは「otome-graph.」という、CDジャケット、書籍の装丁、雑誌、カタログ、広告などの女の子向けのデザインを多く手掛けるデザイン事務所を主催している。川村さんが手掛けるモノには、女の子の”好き”や”かわいい”がぎゅぎゅっと詰まっていて、それはそれは、うっとりとため息きが出るほどだ。

「クリエーターって一発勝負なところがあって、一度失敗したら次はないと思っている。だから一冊一冊適当には作れない。一生懸命、考えながら作っているんです」

それまでは人に頼る仕事のやり方をしていた、という川村さん。でも、ある1冊の本を手掛けたことが転機となって、今の仕事のスタイルができたのだそう。「まわり道ばっかりで人よりも時間がかかるんです」という川村さんの話し方は優しくて、フワフワしているけれど、ひとつひとつのコトバに気持ちがこもっていて、川村さんのまわり道は色々な想いや考えが編みこまれた、芯のある編みもののようだ、と私は思った。

okashi

「私が大好きなクッキーと文房具みたいなものをセットにしたらいいかなって、好きなものを一緒にして売れるっていうのは、もみじ市でしかできないかなって。それで、先生にメールしてラフも書いて、こういうの作りたいですって連絡したんです」

今回もみじ市に持ってきてくれるものについて、伺ったところ、こんな答えが返ってきた。

先生とは、今回一緒に出店をしてくださる料理研究家でパティシエの福田淳子さんのこと。大のクッキー好きである川村さんが今までに出会ったクッキーの中でも、福田さんのクッキーは特別に美味しかったのだそう。「淳子先生はすごい研究熱心なんです」という川村さんのコトバからは、すごく強い気持ちが伝わってくる。だから私もまだ食べたことはないけれど福田さんの作るクッキーは、間違いなく美味しいのだろうという気持ちになってしまう。

もみじ市に来てくれる人たちに手にとってもらえるようなものを一生懸命考えて、ご自身のできることと、福田さんという感性をミックスして今回の形になったのだそう。きっとまたたくさんの時間をかけて考えてくださったのだなぁと嬉しくなって、「これだ」と思ったことに一生懸命進んでいく川村さんのパワーはすごいなぁ、と素直に思った。それにしても、福田さんの美味しいお菓子と、川村さんが手掛けるかわいい雑貨がパッケージされてセットになるなんて、もみじ市はなんて贅沢なんだ!

B-01Bセット「甘い、甘い、アクセサリー」
クッキーをイヤリングやブローチに見立てて写真を撮り、カードなどを作りました。
クッキー、焼き菓子とセット販売します。

c-01マドレーヌなど焼き菓子単品の包装も作りました。

普段からストーリーを作るのが好きで、仕事をする中でも背景にはストーリーが流れていて、それを形にしていくのだそう。今回の作品も、ただかわいいというだけじゃなくてストーリーをひとつのパッケージの中に詰め込んでいったのだとか。ちょこっと教えてもらったそのストーリー、ここではナイショにしておきます。是非もみじ市で手に取って直接聞いてみてくださいね。

「私、ワンピースが好きでずっと着ていて、締め付けないじゃないですか、それでどんどんクッキーを食べて、ぷよぷよしてきたからワンピースを自粛してズボンはくことにしてるんです。もいいんです、だからって美味しいものを我慢する人生より、ちょっとぷくっとしていても美味しいものをたくさん食べれら方がいいなって」

好きなものに一直線、自分の気持ちにまっすぐで正直。
私、とてもステキな人に出逢ってしまいました。

【otome-graph. 焼き菓子店 川村よしえさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
otome-graph.グラフィックデザイナー。design for romantic girlsというモットーで
デザインをしています。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
何色かは分からないのですが、グレーがいいです。

デザインをする上でグレーて地味だけど、何色とも合うんです。ピンクとも、水色とも。ひっそりとみんなといい関係を作れるようなそんな風になりたいです。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
私は、好きなモノが2つあります。

ひとつはクッキー。
毎朝クッキーを食べてるんですね。クッキーマニアです!

そして、もう一つは文具紙モノ。
海外のみんなが捨ててるチョコを包んであった紙、フリペや牛乳パック、チケット、値札、タクシー運転手がくれたメモの紙まで捨てれません!

この大好きな2つをセットにしたら、もみじ市に来てくださる方はきっと楽しんでいただける! と思いました。

今回は尊敬する料理家の福田淳子先生にお声がけしてクッキーと焼き菓子を作って頂きました。そして、私はカードや、ノートなどを作りました。

Aセットは「子猫とリボンと女の子」というタイトルで撮りためている作品から、お菓子とノートなどをセットにしました。

Bセットは「甘い、甘い、アクセサリー」というタイトルでクッキーをイヤリングやブローチに見立てて写真を撮り、カードなどを作りました。これも、クッキー、焼き菓子とセットしました。

普段はシンプルなプレーンのクッキーが好きですが、今回はカラフルということでココアや、白いお砂糖、赤いジャムなどを使ってクッキーを作って頂いてます。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いてご紹介するのは、カフェフェスにも出店してくれたあの人たちの登場です!

文●上村明菜