もみじ市にお越しくださるみなさまへ

「至上最高のもみじ市にしよう!」
これが今年の合い言葉でした。

2年前まで、毎年秋にもみじ市を開催することは、私たちにとって当たりまえのことでした。春になると事務局を結成し、夏には出店者を決定し、秋の当日まで突っ走る。もみじ市は戦いです。作家さんとの戦い、これまでのもみじ市との戦い、広い会場との戦い、雨との戦い…。この戦いはときに私たちに大きくのしかかってきて、途中「今年もやろう」と言ったことに後悔し、今年で最後にしようと思う時が必ずやってきます。それでも出店者や事務局の仲間たちに会うと、元気をもらい、なんとかしようと強く心を持ち直し、続けて行く。それが、2006年秋以来の、毎年恒例の出来事でした。

ところが2011年の秋を迎える前、来年の秋は会場が使えないということを知らされました。ならば、会場を変えるか、時期を変えるかなど、打合わせを何度も繰り返しました。でも、心のどこかでは、もう今年で最後にしてもいいかもしれない。という気持ちがあったのも事実です。もみじ市をやり続けるのは、あまりにもたいへんで、もみじ市がなかったら、どんなにか清々しく秋が迎えられることだろうと。

そんなことを考えながら迎えた2011年のもみじ市は、震災の年でもあり、ひとりひとりが自分に向き合い直した結果、仲間の中でも変化が訪れた年でした。さらに追い打ちをかけるように、1日目は風雨に見舞われ、やむを得ず中止となりました。この日のために用意してくれた作家さんの気持ち、既にこちらに向かってくれているお客様の気持ちを考えたら、どうにも遣り切れない程に、悲しくて、切なくて、悔しくて。でも自分たちの力ではどうすることもできない決断でした。幸いなことに、翌日は嘘みたいに輝かしいお天気で、たくさんのお客様が楽しく過ごしてくれたけれど、1日目の苦い思いはぬぐい去ることができないまま、“これで最後になるかもしれないもみじ市”は終了したのです。私はスタッフの打ち上げで「雨で中止になったことも、全力を尽くしきれなかった自分にも悔いが残っている」と、みんなの前で話しました。あの時、私の声は少し震えていました。

秋を過ぎた頃、再び自分たちに問いかけました。「来年はもみじ市を復活させるのか」。長い長い時間をかけて頭を整理して、春に出したは「YES」。やっぱりやろう、と。もみじ市を開催しなかったことで、私たちには届いたものがあります。もみじ市がないことを残念に思っているお客さんの声、私たちにはプレッシャーをかけないようにと気遣いながら、またやって欲しいと待ってくれていた作家さんたちの思い。そして、自分たちを育ててくれたもみじ市を、終わりにしてはいけないのではないかという、自身への投げかけ。

そう決めてからは、やるしかない、全力で、悔いのないように。

今年の出店者は125組。これまでもみじ市を育ててくれたオールスター達に、新たな風を吹かしてくれる新たな出店者も加わりました。これは、もみじ市史上最大の出店者数です。

テーマはカラフル。人はみな、それぞれの「色」を持っています。作家さんも、スタッフも、お客様も。たとえば同じ緑でも、その深さ、明るさを変えると、その数は無限です。そして、それぞれの色は、隣にどんな色が来るかによって、その見え方が変わることもあるし、混ぜ合わせることによって、新しい色も生まれます。さまざまな色がひとつの場所に集ったとき、河川敷のあの会場が、限りなくカラフルになる。そんな2日間を迎えたいという思いが、この言葉に込められています。メインビジュアルを引き受けてくれたのは、いまもっとも勢いのあるtupera tuperaのおふたり。忙しいスケジュールのなか、「よしきた!」とばかりに、大きくて、カラフルで、愉快な原画を制作してくれました。そこには、もみじ市ではおなじみの出店者に似ているようなカラフルな顔がたくさん。こちらを見て笑っています。

もみじ市事務局は、総勢21名で臨みます。春に結成されて以来、毎週のように顔をあわせるスタッフたちと過ごす時間は、部活のように楽しくて、まるで遅くきた青春のようでした。みんなでアイデアを出し合い、やりたいこと、これまでの問題点を洗い出し、準備を進めてきました。ここ数年、あらゆる場所であらゆる規模のイベントが開催されています。それらともみじ市の違いは何なのか、何度も話し合いました。まずやるべきことは、作家さん全員に会いに行くこと。そして、自分たちの言葉で、敬愛する作家さんを丁寧に紹介しよう。北は北海道から、南は高知まで。私たちは、すべての方々に会いに行き、どのようにものづくりに向かっているのか目の当たりにし、作家さんの言葉を聞いてきました。そして、それを私たちなりの言葉で紹介していました。それが、もみじ市の出店者紹介ブログです。少し長過ぎるという声も聞こえてきましたが、どうしても伝えたかったことを、素直に伝えています。これを読んだ方が、作り手のみなさんの新たな魅力を感じてくださったら、とても幸せに思います。そして最後に流れる、作家さんからのメッセージは、短いながらもその人柄が伝わって来て、作家さんたちが日々活動している場所の空気感が伝わって来ます。あの動画を見ていると、ついこちらまで笑顔になってしまうのです。

会場は、いつもの多摩川河川敷。調布市のご協力のもと、過去最大級に広い場所をお借りするこができました。さらに、第2会場を設けるという、初の試みにもチャレンジしています。第2会場は志の高いものづくりを続けている企業にスポットを当て、企業ならではの賑やかでダイナミックなワークショップをご用意しています。

今回のもみじ市の開催にあたっては、たくさんの方々のお力と温かな応援をいただきました。調布市と東京オーバル京王閣のみなさん。最高の舞台を用意してくれてありがとうございました。125組の出店者のみなさん、この日のために力を尽くして下さり、私たちのいつも面倒なお願いにも快く応えてくれて、ありがとうございました。もうすぐみなさんにお会いできるのが、うれしくてたまりません。61名のボランティアスタッフのみなさん。この2日間のために、力を貸してくれてありがとう。そして、21人の事務局のみんな。半年もの間、一緒に考え、悩み、喜んでくれてありがとう。週が開けたら、もう集まる理由はなくなるんだと思うと、寂しくてしかたがありません。そして、もみじ市を応援してくださるお客様。この日を待っていて下さり、ありがとうございました。そのほかにも、ここには書ききれないほどたくさんの人たちに支えられ、ようやくこの日を迎えることができました。

もみじ市にお越しになるみなさま。たいへん長らくお待たせいたしました。もみじ市にお越しいただく上での注意事項は、この公式サイトの「よくある質問」に書かれています。あらかじめお目通しのうえ、お越しくださいますようお願いいたします。夕方になると気温がだいぶ下がってきます。どうか温かな服装と、歩きやすい靴でお越しくださいませ。そして、もみじ市を心ゆくまで楽しんでいただければ、私たちにとってこれ以上の喜びはありません。

天気予報では、週末は不安定なお天気のようです。でも、心配はいりません。今年のもみじ市は、雨でも開催します。そんなときはみなさん、カラフルな長靴とカラフルな傘を持って、会場にお越しください。

さあ、いよいよ明日です。私たちが訪ねたあの場所から、作家さんたちがやってきます。すばらしき作品と大きな思いを山のように積み上げて。

準備は整いました。私たちは最高の笑顔で、両手を大きく広げて、みなさんをお迎えします。
「ようこそ、もみじ市へ。ようこそ、カラフルタウンへ!」

2013年もみじ市実行委員会事務局
編集長 渡辺洋子

【必ずお読み下さい】
◎雨が降っても開催しますか?
雨天の場合は第2会場(東京オーヴァル京王閣)のみでの開催となります。その場合、第1会場の出店者も第2会場にて出店致します。出店以外のプログラムも、第2会場にて行います(一部中止となるプログラムが出てくる場合もございますのでご了承下さい)。ただし、小雨、一時雨の場合など、どちらの会場で開催するか判断が難しい場合があります。また、よほどの荒天の場合は中止となることもございます。会場・予定が変更となる際は、どの場合でも、当日午前7時までにこのブログで発表します。

◎入場料はかかりますか?
もみじ市は公共の場で行われる入場料無料のイベントです。但し、混乱を避けるために入場口は一箇所のみとさせていただきます。

◎何時から入場できますか?
10月19日(土)は11:00、10月20日(日)は10:30の開場となります。開場時間前の入場はできませんのであらかじめご了承下さい。

◎会場MAPを手に入れるにはどうしたらよいですか?
会場MAPは有料で販売しております。ご希望の方は入場口横のインフォメーションブースでご購入いただけます。

◎ワークショップの時間に遅れてしまいそう!
ワークショップのお申し込みをされた方は入場前にインフォメーションブースまでお越しください。係りの者がご案内いたします。

◎会場内の写真撮影をしてもよろしいでしょうか?
会場内にカメラ・ビデオカメラ等持込みは可能ですが、出演アーティストや出店者の撮影は禁止とさせていただきます。又、録音機器の持込みも一切禁止とさせていただきます。

◎落し物をした場合はどうしたらよいでしょうか?
落し物をした場合は、会場内の事務局ブースまたは入場口横のインフォメーションブースまでお越しください。また、落し物を拾われた方も本部ブース、またはインフォメーションブースまでお届けいただけますと幸いです。

◎当日、もみじ市会場にペットを連れて行くことはできますか?
食品を扱っておりますこと、また、小さなお子さまがたくさん地面に座ってワークショップを行っていることなどを考慮し、ペットの入場は基本的に禁止させていただいております。

◎車で行きたいのですが、会場に駐車場はありますか?
会場に駐車場はございませんので、電車、バス等の公共の交通機関を利用してのご来場をお願いいたします。

◎河原でサイクリングをしながらもみじ市に行きたいのですが、駐輪場はありますか?
会場内に駐輪場を設けております。当日、自転車でご来場された方はスタッフの案内によって指定された場所へ置いていただけますようお願いいたします。

◎会場内に食事ができるスペースはありますか?
会場には、椅子・ベンチのご用意はございません。お食事やライブを座ってお楽しみになりたい方は、レジャーシートなどの敷物をお持ちいただけたら幸いです。また、レジャーシートなどを敷かれる際は、周囲の方のご迷惑にならない場所でのご利用をお願いいたします。

◎ゴミ箱はありますか?
会場内にゴミ箱はありません。お客様ご自身で持ち込まれたペットボトルなどのゴミは、各自でお持ち帰りいただけますようお願いいたします。会場内の飲食のお店でお買いもとめいただいた際に出ましたゴミにつきましては、お買い求めいただいたお店にお渡しいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

◎もみじ市で絶対買いたい! という作品・食品があるのですが必ず購入できますか?
販売している作品・食品などはほとんどが手づくりのもののため、数に限りがございます。ご希望の皆様すべてにお買い求めいただけないケースもあるかと存じますので、本イベントの趣旨を何卒ご理解いただき、ご了承いただけますようよろしくお願いいたします。

◎会場内に喫煙所はありますか?
会場内はすべての場所で禁煙とさせていただきます。ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。

◎小さな子どもがいるのですが、ベビーカーで入場できますか?
はい。ベビーカーでもご入場いただけます。ですが、当日はたくさんの方がいらっしゃいます。事故・怪我などが起きぬよう、どうかお子様からお目を離さないようお気を付けくださいませ。

◎質問などがあった場合は、どの人に尋ねればよいですか?
オリジナルTシャツを着用しているもみじ市スタッフへ、どうぞお気軽にお声をおかけください。

◎会場内にトイレはありますか?
第一会場となる河川敷内にトイレはございません。第二会場となる東京オーヴァル京王閣施設内のトイレ、または、会場入り口付近(交差点横)にある公衆トイレ、会場から駅方向に3分ほど歩いた場所にある公衆トイレなどをご利用くださいませ。数が限られているため、混雑が予想されます。余裕を持って対処されますよう、あらかじめご了承ください。