makomo「おもしろい本、紙、布、その他」

じわじわ。にやにや。ふふふ。えっ。くすくす。へー。ぷっ。

いま、私はmakomoさんの本を読んでいます。makomoさんは、イラストレーターです。makomoさんがつくる本は、とてもおもしろい本です。で も、このおもしろさを言葉でどう説明したらいいかわからないので、読みながら感じた気持ちを擬音にしてみました。これは、声には出さない音です。顔にはきっと、出ています。鼻息も少し出ているかもしれません。読み終わってページを閉じた後、もう一度開きたくなりました。何回か見返しました。何度見ても、 やっぱりおもしろかったです。

makomoさんが本を作り始めたきっかけは、「”自分がどんな人間か”を伝えるため」でした。大学を卒業してからは、ぼーっとしていたというmakomoさんは、友人に誘われて「若手アーティストと中学生をつなぐ」ことをテーマにしたフリーペーパー作りに携わります。そこにイラストを描いたことから、イラストレー ターとしての道を歩み始めます。そして、編集とイラストの両方を手がけていたことが注目されて、あるとき、トークイベントに参加することになりました。

「トークだけでは心もとないなと思って。自分がどんなイラストを描いているのか。どんな人間なのか感じてもらえるものを、お土産として渡せればいいなと思いました」 

makomo1おもしろ絵本シリーズ。これ以外にも全部で10種類あります。

 そこで生まれたのが、代表作の「おもしろ絵本シリーズ」でした。「うらしまたろう」や「かぐや姫」などの昔話をモチーフに、独特の世界が展開されます。 makomoさんの面白さは絵だけでなく、文章にもあります。思わずつっこみたくなるような、心の隅をつついてくるようなストーリー。makomoさんの 頭の中はいったいどうなっているのでしょう? 

makomo2展覧会風景① 壁一面を使った展示

個展も精力的に行っているmakomoさん。

「最初に個展をしたギャラリーがすごく広くて、小さな絵だと壁面が埋まらないので大きな絵を描くようになりました」

大きな絵には、迫力や強さと言った魅力があるといいます。また、個展には文章は用いず、絵だけを並べるという徹底した姿勢も。展示を行ったギャラリーの人たちからのアイデアで、Tシャツやハンカチなどのグッズが生まれることも多いそう。最近ではiPhoneカバーなど、次々と新しい商品が生まれています。

makomo3展覧会風景② 文章がない分、自由にストーリーを想像したくなる絵

makomo4展覧会風景③ ポストカードなどのグッズも並びます

「ものをつくるときには常に、おもしろいものをつくりたいと考えています」

仕事としてイラストを描くときも、クライアントの意向を踏まえながら、どこまで自分の考えるおもしろさを出せるか、に常に挑み続けているそうです。その中で学ぶことも多いといいます。

「自分で勝手につくっている本は、クライアントが自分なので、思ったままのものを出すことができます。その分、自分が何をおもしろいものと考えているのかをすごく意識しながらつくっています。締切りを決めるのも自分なので、なかなか完成しないですけど。それでも、絵本はまだまだつくり続けたいと思っています。できた本がみなさんに楽しんでもらえてるのを見ると、やっぱり何よりうれしいので。あと大きい絵を描くのも楽しいので、ギャラリーでの展示も続けていきたいと思っています。少しは期待もされてると思いますし。大きい絵はあまり売れないですけどね。何で売れないんでしょう(笑)」

makomoさんにとってのおもしろさは「ふつうと少しちがう」ということです。笑ってほしいというよりも、その違いを感じることで、見た人の心が動くこと。その動いた感情に名前をつけるならば、それが「おもしろい」という言葉になるのだと思います。 

makomo52013年のカレンダー。10月は柿の背中を押してあげています。 

もみじ市には今回が初参加となるmakomoさん。おもしろいものをたくさん抱えて、みなさんの感情をくすぐりにやってきます! 今回のもみじ市で、2014年のカレンダーが初売りされるようですよ。2013年のカレンダーは、「しんせつな人が色々なもののせなかを押す」ことをテーマに(このテーマだけでもすでにおかしい)12カ月が綴られていましたが、果たして今回はどんな内容になるのか、乞うご期待です。ほかにはもちろん、絵本、ポストカード、グッズなど、makomoさんのエッセンスが詰まった商品が多数並びます。

ひとりで楽しむもよし。友達と眺めるもよし。買って持ち帰って、誰かに見せるもよし。自由におもしろさを味わってください。誰もが楽しい気持ちになれること、間違いなしです!

 【makomoさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
大阪でイラストレーターなどをやっている

makomoと言います。よろしくお願いします。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
肌色ですね。好きなんです、肌色。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
テーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。

ちょっとだけおもしろい絵本や、紙もの、布ものなどを置かせてもらいますが、目玉は今回のもみじ市にて初出しの2014年版カレンダーです。無駄に多い看板を用意してお待ちしてます。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いてご紹介するのは、美しい鋳物のアクセサリーの作り手です!

文●吉田茜