わいんのある12ヶ月「カンパーニュ、ベーグル、焼き菓子、わいん、ビール、ソフトドリンクなど」(20日)

ワインとは、パンとは、そして食卓とは。かくも気取らずシンプルで、にぎやかで、幸福に満ちたものではなかったか。「わいんのある12ヶ月」という屋号の台所から届いた祝祭にあふれたパンたちをはじめて口にしたとき、胸に去来したのははたしてこんなストレートな想いだった。

高橋雅子さんの主宰するそれは、<自家製酵母と少しのイースト>をキーワードにパンレッスンを行う、東京で99年から続くパンとワインの教室。彼女を慕って四国、九州、果てはハワイから集う生徒さんたちに囲まれながら、味わいもカラフルなパンと、ワインが進む飾らないおつまみ、確かな選球(?)眼に裏打ちされた豊かな表情のワインが、今日も次々とテーブルへ紡ぎ出されてゆく。

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比類なき人気もそのはず、彼女たちがレシピにしたため、伝えようとするストーリーはただ一つ。日常の再定義、である。脂の乗り切った秋刀魚をターメリックでほのかに包んだスパイシーなデニッシュも、長葱の甘みを最大限に引き出したほろ苦くも繊細なキッシュも、イタリアン・チーズの王パルミジャーノをほのかに凍らせたモダンなジェラートも、すべては日常的に手に入る食材をほんのちょっとだけ一手間かけ、エレガントにアップデートしたもので、つまり日々に忙殺され、世界中の食卓が忘れかけた、家族のはじけるような笑顔を、ささやかな悦びを、あたたかな団欒を、とても優しく美しい方法でそっと再起動しようとしているのだ。

だからこそ、なのだろう。「料理は毎日のことだから、堅苦しいのは、ね」と快活に微笑む眼差しの奥には、一点の曇りもない。そこにあるのは、いうなれば民俗学の伝統的な概念、<ハレ(非日常)>と<ケ(日常)>の<ケ>をこそ静かに慈しむ、確かな意志だけである。

だが、そんなチームを率いる彼女がこうも続けてくれたのは、ぼくたちにとってなんとも幸福な誤算だった。

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「じつは『わいんのある12ヶ月』というチームプレイを本当の意味で100%できるのは、普段の活動を通してももみじ市だけ、なんです。私自身は『わいんのある12ヶ月』の高橋雅子、として仕事をしているつもりなんですけど、ほとんどの場合は高橋雅子っていう、私個人の名前で世に出ていて。うちには何人もスタッフがいますが、そのスタッフ全員が一堂に会して表舞台に立てるものって、そうそうないんです。だから、私たちにとってのかけがえのない文化祭、なんですよね」

そう、<ケ>と真摯に向き合い続ける彼女たちが、そのチームとしての活動の唯一の<ハレ>の舞台として定義しているのは、ほかならぬもみじ市、だったのだ。

ならば、さあさあお立ち会い! ぴかぴかに光るボディの車の中で身体を寄せ合いながら、とびっきり陽気な楽団がごきげんなナンバーをかき鳴らしてパレードを牽引する、全員が主役であり脇役のバンドワゴンのように。年にたった一度、多摩川の秋風と太陽に祝福された彼女たちがパンとワインで奏でる最高にグルーヴィなショウ、目撃しない手はない。

【わいんのある12ヶ月 高橋雅子さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
パンとワインの教室を主宰しています。書籍や雑誌への執筆、企業へのレシピの提供なども行っています。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
扱っているのがパンとワインというのもあって、チームとしてはどっちの色にもかたよりたくない、というか。むしろ茶色やワインレッド、そんな暖色系を引き立てる色のほうがいいですね。暖色系なイメージのメンバーも、意外といないし(笑)。だからやっぱりもみじ市の、あの空の色かな。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
パンは、わいんのある12ヶ月からはカンパーニュを4種類ほど、代々木八幡で開いているベーグルショップtecona bagelworksからはベーグル、焼き菓子、ビスコッティ、フォカッチャを。ワインは、夜呑むのに似合うワインではなく、あの空の下で呑むのが似合うワインにしたいので、レモンをキュッと絞ったような、さわやかな白や、ちょっと冷やして呑めるくらいのすっきりした赤を用意しようかと。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いてご紹介するのは、いつも賑やかにもみじ市を盛り上げてくれるあの型染めユニットです。この人達がいなくちゃ始まらない!!

文●藤井道郎

成城・城田工房「自家製ハム・ソーセージ」

いつもそこにいてくれるからほっとする人。それは、毎日顔を合わせる家族だったり、あるいは友だちや恋人だったり。誰もがその存在に助けられ、支えられ、生きている。そして、その存在のために何かをしたい、してあげたいと想う。手紙社にとって彼は、まさにそんな存在だ。

もみじ市をはじめとする手紙社のイベントでは、必ずと言っていいほど彼の笑顔に会うことができる。あ、今回もいるな。それがわかると、私はつい嬉しくなってしまう。そして、いつものようにこう言うのだ。

「うずまきちゃん、ひとつください!」

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彼はニコっ、ともニヤっ、とも言える笑顔で、手際良くうずまきちゃんを炭火の上の網に乗せる。うずまきちゃんが焼ける香ばしい匂いが漂ってくる。あぁいい匂いだな、お腹空いたな。そう思いながら、ちらちらと匂いのする方に視線を向けつつ彼とおしゃべり。そろそろ焼けたかな? まだかな? せっかちな私のきもちが伝わったよう。炭火の熱といい匂いをまとった焼きたてのうずまきちゃんが手渡される。あつあつのそれを頬張ると、ぱりっとした歯ごたえの後に、じゅわーっと溢れんばかりの肉汁が口の中に広がり、ニヤっとせずにはいられない。生きてて良かった! 大袈裟なようだが、ついついそう思ってしまうほど幸せな瞬間なのだ。

みんなを幸せにしてくれるアイドル、うずまきちゃん。それは、長い1本のソーセージをぐるぐるに巻いて棒にさした、まるでキャンディーのようにかわいらしいソーセージのこと。見た目のかわいらしさとは裏腹に、おいしい豚肉がぎゅっと詰まっていて、ボリュームたっぷりの1本なのだ。このソーセージの生みの親が、「成城・ 城田工房」の城田豊仁さん。狛江市にハムとソーセージの専門店を構えながら、手紙社のイベントや地域のお祭りに出店しては、その笑顔と共にうずまきちゃんを私たちに届けてくれる。

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城田さんの作るハムやソーセージは、とことんおいしい。朝ごはんのパンにも合うし、ビールのお供にもなる。そのおいしさの秘密のひとつが、“時間”。私たちがスーパーなどでよく見かける一般的なハムは、「ファイブラスケーシング」と呼ばれるケーシングで整型・製造されている。そして専用機械を使い、数日間という短期間で、綺麗な丸型のハムを大量に作ることができるという。しかし、城田さんはそれを使わない。昔ながらの「布巻き」と呼ばれる手法を用い、2週間以上という長い熟成時間と手間隙をかけて、丁寧にハムを作っている。

「布で作ると形は少しいびつになってしまうんですけどね。でも、布で作ることで、肉の風味が増して、味わいもしっとりと良くなるんです。布でしか作り出せない、おいしいハムになるんですよ」

そう言いながら見せてくれたハムは、まん丸ではなくて少し楕円の形をしている。けれど、お肉の味をぎゅっと閉じ込めているピンク色と、口に入れたらとろけてしまいそうな脂身の白色がとてもきれいで、時間と手間をかけて大切に作られたていることがわかる。おいしそうなのだ。

群馬県吾妻郡の片桐農場から毎週お店に届けられる原料の豚肉は、農大時代の友人が井戸水と安全な飼料で丁寧に育てているもの。それを、約半分はハム類に、残り半分はソーセージに加工している。お肉の下処理から、加工・燻製まで自らの手で行っており、保存料・増量剤・着色料などはいっさい使用しない。

「とにかく、安全でおいしいハムやソーセージを作りたいんです。ただそれだけなんです」

シンプルなその想いが、城田さんのハムやソーセージに込められている。だから、城田さんのハムやソーセージを食べると、おいしいのはもちろん、贅沢な感じがするのかもしれない。

実家が喫茶店を営んでおり、自分も商売の道を進むのだろうと考えていた城田さん。大学を卒業してからは、大手ハムメーカーや日本各地のお店でハムやソーセージの作り方を学んできた。その後、念願のお店を構え、今年の7月で5周年を迎えた。

お店がオープンした3日後に手紙社のメンバーと出会い、その年から毎年もみじ市に参加してくれている城田さん。手紙社にとっても、もみじ市にとっても、城田さんとうずまきちゃんは、なくてはならない大切な存在なのだ。

5周年のお祝いには、「ありがとう」の気持ちを込めて、手紙社のメンバーが巨大うずまきちゃんをプレゼント! 今では、城田さんが出店するところには相棒のように連れて行くというこのうずまきちゃん。もちろん、もみじ市にもやってきます! 広い会場でも目立つこと間違いなしのこの大きなうずまきちゃんを目印に、城田さん特製の、もみじ市でしか食べることができない“カラフルうずまきちゃん”を食べに来てくださいね。

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【成城・城田工房 城田豊仁さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
群馬県吾妻郡で、学生時代の友人が大切に育てた安全な豚肉を使わせていただき、必要最低限の添加物で、じっくり熟成させ、手間隙かけて、「生きていくため」ハム&ソーセージを作っています。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
うずまきちゃん色です。うずまきちゃん色に染まって、生きていくためにしゃかりきに売っちゃいますよ~!

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
今年も、もみじ市オリジナルのうずまきちゃんをたくさん持っていきますよ! カラフルかぁ、何がいいかな。トマトの赤、黒こしょうもいいし、カレーの黄色もいいよね。楽しみにしていてください。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

続いてご紹介するのは、パンとワインをこよなく愛するあのチームです!

文●高松宏美

CICOUTE BAKERY チクテ ベーカリー「自家製酵母のパンとsandとお菓子たち」(20日)

ちいさな女の子がひとり、パンが入った紙袋を両手でぎゅっと抱えて店から出てきた。こちらをちらりと見て、小走りに団地の中へと去っていく。

東京都八王子市南大沢にある、緑豊かな団地の商店街。静かな時間が流れ、空が大きくひらけた気持ちのよい場所だ。今年3月、この場所へ引越してきたパン屋さんを訪ねた。

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CICOUTE BAKERY チクテ ベーカリー」。自家製の酵母と国産の小麦を用いて、酵母と対話をするように一つひとつのパンを丁寧に焼いている。店に入り、しばらくすると工房から真っ白なマスクと頭巾を着けた店主の北村千里さんが、ぱたぱたと急ぎ足でやってきた。「どうぞ」と、商店街の広場を臨むテラス席に案内してくれた。

美術大学で陶芸を学んでいた北村さん。なかなか思うように形に出来ず、自分にはあまり向いていないのかも、と思ったという。その後、興味があった8mmフィルムの学校に通っていたが、お金がかかるため並行して不定期でテレビやCMの美術制作のアルバイトをするようになるが、やはりこれも向いていないのかも…、と感じていたある日、ディスプレイ用のパンを見て、「これだ!」と思い立ったそうだ。すぐにカフェベーカリーでのアルバイトを開始。ある日先輩にもらって興味をもったのが、自家製酵母のパンだった。当時は自家製酵母のパン屋さんも、その作り方を教えてくれる本なども今のようにはなかったのだが、そのパンを口にしてはっきりと分かったことがあった。

「酵母からつくっても、生地は発酵するとしっかりとふくらみ、香り豊かなパンが焼き上がる。そのすべてのプロセスに感動したんです。バターやミルク、副材料を使わずに、酵母・塩・水・粉だけでこんなにおいしいパンが作れるなら、やっぱり自分はこっちだ! 酵母からつくるパンをつくろう、そう思いました」

その後、何軒かのパン屋で酵母パンの基礎を学んだ後、雑貨屋で働いていた友人とともに、28歳までに自分たちの“場”をつくろう、と目標を決めた。友人はカフェ、そして北村さんはパン屋さんを。28歳が終わる間際、そんな思いが形になったのが下北沢にあった「チクテカフェ」と、町田市にあった「チクテベーカリー」だった。チクテカフェは惜しまれながらも昨年閉店したが、そのカフェへパンやマフィンを提供していたチクテベーカリーは、今は東京・八王子市へ引越し、新しい街で大人から子どもまで、幅広い年代の人々に愛されている。町田の店舗も準備が整い次第再オープンする予定だ。

北村さんの話を聞いていると、これまでが平坦な道のりだったとは口がさけても言えない。パンを焼いて、車でカフェへ配達。梱包して、卸用に発送。初めはすべてひとりでやっていた。配達の帰り道、工房近くにたどり着いても当初は周りに何もなく、暗くて静かでさみしくて、よく泣いたという。それからも配達中の事故、ヘルニアの手術、と波瀾万丈なパン人生だったわけだが、そんななかでもどうして続けてこられたのだろう。

「自分が世に対してできることは“パン”しかないと思っていました。誰かを喜ばせることができるとしたら、私にはパンしかないなあ、と。おいしいものは人を幸せにできるから。人とコミュニケーションをとるのが苦手で、パンがあるといろんな人と会話できるんです。パンがあるから、人のためになることができる。パンがない生活は、きっとつまらないです」

普段とても謙虚で恥ずかしがり屋な北村さんが、そうやって力強く話してくれた。この言葉を聞いた瞬間、僕はこのつくり手を、そしてこの人がつくるパンをもみじ市で紹介できることを、心から幸せに感じた。つくり手の精神は、その人が生み出すものに宿る。素晴らしいパン屋さんに出会えたことを確信したからだ。 

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チクテベーカリーのパンには、洗練された美しさがある。美しさといっても、見た目だけのことではない。イメージに合った食感、練り込む材料と生地との一体感、香りから余韻を味わうまでのストーリー。食べる人がそのパンに出合い、味わうまでのすべてが“ベスト”なのだ。 

「パンは結果。すべてが出ます。上手くできなかったのはなぜか、原因を見つめていくことの積み重ねです。スタッフにも『生地の声を聞け』と冗談っぽく、言います。本当は冗談ではなく。パンを食べる人がどう感じるか、その目標とする最終地点をまずイメージして、ではそのゴールに行くために、生地はどうさわってほしいのか、どれぐらい寝かせてほしいのか、湿度や外気温にも左右される中、生地と対話しながらその日のベストを尽くします」

同じ種類のパンが並んでいても、おかしな形のものはない。チーズを包んだパンをかじると、片寄らず、真ん中におさまっている。片方かじって、中身が口に入らなかったらがっかりしてしまうからだ。「たとえば、それがつくる側にとっては20個つくったうちの1個だとしても、お客さまにとっては大切な1個なんです」と北村さんはいう。

取材中も、たくさんのお客さまが店を訪れていた。近くに住む人も多いのだろう。スタッフの方と和やかに話していた。気づいたことがある。多くの人が“お気に入りのパン”をもっているのだ。パンを選ぶのがとても早いのだ。今思い返せば、あのちいさな女の子もすぐに店から出てきた。マンゴーの入ったパンが大好きで、よくひとりで家族の分も買いにくるという。

もみじ市には新作のパンも登場するそうで、ただいま準備中とのこと。そのパンもきっと誰かのお気に入りになるにちがいない。

【CICOUTE BAKERY チクテ ベーカリー 北村千里さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
「CICOUTE BAKERY チクテ ベーカリー」と申します。以前の多摩境のお店から今年3月に八王子市南大沢の団地の商店街に引っ越ししました。ゆっくりゆっくり酵母と対話しながら自家製の酵母と国産の小麦で作るパンです。かみしめて粉の甘みと酵母の香りをたのしんでいただけるとうれしいです。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
パン色、または粉色。いつも粉まみれなので。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
ドライフルーツやナッツ、チーズのパンなどの定番のパンから、お菓子やサンドなど、サンドはイベント時のみのものもご用意します。テーマに合わせてカラフルな(?)パンもご用意できたらと思います。お楽しみに。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いてはもみじ市の名物のひとつ。ポスターにも乗っているぐるぐる巻きの“あれ”の作り手をご紹介します!

文●柿本康治

もみじ市で行われる「ワークショップの一覧」をご案内いたします。

もみじ市では、2日間に渡り「これでもか!」というくらいにワークショップが大充実。会場で開催されるワークショップを一覧にまとめました。

【事前予約制ワークショップ】

はしもとみお「木で寝ている柴犬を彫ろう!ワークショップ」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

ウィスット・ポンニミット「タムくんの青空似顔絵」(19日)
定員に達しましたため、受付を締め切らせていただきました。たくさんのお申し込みありがとうございました!

noyama「noyamaの外ごはんworkshop」(20日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

大図まこと「刺しゅうで作る毛糸の腕時計「Knit-SHOCK!!」を作ろう!」(両日)定員に達しましたので受付を終了いたしました。お申し込みありがとうございました!

木下綾乃「イラストオーダー」(19日)
受付期間を過ぎましたので、応募を締め切らせていただきました。たくさんのご応募ありがとうございました!

ヘブンズテーブル「自家製酵母ワッフル作り」(20日)
定員に達しましたので受付を終了いたしました。お申し込みありがとうございました!

【当日参加可能なワークショップ】
シューズベーカリー「靴から生まれた革小物」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

tupera tupera「カラフルお面を作ってカラフル人になろう!」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

高旗将雄「シルクスクリーンでのカバン作り」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

緒方伶香「ニードルパンチでつくるテノリシロクマ」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

大図まこと「事務用パンチを使ってカラフルキーホルダーを作ろう!」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

Naoshi「キラキラ砂絵」
詳細はこちらのページをご確認ください。

あちらべ「活版印刷で、もみじ市の思い出をつくろう!」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

つる9テン「秋色だより〜秋模様のレターセットを印刷しよう〜」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

bocca「カラフル木っ端を使った木工ワークショップ」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

丸林佐和子「こども工作」(19日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

norio「オーダーはんこ+押してみようはんこ」(両日)
詳細はこちらのページをご確認ください。

イケダコーポレーション&Natura Y’s「スイス漆喰ワークショップ」(両日/第2会場
詳細は近日、出店者紹介ブログで公開致します。

mt-マスキングテープ-「カラフルmtリボンをつくろう」(両日第2会場
詳細は近日、出店者紹介ブログで公開致します。

東京オーヴァル京王閣「スピードチャレンジ」(両日第2会場
詳細は近日、出店者紹介ブログで公開致します。

proto(egg)product project × 奥田染工場「秋の焼きたてパン祭りファイナル~あの夏を忘れない~」(両日第2会場
詳細はこちらのページをご確認ください。

レトロ印刷JAM「印刷と遊ぶ。」(両日第2会場
詳細は近日、出店者紹介ブログで公開致します。

大図まこと×吉川紙商事「青空パズル」(両日第2会場
詳細は近日、出店者紹介ブログで公開致します。

吉川紙商事「紙すくい」(20日第2会場 
詳細は近日、出店者紹介ブログで公開致します。

Novel Cell Poem(20日/第2会場)
miou「音の出るお人形作り・レコーディングドール作り」 
詳細はこちらのページをご確認ください。

良原リエ「親子で楽しめるキッチンにあるもので作るカラフルな手作り楽器と楽しい合奏♪」
詳細はこちらのページをご確認ください。

水縞「文具屋台」

果たして、私なんかが担当していいのだろうか。

水玉好きのプロダクトデザイナー植木明日子さんと、縞模様好きの「36 sublo」店主の村上幸さん。今回のもみじ市で文具ブランドの「水縞」のふたりを担当することになった時、素直に嬉しかった。だけど、戸惑ってもいた。だって、憧れている人たちだから、とても。

メール一通送るのにも緊張した。取材の日は、水玉を着ていくか、ボーダーを着ていくか心底迷った。取材中、聞こうと思っていたリストが頭の中からスーッと消えた。こんなことなら、メモ帳に書いておけばよかったと、取材帰りの電車で泣きそうになりながら悔やんだ。原稿を書いている今も、何をどう伝えたらいいのか迷っている。だって、大好きな人たちだから、とても。

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私が水縞の存在を知った日のことは、今でもよく覚えている。上京して1年が経ったころ、西荻窪に引っ越しをした友人の家を訪ねた。そのとき、彼女が連れて行ってくれたお店が「nombre」だった。「水縞」の商品が並ぶ直営ショップだ。私のことをよく知る彼女は言った。

「絶対、好きだと思うんだよね!」

彼女の予想は、ズバリだった。店内に入った瞬間、私は恋に落ちていた。動物、自動車、果物、地図のハンコ、水玉と縞模様のレターセット、数字だけがデザインされたカラフルなポストカード……水縞がテーマにしている、ちょっぴりビターなアイテムは、もうどれも私好みだった。その日、私はたくさんの買い物をした。友人の家に遊びに行ったのに、内心は自分の家に早く帰りたいと思っていた。紙にハンコを押したい。ポストカードを部屋に飾りたい。その日の私は、終日舞い上がっていた。アイテムひとつで、こんなにも楽しい気持ちにさせてくれる。そんな商品って、そう簡単にあるわけじゃない。

どんな人が作っているのかを知りたくて毎日欠かさず水縞のホームページをチェックするようになった。「ナンバー」「ハウジング」「ゲーム」、1年に1回テーマを決めて登場する新作をいち早く見たくて、展示会には必ず足を運んだ。水縞が出店するイベントにもほぼ欠かさずに行くし、ふたりが行うワークショップにも参加した。こんなに何かを夢中で“追える”のは、本当に久しぶりのことだった。

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水縞が誕生して、ことしで7年目になる。「36 sublo」のお客さんだった植木さんが、村上さんと仲良くなり「ふたりでなんかやろうよ」ということからスタートした「水縞」。ブランドを立ち上げた時から今に至るまで、新商品を生み出す作業は軽快だ。現在、1週間に一度は顔を合わせ、商品について打ち合わせをしているというふたり。打ち合わせといっても、どうやら固いものではないらしい。某コーヒーショップで待ち合わせをし、そこでアイディアを出し合う。きっと、端から見ている人には打ち合わせをしているようには見えていないんじゃないかな、と話を聞いて思った。とにかくふたりは、いつも楽しそうだから。

今年の新作のテーマは、「日本列島」。ふたりの手にかかった「日本列島」が早く見たくて、すでに私はうずうずしている。

「もみじ市にも少し持っていければと思っていますよ」

とふたりはニヤニヤ。間違いない。今回もものすごく良いものが出来上がっているのだ。私は、毎年ふたりが生み出す、最高にビターなアイテムに、これからもきっとやられてしまうんだ。

この原稿をここまで書いてみて、ふと思い出す感情があった。昔一度だけ書いたことのあるラブレター。あの時とよく似ている。書いては消し、書いては消し、何日もかけて私はそのラブレターを書いた。出来上がったものは、結局何を伝えたいのか自分でもよくわからないものになっていた。“好き”という気持ちが大きすぎると、たくさんの思いを伝えたくなって、たくさんの言葉と文字を並べたくなるものなのかもしれない。ロマンチックとは言いがたい、不細工なラブレターだった。それでも、私の“好き”という気持ちは彼にちゃんと伝わっていた(両想いにはなれなかったけど)。植木さんと村上さんは、私の原稿を読んでどう思うだろうか。すでにドキドキして、胸が少し痛い。だけど、もみじ市当日、私は誰よりも早くふたりに、そして私を夢中にさせる文房具に会いに行こうと思う。

【水縞 植木明日子さんと村上幸さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
クラフト紙やグラシン紙といった、味のある紙を使った紙ものアイテムを作っています。私たちの目線を通して製作、セレクトする少しビターな文房具をぜひ見に来てください。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
モスグリーン、楠んだ緑です。商品につける帯やタグ、パッケージなどにもよく使用しています。黄色っぽい緑、深い緑、黒に近い緑など、一言では言えないですが好きなモスグリーンはたくさんあります。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
水縞が、デザインを担当させてもらった阿佐ヶ谷の老舗和菓子店「釜人 鉢の木」さんの和菓子をもみじ市限定パッケージに入れて販売する予定です。また、定番のカレンダーや秋の新作もずらりと並びます! 普段は販売していない商品、デッドストック、もみじ市限定で作ったハンコなどを詰め合わせた「もみじ袋」も用意しますので、みなさん是非のぞきに来てくださいね。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いてご紹介するのは八王子からやってくるあのパン屋さん。もみじ市ではどんなパンを持ってきてくれるのでしょうか。

文●新居鮎美

houti「かわいい古雑貨のお店♬」

お盆が過ぎたある夏の終わりの日、僕はhoutiのふたりに会いに行った。僕の住む西東京から電車で約2時間、千葉県の木更津駅で乗り換えてさらに1時間と少し。久留里線(くるりせん)という、なんともかわいらしい名前の電車に揺られながら彼らの住む町を目指した。

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昨年の7月、ふたりは狛江にあったお店を閉め、房総半島に引っ越した。古い一軒家を買い取って、自分たちで改装をすることにした。その様子をぼくは、日々更新されるブログで楽しく眺めていた。「どんな家になってるのかな、きっと素敵な家なんだろうな」。想像は膨らんで、イベントのお誘いなどで連絡をする度に、いつか行きたいという思いを募らせていた。だから今回、もみじ市の取材を口実にふたりの元へ行けることがうれしかった。

これぞローカル線、と言わんばかりの久留里線は、線路脇に生えている草やら、飛び出している木の枝やらをかき分けて進む。ようやく目的の駅に着くと、遠目からでもひと目でわかるカラフルな装いのふたりが車で迎えにきてくれていた。houtiのイシクラシンジさんとマキコさんだ。

新しいhoutiは、山の中の、のどかな集落にあった。周りには家もあるが、その距離は遠い。車を降りて周りを見渡してみる。遮るもののない空は広く、高く、小鳥のさえずりと風に揺られる草木の音しか聞こえない。とても気持ちが良い。

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ずいぶんと広い。狛江にあったお店よりもかなり広いな。それが建物を見たときの第一印象。そして、中に一歩足を入れた時に、僕は思った。このふたりをもみじ市に呼んでよかったな、と。

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新しいhoutiは、ふたりの感性の全てが反映されているようだった。他の誰でもない、ふたりが作り上げた空間だった。壁を全て取り払い、柱や天井を白く塗った居間の床には、カラフルな絨毯が敷かれている。そこに家具やガラス類、木の小物など、古ものがジャンル分けされ、きれいに整えられている。壁にはさまざまな布やドライフラワー、手作りの雑貨が吊り下げられている。アジアンテイストよりだけど、北欧のような雰囲気でもある。ふたりの好きなもので溢れている空間はあまりにも素敵で、僕は夢中でカメラのシャッターを切った。

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料理が得意なマキコさんがお昼をごちそうしてくれるというので台所に案内された。その空間がまた良い。食器棚には、カラフルなお皿が並び、壁面には、さまざまな種類、大きさのタイルが貼られている。

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「計画性がないから、バラバラなのを寄せ集めでしか貼れなくて」と冗談めかしてシンジさんは言うけれど、それが本当に素敵だった。こんなの、いままでに見たことがない。好きなものをいろいろ寄せ集めて、“なんとか”する。この大らかさが他のどこにもないhoutiの魅力だろうと思う。houtiに並ぶものはみな平等で自由だ。ふたりが集める家具、器、などは、年代も国も問わない。手作りのドライフラワーや手芸の小物、多肉植物など、自分たちが“かわいいな”と思った感覚だけを頼りに、商品を集めている。

「かわいいと思えば、高級品だろうと普通のものだろうと全然気にしないで並べてるんだよね。女の子の感覚に近いかな」

今は店舗営業はせずに、インターネットでの販売と、週末に各地で行われるイベントに出店している。新しい拠点は自宅、兼アトリエ、兼倉庫といったところだろうか。店頭に立ちながらではないからだろう、広々とした開放的な家の中でふたりは今まで話したどの時よりもリラックスしているように見え、いろいろな話を聞くことができた。

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シンジさんは昔、DCブランドのモードな服で全身を固めていたこと。雑貨屋さんが好きで学生時代は自転車で下北沢や渋谷や青山のほうに足繁く通っていたこと。大人になってから手塚治虫や、藤子・F・不二雄のまんがに夢中になったこと。マキコさんは編み物をしたり、多肉植物の植え替えをしたり、ドライフラワーを作ったりしながら日々を過ごしていること。それから、ふたりでお店を始めてからのエピソードもいろいろ話してくれた。

話しているふたりはとてもキラキラと輝いていた。今、このふたりは本当に自分の好きなことをやっているんだろうなというのがわかる。「今は幸せですか?」という問いかけに、ふたりは顔を見合わせて「本当に幸せだね。」とうなづいた。

「もともと、ふたりとも自分でなにかをやりたいタイプだったんだよね。人に言われてやるのも好きじゃないし、やってって言うのも好きじゃないから。だから、今はふたりで好きにやれているから本当に幸せ。お店を始めたころなんて何も考えずに始めたから、本当にお客さんが来なかったし、お金のこととかそういう意味では大変だったけど、全然苦にはならなかった。なんとかなるだろうって思ってたよ」

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そんなバタバタもふたりにとっては笑って話せる良い思い出で、そんな大らかなhoutiがぼくは大好きなのだ。自らの感性を信じてキラキラと真っ直ぐに生きているふたりの姿に、言葉に、心が洗われるようだった。そんなふたりが、初めてもみじ市にやって来る。新しいhoutiから、自分たちが“かわいいな”と思い集めた、選りすぐりの古道具や雑貨を、たくさん車に積み込んで。

【houti イシクラシンジさん、マキコさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
かわいい雑貨や家具、多肉植物、ドライフラワーが好きな夫婦の古道具屋さんhoutiです!

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
赤!が好き。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
houtiが好きな食器や家具、布、毛糸、また多肉植物も沢山持って行きます♬

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて続いては、文具好きをうならせる、ちょっぴりビターなあのステーショナリーブランドの登場です!

文●藤枝大裕

Naoshi「キラキラ砂絵」

naoshi1The Honey Cafe -The butterfly girl-

今年のテーマが「カラフル」に決まった瞬間、真っ先に思い浮かべたのは彼女の作品だった。カラフルな砂を使い、個性的なキャラクター、世界を描きだす砂絵アーティストのNaoshiさん。

カラフルな砂とは対照的に、Naoshiさんのモチーフとなるキャラクターの表情は”真顔”が多い。

「笑顔の人はそれなりに描くけれど、やはり真顔の表情が好きだ。顔に出さずとも感情があふれてしまうこともあったりして、そんな不器用な感じがたまらなく好きである(例えば、悲しいのに悲しくないふりをしたり、嬉しいのに嬉しくないふりをしてみたり)。まぁ、自分自身は喜怒哀楽が隠しきれない人なので、作品とのつじつまが合わないのですが。そんなもんです」

Naoshiさんが日々まっすぐな言葉で日常を語るブログには、作品に込めた思いがこんな風に綴られていた。 

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彼女との出会いは2年前のもみじ市に遡る。もみじ市は有志が集まってつくりあげるイベントで、中心となるメンバーは事務局と呼ばれ、その年のテーマや企画を決めたり、出店者さんを探したり。また、それぞれが出店者さんを“担当”し、取材に行き、いまみなさんが読んで下さっているブログを書き上げるのだ。3年前にはじめてもみじ市に足を運び、その翌年事務局に参加した私は、右も左も分からないことだらけ。それでも、自分が訪れたもみじ市で感じた高揚感を(秋晴れの下聞こえてくる音楽、子供の笑い声、ただよってくる美味しいものの匂い、キラキラ光る川面、走り抜けていく電車、会場中のすべての要素が溶け合い包み込む言いようのない幸福感)、奇跡の瞬間を、もっと多くの人に知ってほしい、届けたいと、活動に取り組んだ。

その中の大切な仕事のひとつが、新しい出店者さん探し。事務局の先輩たちが話す、「何度ももみじ市に参加してくれている方はまぎれもなくもみじ市に欠かせない大切な人たちなのだけど、初出店の人の存在も、もみじ市には欠かせないものなんだよね。その人たちとの新しい出会いが、出店者にもスタッフにも刺激を与えてくれるんだよ」という言葉に、わたしも新しい風を吹かせるお手伝いがしたいと声をかけた方が、Naoshiさんだった。

naoshi3Sweets Typhoon -食べちゃおう-

国内外で砂絵のワークショップや個展の開催をしていたNaoshiさんだが、当時は、もみじ市の存在は知らなかったという。そんな彼女に新米事務局の私が会いに行く。いま考えるとかなり周囲の方々をはらはらさせてしまったのではないだろうか。もみじ市を知らないNaoshiさんにその魅力をしっかりと伝えて、本気を出してもらいたい。Naoshiさんが全力で安心して参加できるようにサポートしたい。自分に課せられた任務に一気に高まる緊張と責任感。その時になってはじめて作家さんの担当をもたせてもらうことの重要さを痛感した。それでも、何より心強かったのは、幾度となく交わすメールのやり取りの中で常にポジティブな言葉を送ってくれ、実際にお会いした際にも、私のつたない説明を聞いて「やるからには全力でやりたいです」と言い切ってくれた彼女の一言だった。

Naoshi4Candy girls  -あめふるまち-

そして迎えた当日。これでもかというくらい強烈な日差しが照りつける中、Naoshiさんは終始笑顔で元気いっぱいにワークショップを行ってくれた。実は直前までアメリカで個展を開いていて帰国したばかり。十分な休みを取っていない状況での炎天下の作業。砂絵には決して向いているとは言えない屋外でのイベント。本番を迎えてどんな感想を抱いたのか、正直聞くのが怖い部分もあったのだが、もみじ市が終わったあと、Naoshiさんからもらったメールが、すべてを吹き飛ばしてくれた。

「正直準備の時間があまりにも短くて大慌てな部分もあったんですが、空間全体がハッピーに包まれていてもみじ市すごい!の一言でした!参加できて本当によかったです!お誘いありがとうございました!!」

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naoshi62011年のもみじ市の様子

昨年、もみじ市は開催されなかった。それを、誰よりも惜しんでくれたのがNaoshiさんだ。実は今年の冬、NaoshiさんはLA(ロサンゼルス)へ留学したのだが、「もみじ市があるなら、参加してからLAへ行きたい」と、予定を調整しようとしてくれていたほど。先月行われた、もみじ市2013の決起大会(出店者とスタッフが集った会)の後のご自身のブログでは、こんなことを書いてくれている。

「2年前に初めて参加したとき、こんなお客さん・作家さん・事務局の方々、すべてがアットホームなイベントがあるのだろうか! と一緒にイベントに参加してきた姉と興奮気味に話したのを今でも覚えている。LAに行こうと決めたときも、もみじ市が終わってからにしよう! と思うほどであった(去年は結局開催されなかったのだけど)。決起大会で事務局の方が、もみじ市は世界一のイベントだと思っています、とおっしゃっておったが、その言葉は、大げさではなく本当にその通りだと思う。わたしももみじ市の一員として盛り上げられるよう、がんばります」

2年ぶりのもみじ市のテーマは「カラフル」。Naoshiさんの作品を見て欲しい。これ以上、彼女に相応しいテーマがあるだろうか?LAへの留学を経た彼女はますますパワーアップ、海外をはじめ活動の場所もかなり増えている。

「日本で、海外で、と特にこだわりはなく、お声をかけていただいた展示には、100%納得のいく作品を作ることを心がけています。特に海外の展示はお客さんの反応がわからないので、全ては作品次第。一期一会のチャンスを逃さぬように。という想いで制作しています。それでまた展示のお誘いやいいお話をもらえたら、やったー!となりますね。

あと、海外では”アーティスト”がひとつの職業としてきちんと評価されているのがいいなぁと感じました。語学学校で職業についての授業があったのですが、教科書に”医者” “弁護士” “先生”と代表的な職業が並ぶ中、”アーティスト”という文字を見つけた時は『うわぁっ!』と感激しました。(最後の方でしたが。笑)これは日本にはない感覚だなぁと思いますね。日本でも全力ですが、海外に向けても同じように全力で向かっていきたいです。」

活動の場所は関係ない。ひとりのアーティストとして制作を続ける彼女。強い意志のもと、活動の拠点はどんどん広がっている。イギリス発のブログで作品が紹介されたり、もみじ市の後には台北でのアートフェアが待っている。

Naoshi72013年3月にLAのQpop shop and gallryで開催された展示『Human Flower』

Naoshi82013年8月に台湾のKaohsiung Design Festival 2013 Leading Exhibitionsのイベントで開催された砂絵ワークショップ

グローバルに成長を続けるNaoshiさん。今回のもみじ市では「キラキラ砂絵」というタイトルで、事前予約なしで参加できるワークショップの開催を行ってくれます! Naoshiさんが事前に用意している数種類の絵柄の中から好きなものを選び、好きな色の砂を4種類選んでカラフルな作品を作ることができますよ。また当日は、新作のステッカーや砂絵キットの販売も。ワークショップ、物販以外のお楽しみも用意してくれているとのことなので、是非皆さんの目で確かめてくださいね。

そしてみなさん、この紹介記事のいちばん下にある、Naoshiさんからのメッセージ動画をぜひご覧下さい。絶対顔が引きつるからと、なんとか顔を出さないようにと練られた作戦の結果をぜひご覧いただきたいと思います。お面にあわせた服装を考え、撮影場所の下見までしてくれた人は、彼女をおいて他にはいません。やるなら徹底的に自分が納得できるまで。日本で、世界で、闘う砂絵アーティストNaoshiさんがお届けするカラフルな時間を、みなさまどうぞお楽しみに。

naoshi9花束サラリーマン -今すぐここを抜け出そう-

<Naoshi「キラキラ砂絵」のご案内>

開催日時:
10月19日(土)

①11:30~12:00
②12:10~12:40
③12:50~13:20
④14:00~14:30
⑤14:40~15:10
⑥15:20~15:50

10月20日(日)

①11:00~11:30
②11:40~12:10
③12:20~12:50
④13:30~14:00
⑤14:10~14:40
⑥14:50~15:20 

所要時間:20~30分
参加費:800円(当日のお支払い)
定員:各回12名
お申し込み方法:事前のお申込みなしでご参加いただけます。当日、ブースまで直接お越しください。 

【Naoshiさんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
砂を使って絵を描いております。一コマ漫画みたいな絵だね。とよく言われます。作品展示やワークショップを通じて、砂絵の楽しさを広めるべく日々活動中です。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
黄色と黒ですかねぇ。前向きと言えば聞こえがいいのですが、『ま、いっか。』とすぐ切り替える(開き直る?)ところがあるので楽観的なイメージの色で黄色かなぁと。あと小さい頃からお笑いと漫画が大好きで、中でもシュールなブラックユーモアの世界観がたまらなく好きなので、そこは黒かなぁと思いました。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
もともとカラフルな絵を描いているのですが、至上最強のカラフルな空間づくりに挑戦したいです!

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて続いてご紹介するのは、年代も国も問わず、自分たちが“かわいいな”と思った感覚だけを頼りに、商品を集めるお二人です。きっとあなたのお気に召す一品が見つけられるのではないでしょうか。

文●市川史織

HammockRefle Kikuya「ハンモックにくるまれてリフレクソロジー + お休み処 はんもっく」

ハンモックリフレ

自然と口がぽかん、と開き、反対にまぶたがするするとおりてきた。ゆら、ゆら、心地いい揺れに身体をあずける。「ハンモックは、リラックスモードのスイッチがすぐ入る」と、菊川さんが言ってたのは本当だな。パチッ、とスイッチが入った私の体から、力が抜けていく。さらに抱き枕とひざ掛けの登場で意識が遠のくのだけど、菊川さんの手に包まれた足裏への刺激で、意識の一部はクリアに目覚めていた。眠りと覚醒の境界線上をふわふわと漂っているような感覚は、初めてだった。

JR武蔵境駅からのんびり歩くこと20分。玉川上水を越えて空気が変わったのを感じる頃、大きな木のある、緑の濃い一区画に到着。築150年の古民家「和のいえ櫻井」の敷地内にある「HammockRefle Kikuya」のサロンで、菊川太さんと相方(と菊川さんが呼ぶ奥さん)の真琴さんが迎えてくれた。平屋を改装したサロンには、チェア型のハンモック、柱にもハンモック、施術用ベッド、そして縁側。日本人のDNAが反応するのか、早くもくつろいだ気分になる。

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サロン内ハンモック

「Kikuyaの雰囲気は相方が作ってるんです」と菊川さん。棚に並ぶ雑貨や絵本は、ひとつ一つ選ばれたことがわかる物ばかり。お勤めしている真琴さんは「私が一緒に施術できるようになれば、いちばんいいんでしょうけど、やらないの。私は受ける専門だから」と明るく笑う。ふたりを見ていて、バランス、という言葉が浮かんだ。

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リフレクソロジー(Reflexology)は「reflex=反射」と「-logy=学問」のふたつの言葉からできていて、身体の臓器や器官の反射ゾーンを刺激し、血液やリンパの流れをスムーズにする。足裏のイメージが強いけれど、手のひらや耳、目にも反射ゾーンがあるそう。足もみはエジプト文明の頃から存在し、壁画にもその図が残っているんだとか。

菊川さんがリフレクソロジーの道へ進んだきっかけ。

「スーツに憧れて営業の仕事もしたけれど、これは違うと思って辞めて。学生の頃、バレーボールをやってて、ケガの治療で接骨院でもんでもらうのが好きだったから、自分がして欲しいことをしようと思って。そのタイミングでリフレを受ける機会があって、ハマっちゃったんですよね」

その後、リフレクソロジーの学校に通い、サロンで経験を積んだ。ハンモックはどこから?と聞くと、「子どもの頃から旅に憧れがあって。旅=リゾート、といったらハンモックだった」と笑う。

吉祥寺のハンモックカフェに行った時のことだ。「楽~な椅子でリフレ、ええなって、ハンモックに座ってすぐに言いだしたんですよ。私は猛反対!だってハンモックなんて、ゆらゆらして安定しないし」と真琴さん。2010年に独立する際、どうオリジナリティを出すか?と考えた時、菊川さんのハンモックへの情熱がふつふつと再燃した。ハンモックカフェにて店員の足を借り、いろいろ試させてもらううちに「月に1回ここでやってみない?」とオファーがあり、HammockRefleが誕生した。

菊川さんのハンモックの野望。ヘッドスパやハンドリフレ、オイルリフレもチェア型ハンモックで出来るように、ハンモックを改良すること。もっとコンパクトなチェア型ハンモックスタンドを作ること。本業はリフレなのに、ハンモック屋みたいですけど、と笑いながら話してくれた。

「使い始めてわかったことやけど、脱力感がたまらない。暑い国では寝具だし。けど、ちゃんとした寝かたを知らないと、落っこちたり気持ちよく寝れない。ハンモックにいいイメージのない人にこそ、寝てみてほしい」

お休み処はんもっくイメージ

今回初参加となるもみじ市では、ハンモックでのんびりできる「お休み処 はんもっく」のスペースも用意してくれるそう。ひざ掛けがあるので、スカートの方もご安心を。そして、ハンモックリフレは10分1,000円から。体験したい人は10分、ちょっと休みたい人は20分、お疲れの方は30分。もみじ市の会場を歩き回った後で素足になるのは…という方もご心配なく。靴下、ストッキングのままでもOK。

多摩川河川敷の大きな木の下、ハンモックにくるまれて青空を見上げるあなたのもとに届くのは、音楽と笑い声と、幸せな時間。

【HammockRefle Kikuya 菊川太さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
座った瞬間、なぜか笑顔になってしまう魔法のイス、ハンモック。

そのハンモックにくるまりながらリフレクソロジーを受けていただく、HammockRefle Kikuya 菊川太です。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
好きな色は明るい緑。芝生みたいな色。黄色も今年は好き。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
ハンモックで会場を彩ります!!子どもも大人も楽しくくつろげる空間をつくります。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いてご紹介するのは、色鮮やかなイラストで会場を彩ってくれるあの人です。使う画材は赤や黄色のカラフルな“砂”

文●小澤亜由美 

柴田ケイコ×drank「柴田紙もの商店と古もの道具」

今年の夏、日本でいちばん暑かった高知県。太陽がさんさんと輝く高知県から、約12時間かけて、太陽のようなふたりがもみじ市にやってくる。イラストレーターの柴田ケイコさんと、drankの塚地久雄さんだ。

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柴田ケイコさんは、私たち手紙社にとって特別な存在だ。例えば私たちが新しいイベントのイメージビジュアルを作ろうとするとき、例えば私たちが著書の挿絵を誰かに描いて欲しいとき、例えば私たちが新しいテキスタイルの生地をつくろうとするとき、イラストの描き手の候補として真っ先に名前が挙がる作家のひとりが、柴田さんだ。

実際、手紙社が主催するイベント「カフェ & ミュージックフェスティバル」のメインビジュアルを描いてくれたのは柴田さんだし(先月行われた「海のカフェフェス」のビジュアルも)、先月発売された「活版印刷の本」の挿絵を描いてくれたのは柴田さんだし、8月に発表した「手紙社テキスタイル」の生地のひとつをデザインしてくれたのも柴田さんだ。その他にも、カフェ手紙舎の珈琲豆の袋のイラストを描いてくれたり、年賀状替わりのポスターのイラストを描いてくれたり。手紙社のメンバーはみな、“柴田さんにお願いしたくてしょうがない”のだ。

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その理由は、ふたつある。まずひとつは、なんと言っても柴田さんが描くイラストが素晴らしいこと。かわいいのは当たり前。アイディアとユーモアがあり、一度そのイラストを見た人の心をとらえて離さない。しかし、どれだけかわいくてユーモアがあっても、そのイラストが素晴らしいとは限らない。柴田さんのイラストは、ビシッと“決まっている”のだ。グラフィカルデザインとしてバランスが良く、色の配色が美しい。要は、とても力があるイラストなのだ。

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柴田さんのもうひとつの魅力は、その、太陽のような人柄だ。

「来ちゃいましたー!」

いつものように甲高い声とともに、柴田さんが手紙舎に来てくれたのは今年の4月のこと。「紙ものまつり」というイベントに合わせて、和紙でだるまを作るワークショップを行うために、遠く高知からやって来てくれたのだ。東京までの“足”は夜行バス。早朝東京に着き、そのまま大きなリュックを背負って手紙舎に来てくれて、この元気。いつも周りを明るく照らしてくれる柴田さんのことが、私たちは大好きなのだ。

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柴田さんがみんなを明るく照らす夏の太陽なら、drankの塚地久雄さんは、春の太陽だ。塚地さんと話していると、春の日だまりの中にいるような気分になる。

塚地さんと初めて会ったのは、昨年12月のこと。「紙ものまつり in 高知」というイベントのため、高知県いの町の「いの町紙の博物館」を訪れたときだ。手紙舎が販売するたくさんの“紙もの”を車に積んで高知まで行ったのだが、そのとき、それらをディスプレイするための什器を、それはそれはたくさん貸してくれたのが塚地さんだった。什器と言ってもただの什器ではない。drankの商品である、古き美しきものたちだ。

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聞けばdrankは、店を持たない古道具店で、本当にごくたまに、こういったイベントのときだけ古道具を販売するのだそう。それにしても、である。「紙ものまつり in 高知」にやってくる人たちや関係者から、とてもよく声をかけられる。実は塚地さんはもう7年も前からこのスタイルで営んでおり、高知のクリエイターの間では、「良い古道具を手に入れるならdrankの塚地さんから」というのが浸透しているという。

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実は私たちも、「紙ものまつり in 高知」が終わり東京に帰る時、塚地さんからたくさんの古道具を買った。高知に来る時より荷物が多くなったのではないかと思うくらい。なかには、塚地さんが自ら修理をしてアレンジしたものもある。

塚地さんが高知のクリエイターの方々から声をかけられる理由は、彼が素晴らしい古道具を取り扱っているから、だけではない。4日間のイベント期間中一緒にいてわかったことがある。面倒見が良いのだ。それが押し付けがましいものではなく、さりげない感じ。例えば私が新しい商品をディスプレイしようとして、それを立てかけるものがなくてちょっと困っていると、「これとかどうですか」と、小さな箱を貸してくれる感じ。いつもニコニコ。後ろからさりげなくみんなを見守っている塚地さんは、春の穏やかな太陽のようなのだ。

夏の太陽と春の太陽、柴田ケイコさんと塚地久雄さんがタッグを組んで、もみじ市へやって来る。塚地さんの麗しい古道具をディスプレイにして、柴田さんの美しくユニークな作品が並ぶ。もちろん、古道具は購入可能なものばかりだ。高知の人が聞いたら、「ちょっとそれは贅沢すぎるタッグでは?」というのではないだろうか。今回だけは、その羨望を甘んじて受けよう。

高知県のふたつの太陽が、2日間限りのタッグチームを結成する。舞台は、もみじ市。会場は、秋の太陽が降り注ぐ、多摩川河川敷だ。

【柴田ケイコ×drank 柴田ケイコさんと塚地久雄さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
イラストレーターの柴田ケイコです。広告全般、出版物などのイラストを中心に活動中。ジャンルに囚われず、自分の中のイメージ感を表現し制作する事を大切にしています。土佐和紙を使用した立体物や、紙もの雑貨にも展開中です。(柴田)

 高知のdrankです。(塚地)

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
白、水色、黄色、赤(柴田)

浅葱色 (塚地)

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
土佐和紙を使った立体物や小物、紙ものグッズを販売します。私が描くイラストそのものは結構カラフルなので、肩の力を抜いていつもどおりの私らしいイラストを使った紙グッズをお見せします。楽しい、ワクワク、ドキドキ、うっとり、ゆったりが沢山つまった作り手たちのもみじ市をぜひ堪能してください。皆さんとお会いでいるのを楽しみにしています! (柴田)

今回は、テーブル、椅子、什器を若干作る予定です。私は本来地味ですが、せっかくなのでカラフルな事を考えたいと思っています。 (塚地)

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いてはゆらゆら揺れるハンモックでみんなを癒やすあの人たちの登場ですよ!

文●市川史織

うずまき堂「手づくりせっけん・うずまき堂」

(みず)(かき)(あさ)蘇芳(すおう)薄桜(うすざくら)江戸(えど)(むらさき)……これは「日本の伝統色」の名前だ。赤にしても、青にしても、微妙にニュアンスの異なる色ひとつひとつに(おもむき)のある名称が付けられている。さまざまな色の表情を敏感に読み取る感受性は、日本人ならではのものかもしれない。

「きものには、着るものの季節というのがあるんです。(あわせ)があって、単衣(ひとえ)があって、夏物があって、また単衣の季節がめぐってくる。そういうローテーションですが、春の単衣と秋の単衣では、色味が違うんです。同じオレンジ色であっても、夏の一重は枇杷(びわ)のようなさわやかなオレンジに心惹かれるし、秋の一重なら柿のような深みのあるオレンジがふさわしい。色を深く意識するようになったのは、日常的にきものを着るようになってからですね」

和のモチーフを取り入れた手づくりせっけんでおなじみのうずまき堂・鈴木万由香さんは大のきもの好き。それだけに、普段から色に関しても敏感だという。

「せっけんの材料となるオイルも、パーム、ココナッツ、アボカド、お米、アーモンド、それぞれに固有の色がありますからね。それに顔料をどのくらいの割合で入れるのがベストなのか、毎回、試行錯誤です」と笑う。

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左から定番の「松風」「墨流し」、季節のせっけん「しゃぼん玉」

鈴木さんがうずまき堂の屋号で、本格的に手づくりせっけんをはじめたのは2008年のこと。「まわりを見てもヨーロッパとかアメリカンテイストの手づくりせっけんしかなかったので、あえて自分の好きな和テイストにした」という。

「せっけんって、そばに置いて毎日使うものでしょ。真四角で単色の素っ気ないものより、かわいらしいものがいい。それに季節のモチーフが加われば、もっと楽しくなる。遊び心と季節感がうずまき堂のテーマです」

和菓子をモチーフにしたシリーズは遊び心いっぱい。シリコンの型でひとつひとつつくる「たいやき」は、うずまき堂のヒット商品だ。

p02右下がもみじ市でも人気の「たいやき」

もともと肌が弱かったことがきっかけではじめた手づくりせっけんですから、合成界面活性剤や合成防腐剤など余計なものは一切使っていません。今回のもみじ市では手づくりせっけんを販売するだけじゃなくて、『せっけんってナニ?』っていう素朴な疑問にもお答えするトークイベントを予定しています。せっけんにまつわるアレコレ、ぜひ聞きに来てください」

CIMG6653うずまき堂は今年から浅草がホームベース

この春、鈴木さんはそれまで渋谷にあったうずまき堂の作業場を浅草に移した。「渋谷の街って、ガチャガチャいろんな色があふれているけど、背景がコンクリートの汚い色でしょ。だから色が埋没しているんです。それに較べると、浅草は色がクリアー。ストレートにこっちに伝わってくる」

新しい作業場から、どんな手づくりせっけんが生まれてくるのか、いまから楽しみだ。

<「手作りせっけんトークイベント」at うずまき堂ブースのご案内>

知ってるようで、実は意外と知らなかった「せっけんアレコレ」についてお話します。

・せっけんを使うと、いいことあるの?
・ナゼ、せっけんをオススメするのか!
・そもそも、せっけんって何?!

そんな疑問にお答えします。

日時:
10月19日
13:00〜
15:00〜

10月20日
13:00~
15:00~

話し手:エステサロン講師・島田可奈子さん
参加費:無料 事前申し込みは必要ありません。

【うずまき堂 鈴木万由香さんに聞きました】
Q1 もみじ市に来てくれるお客様に向けて自己紹介をお願いします。
手づくりせっけんの「うずまき堂」鈴木万由香です。今回で3回目のもみじ市出店になります。

Q2 今回のテーマは「カラフル」ですが、あなたは何色ですか?
好きな色は赤と藍。赤は女性らしさ、藍は清楚。自分の高校時代の制服を思い出すんです。大好きでした。

Q3 今回はどんな作品をご用意してくれていますか? また「カラフル」というテーマに合わせた作品、演出などがあれば教えてください。
定番の商品に加えて、「ストライプ」「金平糖」「カラー」3種類のせっけんをひとつのパッケージにした「もみじ市オリジナルセット」を販売します。それと、せっけんのトークイベントは19日(土)20日(日)両日、13時と15時の2回。事前の申し込みは必要ありませんから、ぜひ遊びにきてください。

Q4 ご来場くださる皆さんにメッセージをお願いします!

さて、続いては高知からやってくるあのイラストレーターさんです! 今回は四国の紙ものまつりでお世話になったあの方とはるばる高知からやってきてくれます!!

文●秋月康